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働いた事なんて一度も無いのに異世界行ったら社畜だった俺の無双劇。  作者: 粉兎 / パンケーキ
第三章 広がるハーレムとロリコンの異名
34/50

32話 魔王の目

めちゃくちゃ待たせてしまいましたね。どうも、ざっと魔王退治が終わるぐらいまで下書きが終わった粉兎です。

メモデフに再びハマり、転スラの漫画にハマり、そしてpanipaniにハマった結果想像以上に難航してしまいました。申し訳ございません。

その代わりより良い作品に仕上げていく予定なので、今後もよろしくお願いします。

 「あー確かに何処にもいねぇな…どうする美輝?」

 「んー…昨日の口ぶりからして魔王退治に行ったとは考えづらいしな…後回しにするしかないだろ」

 「えっ?探さねえの?」

 「手がかり0で探すのを無駄手間と言うんだよ」

 俺は取り敢えず皐月を後回しにして、ルナに言われた通り魔王の制圧にかかるとしよう。

 

 

 

 「お帰りなさいご主人様」

 「ミキ〜おかえり」

 「すぐに出発しよう、魔王を倒しにな」

 俺は荷物を時空魔法のインベントリに手当り次第放り込みながら言った。

 

 「でもご主人様?どうして突然…」

 「皐月が行方不明になった」

 「…国王様ですか」

 「あれ?国の王様?」

 エーデラは首を傾げているが、少なくともミーナには伝わったらしい。

 

 「それで手掛かりがないから捜索がてら魔王を倒そうと思ってな」

 「なるほど…分かりました、すぐに準備します」

 ミーナは二階へと上がっていき、エーデラがひょこひょこそれについて行った。インベントリの中に色々なものを詰め込んで、俺は厩へ行く。

 

 「おーい四天王、仕事だぞー」

 「マタカヨー」

 「クソネミー」

 コイツら、やる気ゼロかよ!!俺はぺしぺしと四天王を叩いて、馬車に荷物を積み入れた。

 

 さて、一通り準備も終わったし、そろそろ出発しようかという所でタイミング良くミーナとエーデラが家のドアを開ける。

 

 「ご主人様、準備終わりました」

 「ミキ、準備できた?」

 「おう、じゃあ馬車に乗れ。四天王、頼んだぞ?」

 「マジカヨー」

 「クソダリー」

 俺は四天王を更にベシッと叩いてから馬車に乗り込んだ。

 

 「お、準備できたか。じゃあ行くぞ」

 「ってお前いつからそこにいる!!」

 馬車の中には我が物顔で人をダメにするソファにもたれかかる颯太の姿があった。俺は反射的に右腕を突き出す。

 

 「っておい!!あぶねえだろ!!」

 「人に文句言う前に自分の行動を省みろ!!」

 そして俺は上半身を右に捻って右腕を引っ込めながら左足で颯太の腹に蹴りを加える。

 

 「アバーッ!」

 「いやなんで余裕あるんだよ…」

 その時、ミーナとエーデラが馬車に乗り込んでくる。そして…あー…颯太は美少女二人に足蹴にされていった。扱いが完全に床だ、何も無いかのように踏まれてやがる。

 

 「ぐっ…お前ら俺に対するリスペクトが足りないぞ!!」

 「「「そんなものは無い(です)」」」

 颯太は地団駄を踏み、今日も暴れる四天王によって馬車に全身を打ち付けるのだった。

 

 

 

 「…暇やね」

 「そうですね…魔物とか出てきませんかね」

 「いやそれはフラグだからやめて」

 「ミキ、怖いの?」

 「ほう、ドラゴンにも勝てる自信があるのか?」

 「ごめん」

 「ふふふ、フラグとはそれ程までに恐ろしい物なのだよ」

 かつて無いほど暇な馬車のたびに見舞われた俺達のテンションは確実におかしい事になっていた。なんせ俺は荒ぶる馬車の中で美少女に抱きつかれるのに慣れてしまい、颯太は昨日辺りから遂に馬車になれて涅槃仏しており、跳ね回る馬車の中は普通の馬車の旅以上に音沙汰無いのだ。

 

 すごく混沌としてる。だから…

 

 「おいそこの馬車、命が惜しくば積荷を全部よこしな!!」

 「よっしゃァァァ!!盗賊キタァァァァァ!!」

 そう叫んだ俺を誰が咎めることが出来ようというのだ。俺は馬車から飛び降り、絶雪を抜き放って釣り上がる口角を必死に抑えながら言った。

 

 「いやー暇してたんだよなー…暇潰しにはなってくれよ?」

 あ、逃げちゃった…残念。

 

 「皆、面白そうだから追いかけるぞ」

 「ご主人様、ちょっとおかしいです」

 「ミキが怖い」

 「美輝…お前サイコパスみたいになっとるぞ」

 どうやら今ので俺はサイコパス認定されたらしい。いや、実際初対面の人をなぶり殺しにした事あるけどさ。

 

 「ほ、ほら、お宝とか持ってるかもしれないだろ?」

 「「「自分の財布を見てみろ」」」

 「…面白そうだから追いかけるぞ」

 俺はもう3人とも無視して盗賊を追っかけた。

 

 

 

 

 

 「…クソッ、何だあいつは!!」

 ゾイドは悪態を吐いた。盗賊団を率いて20年は経とうか、そんな人生の中でも桁違いの強さを持つ男に対して。

 その男は少年と言っても差し支えない年齢に見えたが、その刀、発言、態度、そして何よりもゾイドの長年の勘がその男に警鐘を鳴らしていた。ゾイドはまだ気付かない。

 

 「ははっ」

 突然、なんの脈絡も無く笑い声が響いた。しかし、その声を聞いた者は誰一人いなかった。

 何故なら、その場にいた全員がその時には既に首から上が胴体から離れてしまっていたからだ。ただ一人を除いて。

 

 「拍子抜けだな…ま、いっか」

 男は血を吸って紅く変色した刀を振って肉片を振り払い、今までとは逆の方向に歩みを進めた。

新しい小説を思いついてしまいました。

今度こそ続ける予定です。

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