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17.学院での評判

「あ、あれで手加減してたってわけ? あんな規格外な動きしておきながら?」


「お主達がどう思っているか知らないが、あの程度の体術は誰でも習得できるものだぞ? 魔力と違って誰もが努力すれば至れる到達点でしかないからな」


「「いや、それはない」」


「何故だ!? 師匠は遅くとも7日あれば習得できると仰ってたぞ!?」


 憤慨するヴィクターに対してカイルは思わず叫ぶ。


「あの方の考えを基準にするな!」


「ぬぅ……」


 納得いかないとでも言いたげに、ヴィクターは腕を組んで唸った。


「まあそれはともかく、どうしてお前はその力を学院で振るわないんだ? 小耳に挟んだだけだが、学院での評判は芳しくないようだが」


 カイルがそのように尋ねると、アリサはソワソワとしながらヴィクターの隣に腰掛けてその回答を聞き逃すまいとしていた。

 今アリサ(リディア)が最も興味のある話題だったからだ。

 今日学院でヴィクターに聞いた際にははぐらかされ、ついつい彼を怒鳴りつけてしまった。


「はぁ……。またその質問か……。まあ、良い……。結論から言えば、我は手を抜いてなどおらん」


 その言葉に、アリサは反射的に口が動いてしまった。


「いや、さっきだって魔術を砕いたり副団長の剣を手で受け止めたりしてたでしょ!? 学院ではあんなことしてないでしょうが!」


 確かにそれは事実ではあるのだが、それには致し方ない理由があった。

 ヴィクターが苦笑しながら言う。


「いや、そもそも我、そう言った実技科目では教員から邪魔だから見学してろと言われてるから使う機会が無いだけだぞ?」


「え? そう……なの……?」


 ぽかん、と口を開けてしまうアリサ。


「うむ。どうも復学初日の魔術で我の全てを評価しているらしく、やることなすこと低評価の嵐となっておる」


 紅茶を飲みながら、カイルは思ったことを口にした。


「それじゃあ座学はどうなんだ? お前なら学院で習う程度の内容なら満点を取ることも容易いだろう?」


「ああ……。それに関しては……、言わないと駄目だろうか?」


 何故か渋るヴィクターにカイルは神妙に頷きながら語りかける。


「いかにテストの点がひどいからってテスト結果を隠すのは良くないぞ? パパに見せてみろ」


「いやお主もう我のパパじゃないのだが!?」


「これが反抗期って奴か……?」


「後で辞書持ってくるから反抗期という言葉を500回は調べなおしてこい。まあともかく、ちょうどローブのポケットに入れっぱなしの定期試験の結果が……。お……あったあった」


 ヴィクターはつい先日あった学院の筆記試験の答案用紙の束を見せた。


貴重な時間を割いて拙作を読んでいただきありがとうございます。


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