神と自分
すみませんお待たせしてしまいました。
1週間に1つは投稿しようと思っているのですがいかんせん仕事が忙しいもので、
文句はブラック企業にお願いします。
『……またしても人が来てしまったな』
『最近この世界に来る人間が多いな……』
『そろそろ、減らさないといけないのだが』
『まぁこの人間は大丈夫だと思おう』
脳に声が直接響く。
誰かと誰かが喋っている。
『……お、目覚めたか』
目が開く、網膜に光が焼き付きしばらく視界が遮られる。
しばらく経つと目が明るさに慣れていく。
周りを見渡すと、そこは真っ白い空間だった。
人どころか物すらない、植物や動物などの生命をまったく感じない空間。
死後の世界があるとしたらこういう場所なのかもしれない。
「俺は死んだのか?」
思わず今考えてたことが喉からこぼれ出ていた。
どうやら声は発することが出来るらしい。
死んだ?なんで今俺はそう考えた?
俺は死んだのか?どうやって死んだ?
今まで何をしていた?
そもそも……、
「俺は誰だ?」
そもそもの記憶がない
何かあったことは朧げには覚えている。
しかしそれが何だったのか思い出せない。
脳に霞が掛かっている。
実体が見えてるのにずっと掴めないでいるような、
そんな不思議な感覚。
『おい、いつまで無視するんだい?』
「わ!?」
唐突に上から何かに話しかけられた、様に感じた。
咄嗟に上を見上げると何もない。
いや、正確にいうと白い光の玉のようなものが浮いている。
白い背景に白い玉だからよく見ないと認識できないけども。
「君が喋っているのかい?」
白い玉に話しかける。
傍から見たら異常な光景だろう。
『そうだよ』
「君は何なんだい?」
そう問うと白い玉は少し間を置いて喋りだした。
『僕は神だ。そして君をこの世界に呼んだのも僕さ』
白い玉は不気味に明滅する。
『君はチートを持って人生をやり直したくはないかい?』
そう問い掛けた白い玉は不敵に笑ったように感じた。