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働いた事なんて一度も無いのに異世界行ったら社畜だった俺の無双劇。  作者: 粉兎 / パンケーキ
第三章 広がるハーレムとロリコンの異名
35/50

33話 奇形は飛翔する

タイトルから内容がわからないようにする練習してきます。おんなじゲームやってる人からフレンド申請来ないかな…粉兎って見かけたら声掛けてあげてください。

 「あっ、ついでに盗賊の宝取ってくりゃ良かった」

 「忘れてたのかよ」

 俺の言葉に反射的にツッコミを入れる颯太。ミーナやエーデラは苦笑いを浮かべている。

 

 「なんでそんな微妙な顔?」

 「だってご主人様…」

 「ミキ、怖い」

 エーデラに言われて初めて、先程の自分の様子と皆の反応を結び付けられた。確かに、結局宝を取ってきた訳でもないし、ただの戦闘狂だと認定されてもおかしくはなかった。

 

 「ま、いいや。とっとと先行くぞ」

 「「「「ヒヒーン!!」」」」

 「え、ちょ、俺まだ乗ってない」

 急いで馬車に飛び乗って数分後、再び馬車が急停止する。

 

 「アバーッ!!」

 涅槃仏していた颯太が慣性の法則でその姿勢のまま馬車から放り出された。そのシュールな光景に、俺達は3人で吹き出してしまう。

 

 「おいコラ笑うな」

 「いやだって………おい後ろ見ろ」

 「ん?」

 颯太の背後から、のっしのっしと近づいて来る影に颯太も気がついたようで、素早くヴォルーシャを展開する。

 その影は10メートルはあろうかという高さからこちらを見下ろしている、四足歩行のトカゲのようなもの…すなわち

 

 「「「「ドラゴン…」」」」

 俺達4人の声が見事にハモる。その言葉の直後、ドラゴンは口を開いて咆哮を上げた。

 

 「GUGYAAAAAAAA!!」

 「うるっさいんじゃこの肥満トカゲ!!」

 「黙れよ肥大化爬虫類!!」

 ヴォルーシャの斬撃と絶雪の斬撃が交錯する…が

 

 「無傷…だと?」

 正確には傷はついていたが、ドラゴンのその分厚い皮の表面に傷をつけただけで、血すら流れなかった。

 

 「GUGYAOOOOOOOO!!」

 ドラゴンは口の端からチロチロと火の粉をちらつかせ、その直後に馬車に向かって高温の炎を吐いた。

 

 「ブレスかよめんどくせぇな!!颯太!!」

 「りょーかい」

 颯太は前へと飛び出てビームサーベルを振るう。

 

 「っらァ!!」

 その太刀筋の通りに炎が二つに裂け、馬車を避けるように横へ曲がる。しかし、草太の頑張りを無駄にするように俺が水魔法で鎮火した。

 

 「俺の見せ場ァ!?」

 颯太が俺にツッコミを入れたとき既に俺はそこに居ない!!俺は絶雪を水平に構えてドラゴンに向け、その喉に向けて絶雪牙を放つ。更に、そこから壱ノ太刀でドラゴンの喉を切り裂いた。

 

 ドラゴンの喉から火が吹き出し、ドラゴンが炎に包まれる。どうやら喉に炎のストッパー的な器官があったらしい。

 

 「まだ倒れないか…」

 ドラゴンはそれでもまだ倒れずにここは通さんとばかりに仁王立ち(?)していた。だが…

 

 「見せ場は貰った!!」

 「あっ、おい!!」

 颯太が俺の後ろから飛び上がり、俺を飛び越えてドラゴンに切りかかる…と見せかけてライフルをドラゴンの眉間に向けていた。

 

 「じゃあな」

 颯太の一言とともにライフルが火を噴く…が、ドラゴンの皮膚の表面を焦がしただけで終わった。この世界の武器は銃だろうがなんだろうが、性能はある程度持ち主の魔力に依存する。つまり、颯太のヴォルーシャを俺が使えばマジキチロボットになる訳だ。

 

 しかし、颯太本人の戦闘力はこの世界ではまあまあ強いレベルなので、ヴォルーシャでやっと俺と戦えるレベルなのだ。

 

 「見せ場貰うな」

 俺は何事も無かったかのように飛び上がり、ドラゴンの首筋に絶雪を振り下ろす。

 

 「弐ノ太刀!!」

 ドラゴンの東部が胴体から離れ、ゴトンと落ちた。

 

 「大丈夫か俺の嫁達…寛いでる!?」

 俺が馬車の方を見やると、ミーナもエーデラもそれぞれ人をダメにするソファでまったりしていた。

 

 「ご主人様ですし」

 「ミキだから安心」

 「信頼してくれるのはいいんだが、俺が苦戦してたんだから手伝ってくれてもいいだろ」

 「「苦戦?」」

 と、言われて考えた。成程、馬車は無傷で俺自身も無傷、おそらくは颯太も無傷というこの完封勝利なら、ミーナとエーデラの出る幕は無いな。最も、俺が苦戦するような相手とまともに戦える人物などいないが。

 それこそ、今皐月に襲われたら死ねる。

 

 と、その辺でドラゴンが溶けた。この消え方は誰かの刺客か?と思ったが、ドラゴンが消えたあとにどろどろした半透明の何かが残った。

 

 「スライム?」

 それはだんだん固まってぷるぷるしたゼリー状の何かになった。

 

 「さっきのドラゴンはスライムに操られていたのか?もしくはスライムがドラゴンに擬態していたとか?」

 「わかんねえな。取り敢えずこいつは捕まえ…」

 「「逃げた」」

 ミーナとエーデラが叫ぶと同時にスライムは弾丸の如く森へ消えて行った。

 

 「何だったんだあれは?」

 「皐月の刺客…とかか?いや、それはおかしいな…アイツは俺達を殺そうとしてるわけじゃない」

 俺は小さく唸る。とにかく今は考えるだけ無駄だろうし、とにかく進むか。

 

 「取り敢えず先送りにしといて、さっさと次の町へ…」

 「ご主人様、言っておきたい事が…」

 ミーナが真剣な面持ちで俺の言葉を遮った。

 

 「何だ?」

 「目的地のクレイアンを支配する魔王ですが、たしか停滞のクー、スライムの魔王だったはずです」

 「なるほど…その魔王は転生者かもしくはダンジョンボスか…」

 「おい美輝それ以上いけない」

 颯太は俺を全力で止めに入る。

 

 「言っておきますけど、その魔王は女ですよ?」

 「ミーナ転〇ラ知ってんの?」

 タイミング的に知ってるのかと思ったけど、そんな訳無かった。

 

 とにかく、さっきのスライムは魔王の差し金の可能性が高いということを頭の片隅に置いておこう。

最近バイト始めようかなと思うんですよ。

学校辞めてバイトすれば小説やら漫画やら買い放題だと思ってますんで。

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