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働いた事なんて一度も無いのに異世界行ったら社畜だった俺の無双劇。  作者: 粉兎 / パンケーキ
第三章 広がるハーレムとロリコンの異名
40/50

38話 社畜の苦悩

LisPonのキャストになりたい。

応募した。今日。


そして…お腹空いた…


あ、Twitter始めました

https://mobile.twitter.com/konausagi0607

 「所で…クー?」

 「ん?何?」

 俺はいつの間にやら小瓶から出てきた…心無しかひと回り大きい?スライムに語りかけた。

 

 「どこで俺を好きになった?俺フラグ建てた記憶が全くないんだが…」

 「えっ?それはもう…ミキに食べられた時に…怖かったけど、同時にこの人しかいない!!って…」

 「「ドM属性か?」」

 俺と颯太の言葉がハモった。しかもこいつ…食べられて興奮するって中々重症なのではなかろうか?

 

 「美輝、この魔王の事『重症なのでは?』とか思ってるかもしれんが、こいつの新しい扉を開いたのはまごう事無くお前だぞ?」

 「あ、あれぇ?」

 な、なんかこっちに矛先が…

 

 「あー…えっと…」

 俺は話題を逸らすために必死に思考を凝らせる。

 

 「異世界のヒロインってチョロインだよな!!」

 「…あっ、おいバカ!」

 「「「…」」」

 この日、一つの生命の灯火がその光を失った。

 

 

 

 「な、なんですとー!!…すみません、すっかり勘違いしてました。てっきりあれは貴方様の物だと……え、それはまずいですね…」

 薄暗い小屋、一人の男が何かと喋っていた。しかし、どこからどう見ても男の近くには人どころか動物すらいない。傍から見ればただの頭のおかしな男に見える。

 

 「そうですね…え?いやそれはちょっと…わかりました、できる限り早く…ですけど、今すぐは無理ですよ?俺にも加護持ちの居場所を特定とか無理なんで」

 そう言いながらも男は傍らにあった碧色に輝く篭手を手に取って笑った。

 

 「大丈夫ですよ、どうせあいつの方から来ますって」

 日も高くなり始めた頃、小屋には既に男の姿は無かった。

 

 

 

 「む、シリアスの香り!!」

 「仮にそうだとしても今ので台無しだよ」

 颯太の手刀が情け容赦なく俺の頭頂部に振り下ろされ、脳天から脳髄まで振動が伝わる。こいつ、最近俺の頭への攻撃が苛烈になってやがる。

 

 それがトドメとなり、俺は満面の笑みを浮べながら地面に埋まり、上半身は倒れた。なんのトドメかって?

 

 先程の失言によって俺は嫁に半殺しにされ、今の颯太の一撃で死んだ。それ以上でもそれ以下でも、それでもない。

 

 「おい美輝、起きろ」

 情け容赦なく俺は地面から強引に引っこ抜かれ、宙を舞いながら今度は頭が地面に突き刺さった。

 

 すると今度は颯太のものより華奢な手に足を掴まれ、梃子の原理で掘り起こされた。つまり、脚を下に下げてシーソーのように俺を起こそうとしたのだ。首の骨ボキィって言ったんだけど…

 

 「あの、ミーナさん?お許しください」

 無言の腹パン。

 

 「エーデラさん、助けて下さい」

 無言の腹パン。

 

 「クーさん、貴方だけが頼りです」

 無言の腹ぺち。

 

 「お前ら、俺のHP残り37まで減ってるじゃん」

 「昨日お前が自傷した時の方が少ない件」

 颯太から冷静なツッコミが入った。もう嫌だ…俺は俺でがんばってるのに…

 

 「ご主人様、反省しました?」

 「私はまだ怒ってる」

 「ミキ、僕もあれは無いと思うよ」

 「誠に申し訳ございませんでした」

 「なんか薄っぺらく聞こえる」

 最後に颯太が余計な事を…

 

 「兎に角、さっさと次行くぞ。こんな問答やってたら日が暮れる」

 「「「ご主人様(ミキ)のせいでしょうが!!」」」

 怒られた…orz

 

 

 

 「お前…ああ、不定形だろ?馬車の揺れぐらい大丈夫じゃないのか?」

 「もう、ミキは女心を分かってないなぁ」

 俺は馬車の中で3人の嫁に囲まれていた。颯太は涅槃物に飽きたようで、修行のつもりか荒ぶる馬車の中で荒ぶる鷹のポーズをしている。

 あ、今こっちに向けて中指立てた。

 

 「異世界ハーレムのパーティーメンバーに男友達が混ざってるって珍しいよな」

 「それな」

 颯太はそう言って荒ぶる鷹のポーズのままその場で回り始めた。こいつは…

 

 「ご主人様、颯太さんは大丈夫ですかね?」

 「あー…こいつは手遅れだろ」

 「ひでぇ」

 「自分の行動を省みてから言え」

 「ぁい」

 とか言いながらも颯太はまだ荒ぶる鷹のポーズで回り続ける。と、四天王が止まり、馬車が急停止した。

 

 「グワーッ!!」

 颯太は叫びながら、荒ぶる鷹のポーズで高速回転しながら馬車の外に放り出され…早すぎて推力が生まれてる!?え、ちょ、空に飛んでったぞ?

 

 「…四天王、何があったんだ?」

 「ミキ、颯太は?」

 エーデラの問いかけを無視して俺は四天王に話を聞く。

 

 「ナニカミツケタ」

 「オソワレテル?」

 朱雀と青龍が言った。ふむふむ、この先で誰か襲われてるのか。

 

 「ついでに助けるか」

 俺達が先に進んで行くと…

 

 「あ!お前!!」

 「え!?あ!最低勇者!!」

 「泣いていいかな」

 そこで名状しがたい蛙のようなものと戦っていたのはクレイアンで出会った勘違い女だった。

 

 「貴方、勇者なんだから助けてちょうだい」

 「なんか腹立つな…嫌だよ」

 「んなっ!!それでも勇者なの?」

 「ご主人様は勇者ではありませんし、誰彼構わず助ける程調子にも乗っていません」

 さて、目の前の勘違い女、名状しがたい蛙のようなものに苦戦していて装備とか欠けたりしている。

 

 「ま、邪魔だし実験も兼ねて助けてやるか…」

 そう言って俺が新しく作り出した新武装、フルオートショットガン『絶影』をホルダーから抜いた瞬間だった。

 

 「〇△□✕%※ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ィ゛!!」

 そう言って荒ぶる鷹のポーズのまま超高速回転している何かが落ちてきた。そして…

 蛙の頭部に直撃し、敵を地面に埋め立てた。

 

 「うお!!ぬるぬるするこいつアビゃー!!」

 そう言って颯太は荒ぶる鷹のポーズを維持したままこけた。

 

 「おい間抜け…」

 「いや、今のは事故だ」

 俺は溜息をついて、例の勘違い女の方を見た。

 

 「あー…何か、うん、助けたけど、ごめん」

 「素敵♡」

 「はぁ?」

 勘違い女はトリップしていた。

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