表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
働いた事なんて一度も無いのに異世界行ったら社畜だった俺の無双劇。  作者: 粉兎 / パンケーキ
第三章 広がるハーレムとロリコンの異名
37/50

35話 不定形

もっとシリアスとか惚気とかストーリー性とかを高めたい…どうも粉兎です。昔から人を全力で笑わせるスタイルで、最近凝ってるネタは『全身全霊のイケボで下ネタを言う』という非常にシュールなものです。今のところ友達は全員吹き出しました。

 「何だ!?」

 「分かんねぇ、美輝!!外に出るぞ!!」

 俺達は宿屋の扉から飛び出し、隣の部屋のミーナとエーデラを連れて窓から外へ飛び出した。そして空を見ると…

 

 「隕石!?」

 そう、それはかつて俺が間違えてデゼスプワールの城に撃ち込んでしまった連星魔法、メテオだった。

 この時俺は、創造した魔法が自分だけの物にならない事を知った。

 

 今度からは社畜専用か暇魔神専用って設定するか。

 

 「お前ら、このドアの中だ!!」

 俺は時空魔法でルームクリエイトで創造した部屋への入口を創り出す。

 

 俺達4人は例の部屋への扉の中へ逃げ込んだ。

 

 「ん?おい美輝ここって…」

 「「「それ以上いけない」」」

 俺たち3人の声がハモり、颯太は何かを察したようでニヤニヤと笑いながら黙った。こいつ、死ねばいいのに。

 

 「とにかく外の様子を見てみるぞ」

 俺はドアを開けてみる…が、隕石は完全に消え去っていた。そして…

 

 「町がないな」

 そう、町が消え去っていた。しかし、所々にシェルターのような何かの入口が見えるので、おそらく住人は避難しているのだろう。そんな中…

 

 「ミキ・オオシタって子は何処かなー?」

 と言いながらゆっくり穹から降りてくる明らかに俺より年下のスライム娘を発見した。え、アイツ誰?

 

 「ご主人様、あれが魔王クーです」

 「あー…そういやスライムなんだっけ」

 俺は頷く。え、じゃあさっきの隕石はこの子がやったの?うせやろ?

 

 「…こんな更地にドアがあって、隠れられてるつもり?」

 …あ、それもそうだ。俺はしゃあないので部屋から外へ出てドアを閉めた。更に、俺が死ねばドアが俺の屋敷で開く様に魔法をかけた。いやまあ死なないけどね?

 

 「お前が探してるのは俺で間違いないか?」

 「そうそう、君だよ君」

 そう言って魔王クーは俺の方に歩いてくる。

 

 「初めまして、僕は魔王クー。この辺鄙な町で魔王をやっているしがないスライムだよ」

 「それも今日で終わりだな、自分自身で町を消しちったんだからな」

 ていうかボクっ娘かよ!!ルナ様とキャラ被りしないよな?

 

 「…あ……」

 よし、天然ボクっ娘キャラと知的ボクっ娘キャラならあんまり被らない…か?

 

 「とにかく、俺はルナ様から魔王を全員無力化するように言われてるんだ。悪く思うなよ?」

 「ふーん…じゃあやってみなよ」

 クーの全身から黒い魔力が噴き出す。俺もそれに呼応して絶雪を抜き放ち、抑えていた魔力を解放する。

 

 「その程度の魔力?」

 「馬〜鹿、この程度が全力なのにデゼスプワールを倒せるかよ」

 クーの眉(?)がピクリと動いた。デゼスプワールと仲が良かったのか?

 

 「ま、それはいいとして…とっととしません?俺も暇じゃねえしな…正直とっとと帰って美少女二人を横に侍らせて余生を謳歌したいんだよ」

 「君、女性から嫌われてない?」

 「最近気づいた」

 というどうでもいい会話がゴングとなり、俺とクーは同時に飛びかかる。

その瞬間、クーの手に突然斧が具現化した。

 

 「せいやっ!!」

 「うおっ!?絶雪牙!!」

 斧はとんでもない速度で振り下ろされ、俺は絶雪牙で辛うじて受け止める。これは結構本気出さないとやばいか?デゼスプワールと同等…なら、今の俺が若干負けてるぐらいか。

 

 「んー…どうしたものか」

 「もしかして、ミキ・オオシタって弱いの?」

 「あー…んー…いや、不確定要素が多くて判断出来ない」

 俺は適当に誤魔化しておく。さて、まず魔術開発は使えない。何故かって?仮にクーに致命傷を与えられる魔法を作ってしまえばそれはクーにも使える可能性が高く、社畜専用魔法にしてしまうと今のレベルではリソース不足だ。

 

 かと言っていつも通りやっていてもジリ貧だし、持久戦になったとしてもやはりクーの側に軍配が上がるだろう。

 難儀なものだ。

 

 俺は取り敢えず斧を受け流し、クーに全力の一撃を叩き込む。

 

 「壱ノ太刀!!」

 ザンッ!!

 …え?死んだ?

 クーの上半身が吹き飛び、5mほど離れた場所にポトンと落ちた。え、嘘だろ?…嘘だった。

 

 クーの上半身から触手が伸び、やがて下半身とくっついて元通りになってしまう。

 

 「びっくりした〜…今ので終わり?」

 「…うせやろ?」

 と言いつつも俺は絶雪にできる限りの炎を纏わせる。

 

 「焼き切ったらどうなるんだ?」

 「どうなるんだろうね」

 ま、普通はそんな反応だよな。

 

 「んじゃあ実験してみるわ。弐ノ太刀!!」

 「へ?」

 俺は絶雪をクーの体の中心で止め、そこに魔力を注ぎ込む。すると風船のようにクーは膨らんだ。

 

 「え、ちょ、ちょっと待ってよ!!」

 「待たない」

 パァン!!

 クーが弾けとんだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