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「やっぱりツンデレはニーハイだよね!」

本日の会員:小南由亜(こなみゆあ)佐上夏樹(さがみなつき)立花心音(たちばなここね)+α


「なんだこれは!!!」

「何がおかしいんですか、会員。」


会長の手には原稿用紙。もとい、俺の書いた合同冊子の原稿だ。


「あぅ‥‥‥サナに任せたのが悪かった‥‥‥。」

「まあ‥‥‥でもサナくんらしいと思うし‥‥‥。」

「というか会長も俺がこういうの書くって見越してたんじゃないですか?」


「予想通りだったから嘆いてるんだ!!」


うわぁお。


「会長は何書いたんですか?」

「女の子がにゃんことわんこに囲まれてる絵とかを2、3枚。」


うん、会長らしいな。可愛いぜ。


「うぅ‥‥‥それにしてもどうしよう、このサナの原稿‥‥‥発表するの恥ずかしいぞ。」

「安心してください!!俺は恥ずかしいなんて思わないですよ!」

「サナくんはね‥‥‥。」


呆れたように言う心音さん。心音さんはこういうのの理解があるからなぁ。‥‥‥諦めてません?


「せめて最後のげんしけん会員の考察だけ切ればいいんじゃないかな?」

「うー‥‥‥まあ現代視聴覚研究会だから‥‥‥いっか、それで。」

「同好会名が漠然とし過ぎてるもんね。」


現代視聴覚文化研究会。つまりは現代にあり、目に見えるもの聞こえる文化全てをテリトリーとした研究会。

元は現代視覚文化研究会‥‥‥とからしいんだけど。ウチは聴覚も範囲にしている。

難しく言っているけど、オタクサークルだ。アニメーション研究会とか漫画研究会とかと違って範囲が広い。


‥‥‥って4話ですよね、これ。説明遅くない?


「サナくんはツンデレ、ツインテール派じゃないの?」


あ。勝手に心音さんに読まれた。まあ同系統のオタクだし、いいんだけど。


「そうですね。髪が長いかセミロングだったらいいかなって感じです。」

「黒髪派?茶髪派?」

「黒髪はストレート、茶髪はポニーテールかツインテール。栗色はどれでもいけますね。」


俺の弁論におおー!と手をぱちぱち叩きながら心音さんが嬉しそうに笑う。


‥‥‥おのれ、同志か。


「理解はできるしこういうの語るの好きだが‥‥‥なんかこのテーマは参加したくないな。」


そうでしょう。貴方は隠れツンデレですから。


「やっぱりツンデレはニーハイだよね!」

「俺は王道に黒ニーハイ派です!金髪とかなら白ニーハイでも!」


会長はちらりと自分の靴下を見る。うん、黒ニーハイだね?


「ツンデレはロリかしっかりものかアイドル系かなっ!!」


心音さんの言葉にぴくりと反応する会長。

(見た目)ロリ、(げんしけんの会長だし)しっかりもの、(実は隠れファンが多く、学年性別問わず人気な)アイドル系。


どれも自覚してはいないが本能的に察したんだろうな。


「さ、寒気がしてきたぞ‥‥‥?」

「‥‥‥気のせいですよ会長。」

「そうか?」


あーもー気にかける会長可愛い!!!上目遣いとかもう本当ありがとうございます!!

ああでもどうしよう!このトキメキを誰か止めて!



「ヤッホーっす!!!みなさぁんっ風里っすよー!!」



「‥‥‥なんだ、名取(なとり)か‥‥‥。」

「ひどいっす!」


心音さんが優しくフォローしてくれるか、綾月(あやづき)さんとの会長取り合い戦をしたかった‥‥‥。


「サナくんたちは風里ちゃんと最近会ったの?」

「ん?わたしは昨日会ったな。」

「俺は‥‥‥あれ?‥‥‥いつだっけ。」

「今日!教室!クラスメイト!!!」


うん、真横で抗議してるけどスルーだよね。


「久し振り‥‥‥って、なんか風里ちゃんと会う度に言ってる気がする‥‥‥。」

「風里は神出鬼没っす!」


それ、どうなんだ?


「今日はどこにいたんだ?」

「え、今日はラクロス部っすよ?ってかさがみんには言ったっす。会長さんによろしくって。」


聞いた記憶がないぞ?今日教室で名取と会話した記憶はあるけど。


「‥‥‥風里の思い違いじゃないか?」

「‥‥‥‥‥‥。」


考え込むポーズをとる名取。数十秒くらいその体勢でいた後。


「てへっ☆」

「‥‥‥‥‥‥‥‥‥。」

「うわああああぁぁぁやめるっす!!というかなんでここに辞書なんてあるんすか!?」

「わたしがここで課題やろうと思って図書室で借りてきたんだけど‥‥‥。」

「何やってるんすか心音さんっ!あー心音さんは悪くないっす!!いや、だからさがみんはその辞書おろす!!‥‥‥ダウン!ダウンプリーズ!!」


がこんっ


「あううぅ。」

「安心しろ、辞書じゃなくて下敷きだ。」

「さりげない優しさっす‥‥‥。」


だって会長の前で暴力は出来ないし?一応名取は女子だ。俺は女子に暴力ふるわん。


「サナくんらしい優しさ?」

「そうだな。サナらしい。」


こら、そこの二人。俺の心を読むな。


「サナくんも可愛いところあるよねー。」

「ん?お、あーそう、だな。」


こら、そこの二人。俺の心を惑わすな。


「おっ!それにはウチも同意っす!さがみんは教室内でもチャラ男なのに優しいし、意外と女子に漬け込まれると照れ‥‥‥おふぅっ!!!」



ごめんなさい。さすがに我慢の限界だったよ?風里さん。



「‥‥‥でも下敷きで叩くんすね。うー、さがみんは優しいのに冷たいぃ。」


「ーーーほっとけ。ああもう会長に今日は見苦しいところばっかり見せてるし!!」


俺と名取は口喧嘩を始める。そして心音さんはニコニコと微笑みながら見守る。



会長は‥‥‥ぽかぁんと遠目にそれを見つめていた。



「サナは可愛い‥‥‥より、ちゃんと格好いいと思うんだが‥‥‥。ま、‥‥‥いっか。」



俺は、何か言った。ぐらいしかわからなかったけど。

会長は少しだけ頬を赤く染めていた。





綾月さんが出てこず、すいません。

いつ5人で喋るんだ(笑)

ただ今回は会長の属性をいじりつつ、心音さんとサナに論じて頂きました。

風里が自分を「風里」と呼ぶときはジョーク的なときです。


次は5人出れたらいいな‥‥‥(笑)

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