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疎遠になっていた従兄が突然死んだ話。

作者: エンゲブラ

訃報である。

ここ数年、疎遠になっていた従兄の突然の訃報。


今しがた、別の親戚から連絡があった。

もう葬儀も終わり、初七日も済んだという事後報告の形で。


私の八つほど上の従兄である。

まだ死ぬような年齢では全然ないのだが、心筋梗塞で亡くなったという。


彼と疎遠になったのは、うちの家庭環境のごたつきがきっかけなのだが、ここ数年は顔を合わせることもなかった。ひょっとしたら、このまま一生会うこともないのかな、などと思っていた矢先に、これである。何とも言えない。


最初は、些細なきっかけから掛け違えられたボタンも、歳月が経つほどに、ほどけなくなる。いつかは誤解を解かねばと思いつつ、放置していると、いつのまにか修復不可能な状況にまで溝が出来る。


何か、こちらから言葉を発すればよかったのかもしれない。おそらく、それは向こうも考えていたことだろう。だが、けっきょくは何も解決されぬまま、すべてが粉々になった。


ただ、彼には弟がいる(これも年上)。

弟とも疎遠だが、こちらから声をかけるべきか?


しかし、彼の死があっても、こちらに直接連絡が入らなかったのは、おそらくそういうことなのだろう。この関係性もまた、どちらかが死を迎えるまで続き、閉じられる物語か。


誤解は誤解のまま、いや誤解は真実として、すでに物語は打ち切られている。今さら修復に努めたところで、真実が誤解へと戻ったところで、いったい何の意味があるのか。


何ともやりきれない気分になるが、もしも彼らの家族が、少しでも私を憎んでくれているのなら、それはひとつの助けにもなる。不意の空白を、少しでも怒りにすり替えることが出来れば、彼らのショックもまた少しは和らぐのかもしれない(実際には、それどころではないだろうが)。


こちらから誤解を解く気になれなかったのは、向こうが勝手に誤解したからだ。誤解は誤解のまま、怨んでくれてもかまわない。無理解から生まれた誤解だからといって、こちらからわざわざ何度も訂正してやらねばならぬほど、私もお人よしではない。先に舐めてきたのは、向こうの方だった。だからこそ、ずっと後味が悪いままでいる。

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