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「う、ウサギのマネってどういうのだ?」


「この世の中、意外と恐ろしいよな~。」

「‥‥‥会長、そのマンガ読みながらいうセリフじゃないです。」


今会長が読んでいるのは、あのカフェの女の子たちとあのウサギさんが印象的なゆるゆる作品。あ、心がぴょんぴょんなあれね。


「あのもふもふウサギの可愛さ異常だけど、カフェにウサギアレルギーの人来たらどうするんだろうな!?」

「それ、考えたら負けです。」


今日はみんな忙しいとかで、部室(同好会室?)にいるのは会長と俺の二人だけだ。なのでいつもに増してゆるゆるだ。一方、俺の心は理性的にバクバクだ。


「というか、ウサギ無理なキャラいるじゃないですか。そういう人もカフェ無理ですよね。」

「まあ、そうだけど。あのもふもふウサギってタイトル見ないと猫にしか見えないフォルムだよな!?」

「それは同意しますね。」


会長は「だよな~!」と足をバタバタ動かした。

会長,小南由亜(こなみゆあ)は、一応俺のいっこ上の高校二年生。

上から口調のツンデレだけど、見た目はロリで身長は150㎝あるかギリギリ。ツインテールも時々してくれる。(普段は恥ずかしくてあんまりしてはくれない。)なんというか、属性のカタマリだ。

ちなみに、女の子大好きの俺のストライクゾーンど真ん中。俺はツンデレ属性に弱い!


「わたしさ、この【現代視聴覚文化研究会】って部活名にいまあやかろうと思うんだよね。」

「はあ。」


どういうことだ?ってか、現代視聴覚文化研究会ってフルで言うと長いなー。普段は【げんしけん】って呼んでるけど。この流れで【げんしけん】って口にすると、伏せ字にしなきゃいけない感じ満載だなー。


「ということで、はい!」

「なんすか。その指。全然『ということで』じゃないですよ!」


会長がぐいっと俺を指差す。

うわぁ、指も短くて小さくて可愛いなー!(?)

え、それ関係ない?いやいや、会長のかわいさを全面的に紹介するために必要なんだよ!!


「今からウサギの物真似ね!」

待って?なんかおかしい。

「最初からそれ目的でしょ!?」

「違うぞ?ちょっとサナが無茶するところみたいだけだ。」


それを目的っていうんじゃないですかねー?

ちなみに、サナは俺のあだ名。佐上夏樹(さがみなつき)を略してサナ。あ、女の子みたいなあだ名だけど、男だよ!!!


「あの?せめて会長が一回やって下さいよ。」

「ふぇ!?なんで!?」

「急にムチャブリしたのは会長。別に俺がやる必要は特にないんですよねー。」

「‥‥‥むぅ。」


つるぺたな胸の前で腕組みする会長。うん、無駄なものがないから腕組みしやすいんだね!(怖くて言えないけど)

‥‥‥というか、そんな悩むくらい俺にやって欲しいのか。でも会長!男の俺がウサギのマネなんてやっても気持ち悪いだけだと思う!!(本心)


「う、ウサギのマネってどういうのだ?」


どうやらやる気らしい。これは俺にとっていい展開かもしれない!

ってか、俺の策略に気付いてないのね!


「そうですね‥‥‥。手でウサミミ作って‥‥‥『ぴょんっ』て言うとか?」

「むぅ‥‥‥‥‥‥。」


お、まだ悩んでる。少し顔赤いし、照れてるな!?

そんな中。会長はおそるおそる、1つの提案をしてきた。


「もふもふウサギの物真似じゃ‥‥‥ダメか?」

「ええ!?」


ピーンポーンパーン‥‥‥!!


突然ですがサナの解説コーナー!!

知らない人のために簡潔に話すけど、もふもふウサギはアンゴラウサギ。(名前などはググることを推奨!)とにかく謎に包まれたキャラ、おじいちゃんなのでそれなりの声(ベテラン声優様のお声)で喋るのだ。


そう、会長はそんな声をマネすると言っている!!げんしけん内でも声が高い会長が!!!わかるかっ伝わるかっこの驚きが!!!


どうしよう。ぴょんってやる可愛さの後、照れくさくなり真っ赤になってツンデレ台詞を吐く会長と、ギャップ満載の声マネをするも似ていなくて、ツンデレ台詞を吐く会長。あと、ギャップ満載の声マネがすごくハードルの高いものでない胸を反らして威張る子供らしさ満載の会長!!


