ダンジョン02
ダンジョン02
腕時計で時間を見ると19時過ぎだった。
照明で見える範囲にはなにも無いが、奥は深そうだ。
防空壕があるなんて親に聞いてなかったよなと思いながら俺はそのまま歩いて行く。
歩いて5分程経つがずーっと穴は、続いている。
さらに5分程歩くと緩やかに右に曲がりながら下っているみたいになった。
何か先にいる。
俺はゆっくり近づいて行く。
何か半透明の動く物がいる。
直径30cm程だ、中心ぐらいに白く光る塊のようなものがある。
これは、RPGゲームとかによく出てくるスライムなのだろうか?
俺は手に持っていたランタンを地面に置き、スコップを両手に持つ
柄の部分を持ち、スライムをスコップの先の部分でつついてみようと近づいてみる。
プルプルと震えている。
これってどうすればいいんだろう。
ゲームだったら切って倒して経験値やゴールドを残すんじゃなかったっけと思っていると
スライムの震えが大きくなりだした。
これってこちらに飛びかかろうとしてるのかなとなんとなく感じているといきなり俺に飛びかかって来た。
俺は慌ててスライムを避けながらスコップを振ると運良く当たった。
だが当たっただけで結構な反動があった。
もう一度スコップをスライムめがけて振るう。
スライムの表面がザックリ切れたが見ているうちにすぐひっつき元に戻った。
スライムがまた縮んだ。
これは、また飛びかかって来るぞと思い構えると、案の定飛びかかってくる。
だが俺は避けながら、中心の塊ようなところをスコップで切る用に振るった。
今度は、スライムが中心から真っ二つに切れた。
またひっつくかなと思いながら見ていると今度はスライムが水状になって溶けていく。
倒したみたいだ、溶けた跡にスライムと同じ白い色をした直径2cm程のビー玉のような物が残っていた。
俺はそれをスコップで突き転がしてみる、何も変化無い、
リュックから取り出したコンビニ袋に入れて腰のベルトにくくりつけた。
先に進む、少し歩くとまたスライムがいた。
先ほどとおなじような大きさだ。
5mほど離れたところから様子を見るが何も動きがない。
俺は一気に近づきスライムの中心の塊を切るようにスコップを振った。
スライムが水状になり先程のように白いビー玉のようなものを残す。
俺は、これをコアと呼ぶことにして拾った。
先に進む、またスライムがいた
5mほど離れている分には何もしてこない。
俺は落ちている石を思い切りスライムにぶつけてみた。
スライムの表面から中に入ったが中心の塊まで届かないみたいで、石はゆっくり体内からはじき出されてくる。
そして石が飛んできた方向に一度大きくジャンプしてきたが、俺と距離がまだ3mほどあったため動きを止めている。
俺は、スコップでコアを切るようにふったが、今度は踏み込みが甘かったのでコアまで切れなかった。
すると切れたところが元に戻りひっつきこちらに飛びかかる為に縮み出した。
俺は野球で飛んで来たボールをバットで打つように飛んできたスライムの中心を叩くように切った。
今度はコアを切ったみたいで溶けてコアを残す俺はそれを拾い先に進んだ。
また進むとスライムがいたのでいきなり思いっきりスコップを振るいスライムを倒した。
すると体が何か軽くなったような力が漲るような感覚があった。
俺は、これはゲームにあるレベルアップってやつかなと思いながらコアを拾った。
先に進む
スライムがいた。
先程と同じようにスコップを振るったが振るスピードが早くなった気がする。
スライムが溶けコアを拾い先に進む。
スライムが2匹いた
俺は、まず1匹を倒し、すぐもう1匹を見ると俺に飛びかかろうと縮んでいた。
飛びかかってきたスライムをスコップを振って倒す。
コア2個を拾い先に進む。
複数いるスライムを倒しながら奥に進む。
途中で何回か体の動きが良くなったようなレベルアップを感じた。
先に進むと黄色いスライムが1匹いた。
黄色いスライムは、近づくと土を飛ばしてきた。
俺は、土をよけながらスライムを倒して進む。
黄色いスライム1~5匹ぐらい出てくるが倒す。
その途中でレベルアップがあった。
体の動きが良くなってくる感覚があった。
先に進むと青いスライムが1匹や複数で出てくるようになった。
青いスライムは、近づくと水を飛ばしてきた
俺は、水をよけながらスライムを倒して進む。
さらに先に進むと赤いスライムが1匹や複数で出てくるようになった。
赤いスライムは、近づくと火を飛ばしてきた
俺は、火をよけながらスライムを倒して進む。
その途中で何回かレベルアップがあった。
体の動きがドンドン良くなってくる感覚があった。
さらに進むと白・黄・青・赤色のスライムが混合で出てくるようになった。
俺は、スライムを倒して先に進む。
その途中で何回かレベルアップがあった。
体の動きがドンドン良くなってくる感覚があった。
何気なく腕時計を見てみると午前5時53分
俺は、10時間近くここに入っている事になる。
夢中になっていてまるで気づかなかった。
よし休憩しようと思いリュックから水を出そうとしたが、入ってない。
俺はスライム退治に夢中になりすぎて、飲み物を無意識に取り出し飲んでいたのだ。
これはいけないと家に戻る事にした。
戻りは、緩いが上りだ、10時間あまりも下った訳だし飲み物も無くとてもきついはずなのだがレベルアップのせいかあまり疲れてない。
しかし喉は渇いているので急ぎ足でなかば走るように穴から出た。
家の外にある流し台で、水を思い切り飲んだ。
俺は、家に入る。
玄関で持っていたもの着ていた服を全て脱ぎそのまま風呂に行った。
給湯器のSWを入れシャワーを浴びる。
風呂から出てタオルで体を拭きながら台所に行く。
冷蔵庫を開け、発泡酒とお中元でもらったハムを1本取った。
ハムのパッケージを破りそのまま齧り付く、喉に使えたので発泡酒で流しこんだ。
居間に行き発泡酒とハムを座卓の上に置き下着を着てそのまま倒れこむ。