7話:革命の旅へと
【翌日】
「ねえルア。」
「どうした?」
「天使護身って覚えてる?」
天使護身。
確か昔、この世界のトップの
天使を守ってた2人の人だよな。
「ああ。覚えてるよ。」
「良かった。
ちょっと説明したいことがあって…」
「なんだ?」
「天使護身の2人には
2人と天使しか使えない
特別な力があって、
『色』(カラー)
ってゆう能力。」
「ふーん。それってどんなの?」
「目の色が変わって
色んな体の能力が上がるもの。
目の色は3色あって
赤と青、それに緑。
赤は身体能力、青は洞察力、
緑は自然回復力、それぞれ体の能力が
大幅にアップするんだ。」
「天使護身は2人だろ?
残り1つの色は?」
「もちろん天使だよ。」
「ああ、そうだったな。普通に忘れてた。
で?天使の色は?」
「青色。そしてルア、
ルアもだよ。」
…え?どうゆうこと?俺のこと?
「何言ってるんだ、レオ?
だって天使護身と
天使しか使えないんだろ?」
「そうだよ。」
「だったら…」
「ルア、君は天使の生まれ変わり。」
…は?いやいやそんなわけないだろう?
確かに天使は寿命で
死んだとか言ってたけど、
俺がその生まれ変わり?
「え、それは嘘じゃなく?」
「本当だよ。昨日私がルアのことを
指導してる時に『能力診断』(アダゴス)
っていゆうスキルで判明した。
私も最初はびっくりしたよ。
まさかルアが天使の
生まれ変わりなんてね。」
俺が1番驚いてるよ。
「てことは俺も
青色の色を使えるってこと?」
「おそらくね。使い方さえわかれば。」
「へー。俺ってすごいんだな!
あ、だから1級師だったのかも。」
「ね。あともう1つ、ルアは現在の
バリアス(この世界)の状況知ってる?」
「?ああ。確か魔物が人間類の領地に攻め込んで来てる危ない状況なんだろ?」
「そう。だからね、
バリアス管理会、略して『B.K.M』
が魔物からの侵略を防いでるんだけど
それも長くはもたない。」
んー?でもそんなことを天使の生まれ変わりである俺に話すのはなんでだ?
「そこでなんだけど…。
もし嫌だったら断ってもいいからね?
ルア、この世界の
『革命者』
になるつもりはない?」
革命者?
「何、それ?」
「魔物を統一して人間類に攻撃
を仕掛けてくる悪魔を倒す人。
今まで誰も魔物類に
逆らってこなかったから、
誰も革命者の考えを
持ってなかったんだ。」
「なんで人間は魔物類に
逆らわなかったんだ?」
「『魔王』と『悪魔』の存在が大きいかな。この世界で現在1番強い悪魔。
それに従ってる人数不明の魔王。
この2つの存在はとても強い。
だから逆らう事はしなかった。
それでルア、革命者にならない?」
革命者、
この世界を革命する者と言うことだろう。
だけど魔王に悪魔?
殺される?そんなのしたくはない。
だけど、このままだと
一生魔物類に支配されている
世の中になってしまう。
「でも俺よりレオの方が強いし、
レオの方がいいんじゃないの?」
「私はこの村の長の立場だから私が動くと
魔物類にすぐ知らさせて私はもちろん、
この村も危ない。
だから私がは革命者になれない。
それに比べてルアは数日前に
転生したばかりだから
存在自体まだあまり知られていない。
それにルアは天使の生まれ変わり、
勝算は十分あると私は思うんだ。
だから革命者の適任者は
ルアしかいないと思うんだ。」
「…」
「お願い!
この悪魔に囚われた世界に
革命を起こして!」
レオは俺に対して深深と頭を下げた。
確かに俺が適任者かもしれない。
しかし俺に世界に革命を起こせるほどの
力があるのか?そんな勇気があるのか?
わからない。
けどこのままじゃこの世界はダメだ。
それはわかっている。
…俺の目にはレオが深く顔を下げているのが写っている。
…よし!やってみるか。
なんとかなるでしょ。
俺は天使の生まれ変わりだもんね。
それに、
「俺は女性の頼みは断れない主義でね。
レオ顔を上げて。
俺がこの世界の
『革命者』になるよ。」
「えっ、そんな理由でいいの?
軽くない?死ぬかもしれないんだよ?」
「ああ。大丈夫だ。」
「本当に?」
「本当に。」
「…ありがとう!」
納得してくれて良かった。
だけど
「レオ、俺にはまだ全然力が足りないんだ。
だから俺に指導を頼むよ。」
「もちろん。革命者の頼みなら!」
俺は微笑んだ。何の微笑みだろうか?自分でもよく分からない。
「ああ。ありがとう、頼むよ。」
俺はその後死ぬほど修行した。
その結果、俺は見事に魔女になり
青色の色を使いこなせるようにもなった。
そして…
【1年と6ヶ月後】
俺はレオと一緒に
サバトヴィレッジの外れにいた。
しかし今日でこの村ともおさらばだな。
そんなことを思っているとレオが
話しかけてきた。
「ルア、私の代わりに頼んだよ。」
「ああ。任せてくれ!」
「もういいの?荷物とか。」
「ああ。バッチリだ。
…それじゃあレオ今までありがとな。
色々と。」
「ううん。私こそありがとう。」
「じゃあ行ってくる!」
「いってらしゃーい!」
俺は『革命の旅』へと出るため、
サバトヴィレッジに別れを告げた。