どれも見たい!!!!!(この際、俺が物真似することはスルー)


「リクエストは何件までですか!?」

「いっ、一件だけだ!!」


くそう!1つ!?1つだけなのか!?


「会長。会長がたくさんすればするほど俺はウサギの物真似をしますよ?」

「む?」

「それにさっきも言いましたけど、会長は俺に頼んでいる立場。会長は大人しく2パターンの物真似をし、それと同じハードルのものを求めたらどうですか?そうすれば俺に完璧なウサギの物真似をさせることができるでしょう!!」

「おおー!!」


思いっきり食いついてくれる会長。やめてっ目をそんなきらきらさせないで!?


「じゃあサナ。どっちから行けばいい?」

うーんそうだなぁ。

「やっぱりここはもふもふで‥‥‥!!」

「な、なんて言えばいい?」

わくわくした気持ちを抑え込んでいる言い方で会長が聞いてくる。あ、本当は物真似見せたかったのかな。


「じゃあ『こんにちは』とか?」

「こんにちは。」


おお!文章じゃ伝わらないハードルの高さ!?ヤバい。そっくり!!


「はっ恥ずかしいからあと、1つな!」

「ええー!!」


どうしようどうしよう!よし、ここは‥‥‥‥‥‥!


「『ご注文はわたしですか?』で!!」

「ふぇ!?」


真っ赤になって慌てる会長。後に引けないことがわかってるからこそ抵抗しない。ふ、ふ、ふ可愛いぜ会長!!


「り、リクエストをサナにお願いしたのはわたしだからな‥‥‥。いっ行くぞ!?」

「どうぞ!!」


なんでだろう!わくわくとドキドキが止まらない!


「ご、ご注文はっわたしですか‥‥‥‥‥‥?」


「!?」

なんだ、このおじいちゃんのお声なのに会長が照れくさそうな顔をすることで生じるかわいさは‥‥‥‥‥‥!!


「会長っ最高です!!!」

思わずグッドサインを出す俺。

「う‥‥‥あ‥‥‥う‥‥‥。」

顔が段々赤くなるのとともに、会長の手が強く握られていく。

む、この展開はまずい!会長がぴょんって恥ずかしがってやってくれないかも‥‥‥‥‥‥!!


「会長!!つ、次いきましょう!」

「う、あ、そう‥‥‥だな!」


何とかいけた!!よし、いつも通りの会長だ。


「はい、会長!次はぴょんってやって下さい!」

「お、おう!い、行くぞ?」

「どんとこい!!」


会長はすぅっと息を吸う。そして一度つばを飲み込んだ。

ゆっくりと、会長の手が震えながら頭の上へ上がる。


「ぴ、‥‥‥ぴょんっ」


「‥‥‥‥‥‥‥‥‥っ!!!!!」


カシャッ


ヤバい、可愛い可愛い可愛い可愛い可愛い!!!

照れつつもやってくれる可愛い会長!頬が真っ赤で、声も少し上ずってて会長マジ可愛い!!

うおおおおおおおおおおっ!?最高過ぎて思わず写メってしまった!!


照れくささ故にテーブルの下に隠れた会長が、ひょこっと顔を出す。ヤバいっセットで可愛い!!!


カシャッ


「‥‥‥‥‥‥あ。」

「さっサナの‥‥‥あほーーーッ!!」


最初のシャッター音には気付いていなかった会長が写メに気付いてしまった。そして、叫ぶと会長は自分の鞄をさっと取り、ドタドタと部室からが走り去っていってしまった。

「えーっと‥‥‥‥‥‥。」


とりあえず照れもセットでいただきましたっ!!

あと、ごめんなさい会長っ!!



*****



ちなみに。

俺が支度を終え、帰ろうとした時に、会長からメールが来ました。

『サナ、帰ってごめん。つい我を失った。

写メは消せ。いや、消して下さい。

でもわたしはウサギ、やったからな!?

サナは明日みんなの前でウサギ、やれよっ!? 』


うわーい会長からのメール嬉しいなぁっ!!って‥‥‥

「こんにゃろーーーーーーーッ!!」

俺の方が罰ゲームみたいだ!



‥‥‥え?結局物真似したのか?

やったよ!?手でウサミミ作って!!


‥‥‥あの時のみんなの目。一生忘れらんないなぁ。






会長があまりツンデレじゃない!‥‥‥反省。

サナが変態で、「!」と「可愛い」を連呼しまくってる。

反省しません!!!(笑)

サナは本当こんな感じです。ずっと、はい。


表現の指摘などはしていただけるとありがたいです。

今後もよろしくお願いします。


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