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働いた事なんて一度も無いのに異世界行ったら社畜だった俺の無双劇。  作者: 粉兎 / パンケーキ
第三章 広がるハーレムとロリコンの異名
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31話 静かな王座

docomoの安心フィルターが俺を阻む…

 体を揺すられる感覚にぼんやりと目を開ける。目の前には俺の名を呼ぶ二人の美少女が…ああ、前世なら狂喜乱舞したであろう光景が広がっている。

 

 「ご主人様!!良かった、目が覚めました…」

 「ミキ、死んだらだめ!!」

 「お、おう悪かった…」

 何でだ?俺コイツらより立場上なのにどうも勝てない。いずれ二人の尻に敷かれる未来が待っているのだろうか。

 

 「起きたな美輝」

 「皐月…お前、どういう事だ?」

 「そのまんまの意味だぞ?」

 皐月はゆっくり歩いて玉座に戻ってどっかりと腰掛ける。

 

 「俺達はあの女神様に借りがあるんだ、魔王退治の頼みぐらい聞いてやればいいじゃん」

 「お前が行けよ!!これ以上ヒロインキャラ増えたらお前責任とれよ!?」

 「悪いけど、俺は行けない」

 皐月は残念そうに首を振った

 

 「そのうち分かるだろ」

 「…うわぁこいつすげぇ重要そうなフラグ残しやがった」

 「昔の皐月なら考えられねぇな」

 「うっせぇ…」

 「さて、俺は忙しいからお前らで話続けといてくれ」

 「「え、ちょ、おま」」

 俺は強引に王城を出た。話が進まないんだもん。

 俺はミーナとエーデラを連れてとっとと家に帰…らず、フカセ商店に寄る事にした。エーデラにも服とか装備とか買ってやらないと。

 

 「いらっしゃいませ」

 今回出迎えたのは小太りのおじさん店員だった。大輝は居ないのか?珍しいな…

 

 「何をお求めでしょうか」

 「あー…コイツらに服を1着ずつ…いや少ないな…もういい好きなだけ買え!!あと武器防具を一式だな」

 「かしこまりました」

 「ご主人様、いいんですか!?」

 「ミキ、太っ腹」

 「どやぁ」

 

 

 

 「…にしても遠慮なさすぎませんかね?」

 「ありがとうございますご主人様!!」

 「ミキ、ありがとう!!」

 くっ、そんな屈託のない笑顔で喜ばれたら…消えていった大金貨も浮かばれるぜドチクショー!!つーかなんやねん!!絹の服とかすげえ高いんだけど!?この世界だと供給足りてねぇのか!?

 

 そして消えていったのは1枚ではなく16枚、エーデラの杖と法衣で消えていった。…俺、また社畜すんの?毎日毎日休みなくクエスト、生産、クエスト、生産を繰り返し…ああ、俺の愛しのスローライフはいずこやら…

 …うん、もういいや!!魔王倒すぜヒャッハー!!社畜すんぞコラァ!!

 

 

 

 そして家に帰った。俺は人をダメにするソファに座り、コンソメについて思いを馳せていた。あぁ、コンソメ、コンソメスープが飲みたい。今日はそんな気分だ。この世界には無いけどね。

 

 「ご主人様」

 「…ん?何?」

 「今晩はどうするんですか?」

 俺はフリーズした。今…晩……?エーナンノコトカワカラナイナー。んーと…えーっと…

 

 「夢の3ぴ((自分に殴打」

 「ちょ、ご主人様!?」

 「ミキ!?どうしたの!?」

 あ、問題のエーデラが自分の部屋から降りてきた。あぁぁぁぁどうしよう…忘れてはいけない、家には二人もヤンデレがいるのだ。

 

 「エーデラ、今ご主人様に私とエーデラのどちらを今晩愛でてくださるのか聞いていたところなんです」

 「私だよね?ミキ」

 「私ですよね?ご主人様」

 お前ら仲良いのか悪いのかハッキリしろよ!!うぐぅぅぅ…ここはハッキリと決めねば…ヤンデレ相手に「どっちも」なんて許されるわけがない………よし、俺は決めたぞ!!

 

 「3人でやればいいじゃない」

 男の子ですもん…

 

 

 

 …そして今日も朝が来た。左にミーナ、右にエーデラ…素晴らしい、これが両手に花という奴か。何事も悪い事ばっかりじゃないんだなぁ…良い事ばかりでもないけど。

 例の提案はあっさり受け入れられた。

 「成程、それは盲点でした」

 「ミキ、頭良い」

 とか言って二人も賛成し、昨晩は(ry

 …別に疚しい気持ちがあって提案したんじゃないからな?効率とかその他諸々考慮しての結果だからな?…いやそもそもやってる事が疚しかったわ。

 

 「ミーナ、エーデラ、起きろー」

 「んぅ…ご主人様の変態…」

 「んふふ…ミキはエロいなー…」

 「お前らこの小説史上最も人に見せられなさそうな夢見てんな!?」

 「あ…ご主人様おはようございます」

 「んー…ミキ、おはよー…」

 二人が左右からゆっくりと抱きついてくる。…ん?ん?なんかおかしいぞ!?

 

 「ご主人様ぁ…続きしませんか?」

 「ミキ、私もぉ…」

 「え、ちょ、おまいら…」

 題名変えた方がいいのでは?『朝は美少女がデレる異世界の心休まらない冒険譚』とか。…ん?結局どうなったかって?…言う必要があるのかね?

 

 

 

 「…という一部始終はしっかり聞いたぜ」

 「うおああああああああああ!?颯太!?」

 「…(グッ)」

 「グッじゃないでしょ!?何人の…ゲフンゲフン、盗み聞きしてんの!?」

 突然窓から現れた颯太に、俺達は動揺を隠しきれない。

 

 「いやー皐月がお前の家に泊めてもらえって言うから泊めてもらいに来たんだけど夜だからもうお前ら寝ててさ…んで仕方ないから玄関前で寝てたら上の階からギシギシと」

 「お前それ以上いけない、この小説を強制的に完結させたいのか?」

 「うぐっ…悪かった…」

 颯太はあっさりと引き下がった。

 

 「全く…人の情事を盗み聞きなんて、モテませんよ?」

 「ソウタ、モテない」

 「いや、颯太は彼女いるぞ?」

 「「え!?」」

 俺の一言に颯太はムクリと起き上がり、グッと親指を立てる。

 

 「ただし颯太はヘタレな模様」

 「ヘタレじゃねえし!?」

 こんな風にしばらく3人で颯太を弄り続けた。

 

 「んで颯太君、そろそろどっか行ってはくれまいか?俺ら布団の中で全裸なんだけど」

 「ブゴフッ!?サーセン!!」

 颯太は勢い良く窓から飛び出した。下から「アシクビヲクジキマシターッ!!」って聞こえたのは気のせいだろうか。

 颯太が飛び降りた後で俺達は洗浄魔法をかけ、服を着た。ミーナが大きくなってた。え?エーデラ?ロリ巨乳ってホントにあるのね…

 

 

 

 そして一階に降り、俺達は颯太を家に上げて朝食を取っていた。

 

 「んで颯太、もう魔王退治に行くのか?」

 「ん?あー…そうだな、その前にもっかい皐月に会ってくるか」

 「そうだな…面倒だけど」

 俺達は朝食を口の中に掻っ込み、王城へと向かった。

 

 

 

 いつものように門番に出迎えられ、俺達はもんの中へと進んで行く。そして謁見室の前、そこで大臣?に引き止められた。

 

 「お二方、国王を見ておりませんか?」

 「「え、皐月居ないのか?」」

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