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天使の翼  作者: カイト
14/23

とばっちり

13章 とばっちり


ほんとにこいつらは馬鹿だ。

何を争ってるんだか。

ていうか敵は目の前にいるぞ。

「あの~、天川さん?でしたっけ?」

ケルべスが話しかけてきた。

一応敵だよな?

「あの二人っていつもこんな感じですか?」

思わず、苦笑した。

憐れみの目を向けるな。

「いや、今回が初めてだな。」

「何で争ってるんでしょう。私もいるのに。」

「そうだな、いわゆる馬鹿ってやつだからだろうな。」

「そうですね、そうでなきゃこんな敵がいて無視とかしませんよね。」

正論だな。

と、そろそろあいつらを起こさないとな。

ちなみにあいつらは今も口論を続けている。

「おい、そろそろ馬鹿やってないで早く戦うぞ!」

「「馬鹿ってなんだよ馬鹿って!」」

ダメだ、話を聞いてはいるがめんどくさい。

「もうあの二人がペアでよかったんじゃないのか?」

「いやそれはだめです。」

そういったのは櫻木だった。

「ほう、それはどういう?」

「い、いや別にあの人は私の初めての友達になってくれたので、いっしょでよかったな~って感じで…。」

うん、つまりはそういうことだよな。

まぁそれはそれでいいんだけど。

とりあえずあの馬鹿どもを何とかしなきゃ。

敵だがケルべスに頼むか。

「ケルべス、一発でかいのを頼む。」

するとケルべスはめんどくさいといった表情で、

「いいですよ、意識がこっちに向けばいいんですよね。」

「あぁ、なるべく殺さないように頼む。」

「別に僕にしては殺してもいいんですけど。」

「すまないが頼む。」

「はいはい、わかりましたよっと。」

そういうとケルべスは二人に向かって死砲を打った。

それに信二は魔功複製を使って防いでいた。

「おいケルべス…」

「「邪魔すんじゃねぇ!」」

予想通り二人はケルべスに向かって攻撃を仕掛けた。

ほんとあいつら馬鹿で単純だ。

琴音は剣を信二は刀を使って攻撃していた。

「これってとばっちりじゃないですか?」

ケルべスが言った。

「そうだな。まぁそれが運命だあきらめな。結局倒される運命だったってことだ。」

「そんな運命なんて信じたくありません。」

攻撃を防ぎながらそう言っている。

ていうかあの二人息が合ってるな。

初めての共闘かこれ?

「もっと力強くやりなさいよ!」

「そっちこそもうちょっと早く動いてよ!」

まぁまぁ仲がいいこって。

「「仲良くないって言ってんだろうが!」」

あそこまで聞こえてんのかよ。

地獄耳か?

隣では櫻木が機嫌悪そうに向こうを見ている。

「初めての人とあんな風にコンビネーションが取れるなんて…私もしたいのに…。」

隣からなんか殺気を感じるなぁ。

気のせいかな。

「…後でお仕置きします。」

うん、気のせいだな。

…強く生きろよ信二。

せめて死なないようにな。

てかこいつの性格的にやばいことになりそうだな。

「こいつ倒したらお前のこと殴ってやるからな!」

「それは私のセリフだよ!」

「倒したらって、私倒される前提ですか。」

「とりあえずお前を倒さないと話が進まないんだよ!」

「それは、私がお二人を倒す方向でもいいんじゃないですか?」

「馬鹿が!それじゃあ俺がこいつを殴れないじゃねぇかよ!」

「…馬鹿はあなたたちだと思うのですが?」

「「だから馬鹿じゃねぇって言ってんだろうが!」」

すると二人は、ウィンズスラッシュ

「「風の力よ我が敵を切り裂け、風切…!」」

二人とも同じ魔法を使った。

あいつら絶対仲いいだろ。

それにケルべスは、

「これくらいよけられ…え?」

みると右腕が切られていた。

「「よっしゃあ!もうすぐこいつをぶん殴れるぜ!」」

同じこと考えてたのか。

「これはちょっと…やばいですかね。」

ケルベスが苦しそうに右腕があったところを抑える。

あいつらの馬鹿のおかげで敵の力は少し収まったな。

「「馬鹿じゃないって!」」

もうそれ心読んでんだろ!

エスパーの領域はいってるだろ!

「私は…まだ死ぬわけには…いかないのです。」

ケルベスがかすり切った声で言う。

さてと、これからが正念場だな。

とりあえずケルベスを倒す。

そのあとは…多分何人か負傷者が出るだろう(主に信二)。

頑張らなきゃな。


14章に続く


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