最終ラウンド
14章 最終ラウンド
これで相手の動きが鈍くなったな。
ケルべスは苦しそうにしながらこっちを見ている。
そういえばこいつ倒したらいくらもらえるんだろう?
ま、いくらでもいいけどね。
「何をぼさっとしてる、さっさと終わらせるぞ。」
天川が言っている。
ていうかこいつさっきから俺たちのことを馬鹿とかしか言ってなくね。
「終わったら何発か殴ってやろ。」
「それは私のセリフです…!」
みると、愛花がいつの間にか立っていた。
気のせいか?
何か殺意のようなものを感じるなぁ。
ヒュ!
何か炎槍が飛んできた。
っあぶね!
ケルべスの野郎本気で殺しに来てるだろ!
まぁ一応敵ですけどもね!
「じゃこっちも。」
そう言うと俺も炎槍を連発した。
何発もの炎槍がケルべスに襲いかかる。
それにケルべスは対応できなく何発かをまともに受ける
「うぐぅ…。」
ケルベスは苦しそうにうなる。
やっぱり腕をやられてバランスが崩れてるのか。
これは好都合だ。
少なくとも最初よりは戦いやすくなるだろ。
「よしそれじゃあもっといくか。」
そういうと俺はもう一回炎槍を連発した。
「そう何回も同じ技は食らいませんよ。」
「じゃあよけてみろよ。」
「よけるまでもありません。」
するとケルベスは、 フローズンランス
「寒冷の氷よ、今我が敵を凍てつかせたまえ、氷槍!」
ケルベスがそういうと炎槍の氷バージョンのようなものが飛んできて、
炎槍がかき消された。
「まーだこんな隠し技を持ってたんだ。」
天川が言う。
「本当は手の内はあんまり見せたくないんですけどね、…あなたたちのせいで計画が狂いましたよ。」
「お前の計画なんざ知るか。」
「それはまたひどい意見ですね。」
「普通だろ。」
「普通って何でしょうかね…。」
二人がなんか話してんな、あの二人意外と気が合うのかな。
「信二君たちがけんかしている間二人ともあきれてましたよ。」
「俺は悪くない。」
「私も違うぞ。」
「「こいつ…!」」
「また喧嘩始めないでください…。」
ごすっ!
なんか頭が痛いような。
みると愛花が石を俺の頭にたたきつけていた。
「あっ…。」
「こレでメがサめまシたかァ?」
「怖いよ!愛花さん!少し狂気みたいなのが混ざってるのは気のせい…ていうか頭がクッソ痛いんだけど!」
「ソッチガイケナインデスヨォ?」
「だから怖いって!もう狂気そのものしかないから!」
「ツギ喧嘩シタラ弓ヲソノ脳天二ブチ込ミマスヨォ?」
「わかった!わかったからその狂気をしまってくれー!」
「はい、分かりました!」
「…怖…。」
隣では松本が青ざめたた顔でこっちを見ていた。
次からは怒らせないようにしよう。
「とりあえず今はケルベスを倒すことに集中しなくちゃ!」
「あぁそうだな。」
めっちゃ疲れたんだが。
俺のせいなんだろうけど。
「…また無視されてる…。」
「…なんかすまんな。」
またなんか話してる。
そういうことは置いといて、
「さぁここからが本番だぜ!」
「もうちょっと前から本番にしてほしかったんですけどね。」
うぅ…。
それ言われるときついな。
「はぁ、じゃあいきますよ。」
そうケルベスが言うと1本の刀を取り出した。
「ん?何それ?」
「思念刀です。」
「ふ~ん。まぁいいや。…いくぞ。」
そういうと俺はケルベスに向かって刀を振り下ろした。
それをケルベスはその思念刀とやらで防ぐ。
その時だった。
ん?
なんかおかしいな。
みるとケルベスの後ろに沢山の刀が浮いている。
え、これまずくね。
「…死ね。」
ケルベスがそういうとその刀が俺に向かって飛んできた。
15章に続く