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働いた事なんて一度も無いのに異世界行ったら社畜だった俺の無双劇。  作者: 粉兎 / パンケーキ
第一章 異世界行ったら社畜になった
4/50

3話 男を助けても…

まさかの投稿ミス!!アプリで書いてるツケが回ってきました…。

すみませんでした。

 「…そこのお前、俺に何か用か?」

 俺が声をかけると、カトラスのような曲刀を持った屈強な男が出てくる。

 

 「チッ、気付いてやがったか。まあ、もう遅いけどな!!」

 その言葉を皮切りに、何人もの男共が飛び出してくる。これあれか、盗賊襲撃イベントか。

 

 「お前、転移者か転生者だろ?ニホンっつー所の物は高く売れるんだよなぁ」

 盗賊のボスが話しかけてくる。そういう事か。え?何で盗賊とかボスとか分かるかって?探求者の効果でウィンドウ表示が出てるんだよ。

 

 因みにレベルはどいつも50越え、ボスなんか83もある。なのにステータスは一番高いATKですら120程度だ。あれ?俺が強過ぎるのか?

 自分のステータスを見てみるが、おかしい。MATKなど、1000を超えている。んー…盗賊の返り討ちイベント、やるか。楽しそうだし、ちょっと憧れてたりもする。

 

 「さあ、持ち物全部置いていきな。」

 「俺がお前らの如き雑魚の言うことを聞かなきゃいけない理由が分からないなぁ。」

 取り敢えず煽ってみる。怒って飛びかかってきたら…どうやって返り討ちにしよう。殴ればいいや。

 

 「そう言う転生者がさっきも居た。でもよ、そいつは俺らに全く歯が立たなかったんだぜ?」

 おおう、それは意外だった。成程、ステータスなど所詮数字でしかない。もしかすると、これだけの数値の差があっても、勝てない相手だったりするのかも…いや、もし勝てる相手ならば、持ち物を置いて逃げる分だけ損だ。つーかそれなら結局捕まって殺される。戦うのが最善か。

 ん?殺されるとか何で分かるかって?探求者スキルの事は先生と呼ぶ事にしよう。

 

 「はぁ…あんま気は進まないんだけどな…」

 「ハッ、お前ら!!やれ!!」

 一斉に盗賊達が襲いかかってくる…が、んー…おっそい。多分結構な速度なんだろうけど、思考も体も余裕で追いついてしまう。ステータスの数値がどうとか、どうやら杞憂に過ぎなかったらしい。

 

 「んー…弱いな。」

 10秒もかからなかった。倒し方?全員デコピンしましたけど、何か?

 

 「んな…てめぇ、何なんだ!!」

 「暇人。種族は暇魔神。」

 「何だよそれ!!ふざけんじゃねぇ!!クソ、アレ持ってこい。」

 何だ、何が出てくるんだ?

 

 しばらくすると、下っ端らしき盗賊が檻を持ってきた。なんだ、取引か?コイツと交換だ的な…いや、俺の持ち物が高価な事を明かしてしまったのだ、それは無い。

 などと考えていると、中から黒髪の男が引き摺り出される。

 

 「コイツは人質だ。解放したけりゃ持ち物をよこしな。」

 んー…多分日本人なんだろうけど、知らん人だしなぁ…でも、罪悪感残るしなぁ…。

 

 「よこさなけりゃ、コイツは此処で殺す。」

 盗賊のボスは黒髪の男の髪を引っ掴んで、喉元にナイフを押し当てる。

 

 …この時だろう、この盗賊の死亡が確定したのは。

 

 「てめぇの速さは見せてもらった。けどあの程度じゃ俺がコイツの喉を掻っ切るより速くは動けねえはずだ。大人しくその場に荷物を置くんだな。」

 盗賊はカッカッカッと笑い始める。あーうぜえ、コイツ死亡確定な。第一、誰もさっきのが本気だなんて言ってねえし、もうさっさと殺そ。

 

 「…へ?」

 盗賊の首と胴体が離れるのに、0.1秒かかったかかからないか、少なくともこの盗賊には追いつけなかった。

 

 「あー…んー…何だ、大丈夫か?」

 俺は黒髪の男に問いかける。その男はこちらを虚ろな目で見るが、その顔がだんだん変化し、笑いに変わっていく。うん、こいつだ。

 

 登山の時に用事がどうとか行って来なかった、深瀬太輝、間違いなくそいつだった。

 

 

 

 「んで、何でお前がここで掴まってんの?」

 「女神様から、ストーブの故障っつって言われたけどさ…」

 あ、お前も巻き込まれたのか。ストーブ。…あれ?だとすれば、ホントにあの盗賊位簡単に捻れたんじゃないか?

 

 「え?三つも能力貰ったんか?俺一個もなかったけど…」

 え、まさかあの神様贔屓したのか?

 俺は太輝に神様の様子について聞いてみる。

 

 「どんな神様だった?」

 「あー…すっげえ怠そうな大人のお姉さんだった。」

 あ、別人、もとい別神だ。俺、うまい事言ったな。成程、多分俺の相手をあのボクっ娘女神がしてたから、別の女神が太輝の相手をしたのだろう。職務怠慢だな!!

 

 うーん…このままだと余りにも太輝が不憫だ。何とかならないものか…。俺はスキルで何とかできないか、ステータスウィンドウを開く。太輝がなんか言ってるが、無視。

 

 …ん?運営への苦情って何?こんなコマンドあったっけ?

 

 「運営への苦情、オン」

 すると、運営への苦情ウィンドウが開く。もしかして、連絡手段までくれたのかあのボクっ娘女神は。俺は必ずあの女神の宗教に入ると誓った。

 

 それはともかく、苦情内容を端的に告げ、送信と言うと内容が送信された。と、表示された。次の瞬間だ。

 

 「ん?何だこれ、新しいスキルを習得しました?」

 あらま対応の早いこと。太輝をぞんざいに扱った女神は、ボクっ娘女神様にしっかり絞ってもらいたい。

 

 「美輝、何か鑑定と吸収ってスキルが突然手に入ったんだけど。」

 「ああ、女神様が不手際に気付いて修正したんじゃないか?」

 友達とはいえ、俺の能力をばらすのはリスクが割と高い。嘘は言ってないし、これでいいだろう。

 

 「いや、だとしてもタイミングが…」

 「シャラァップ!!」

 「え、あ、おう。」

 強引に納得させた。これでいいだろう(暴論)。

 

 「ま、取り敢えず町に行くか。盗賊とか、異世界なら金になるかもだし、持ってくぞ。」

 「は?」

 俺は兎の上に盗賊を積み上げ、頭の上に持ち上げる。

 

 「町は…街道沿いに行けばそのうち見つかるか。」

 「…お前、どんなスキルもらったんだよ。」

 太輝は無視して歩みを進める。さあ、町が見えてき…早くない!?

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