そもそものきっかけ
俺と彼女の出会いから、今までの話。
ホラーだけど、そんなに恐くない。
*気まぐれ過ぎる更新
*ホラーチック
*神道のこととかオバケとか妖怪のこととか鵜呑みにしないでください
*書いてる人の趣味と妄想が詰まったお話です
*生温い目で見ていただけたら嬉しいです
彼女と俺は、バイト仲間だった。
大学に入学したての彼女と、3年目の俺は、全然仲良くなんてなかった。
シフトが一緒になっても、同じ学校でもなければ、共通の話題もない。
話すことなど、ほとんどなかった。
俺自身、結構人見知りする方だったし、それに彼女がなんとなく苦手だった。
ミスはする、物品補充すれば散乱させる、何もないところでコケる、客に絡まれる、彼女と組む時は、何かしらあった。
最初のうちは慣れてないんだろうとか思って、色々とフォローしてたが、途中で断念した。
それくらい、彼女のフォローは大変だったのだ。
彼女はいつも「なんでですかねぇ?」なんて苦笑しながら、すみません、と謝っていた。
多分、出会った頃の彼女の口癖は「すみません」だったと思う。
そんなところも、苦手だった。
それから半年ほど経って、やっと彼女の存在に慣れ初めて来た頃。
未だに苦手意識は消えなかったし、色々と被害を被ったが、それでも世間話くらいは普通に交わせるようになった。
俺としてはだいぶ進歩したと思うし、このままどちらかがバイトを辞めるまで、付かず離れずやってくんだと思ってた。
特に仲良くなる訳でなく、単なるバイト仲間として終わる関係だと思ってたし、実際あんなことが起きなければ、俺は彼女を特に意識する訳でもなく過ごしていただろう。