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クラスごと勇者召喚されたみたいだが俺の職業は魔王のようです  作者: satori
第三章帝国での武術大会は面倒事になるでしょう
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076 仙狐の族長

族長の家は周囲の者よりもほんの少し大きいと言うだけでそこまでの差は無かった。

アルが言うには‘大きな家を建てる族長もいますがここの族長はそんな事は気にしない人ですから’それに何でと聞いたら何でもここの族長は仙狐と言う特殊な種族(【魔族】の中の特殊な派生の種族の一つで体内に膨大な魔力を持つのではなく、空気中に存在する魔力を操作する事に特化していて場所による波はあるが理論上無限の魔力を持っているに等しい存在だ)と言われていて基本的で彼女は興味の無い事には本当に無関心な者らしい。


アルに案内されてその族長の家まで来た。


俺が……つまり人間が集落に来ていると言うのに特にそこには誰もいなかった。見張りくらいはいると思っていだが‘守られる本人がこの集落中で次元が違うと言われる程の実力者ですから’だそうだ。ちなみにアルも敵いそうにないとの事だ。

…………そんなんが居るのに何で子供がさらわれてんだよ。

まあ、興味の無い事に無関心この辺が理由なんだろうな……


アルに促させれて中に入った。ちなみにシェンはここに連れてくる前に‘君のお仲間とあって来るよ~’何とか言ってどっか行った………まあ、変な事ない限り別にどこに居てもいいけど……


中に入ると日本で言う竪穴住居の様な作りになっており、ひんやりとしていて快適な温度になっていた。


「ほほほ、お主がアル殿の主の颯殿かの?」


そこにいるのは藍色の羽織にそれよりも暗い色の帯惜しめて、セーラさんと以前見た鬼の魔人のエンを上回るほどの大きな胸をさらに強調した、処女雪の様に白い肌に俺の白とは違い光沢のある銀色の髪に蒼い瞳、どこか愛嬌がありながらも凄みの在る雰囲気がそれを浮世離れしたものとしている。そしてそのと者たちは一本しかなかった尻尾が九本。

仙狐は百年ごとに一本増えると本で読んだことがある。ここまで増えるのは狐系の亜人だけだと言う話だけど何でだろう?

おっと、話がそれた。九本と言う事は最低でA+級と書いてあったけどだけどスキル・称号も大量に持っているだろうから実質もっと上になるだろうね。


「はい、突然の訪問お許し下さい。アルたちの主をしている。颯と言います」


この実力なら出来るだけ敵対はいしたくないな。


そう思い多少は丁寧に挨拶をする。


「ふむ……」


族長は俺を正確には俺の周囲を見て何か考え事をするように手をあごに持って行く。


「これは……精霊に近い魔力…いやこれほんの僅かだが神霊の魔力か……ふふ、面白い」


ほんの僅かに何かを喋った様な気がするが俺でも聞き取れない程に小さく、しかも手で隠されていた為に唇を読むことも出来なかった。

しかしただならぬ雰囲気を感じる。


「あのすいません」


「おっとすまない。自己紹介が遅れたなわしはここの族長をやっている妲己だっきと言う」


…………妲己ね。色々あるけど俺達の世界では悪女で中華系の物語で仙狐って言うは有名だったっけ?


「一つ聞いていいですか?」


「なんじゃ?」


「その妲己って言うのは自称か、それとも誰らにつけられたのですか?」


「わしが仙狐となった時に授けられた名じゃが……何か知っておるのか?」


さて何て言い訳しようか。

と言っても言い訳は楽に出来るけど。


「昔読んだ本に妲己と言う名の妖狐の悪名がのっていたので、その名前が本当かどうか知りたくて」


「ああ、それはおそらく。三百年くらい前の話じゃな、遊びで王をたぶらかして国を傾けたりしておったからの」


「………………」


開いた口が塞がらない………


「どうかしたかの?」


「いえ、何でもアリマセンヨ…………」


若干カタコトになりながら返事をする。






その後簡単な世間話をして最後にこんな話をされた。


「ところでじゃ。お主の保護したシャラの事に話がある」


ん、なんだ行き成り話題を変えて来たな。


「あれはわしの子じゃ」


「………え?」


おい、何だ。何年も生きてんだろ?何でそんな者が今更子どもなんて作ってんだよ。


「ほほほ、十年も前にちょっとな他の集落に良さげな若者が居ての……」


ホントにこいつ仙狐だよな?こんなのが善狐の分類でいいのか………


「ほほほ、そんな目で見るな。体が火照ってしまうだろう」


何やら変態的な発言が聞こえた気がする。


気のせいだよな?


「…………」


更に俺の目は冷たくなって行く。


……………今すぐに帰りたくなって来た。


彼の人生経験ではこの様な人物に対する対処法を知らない………いや知っている方がおかしいか。


「ふふふ、わしを目の前にして臆さぬ者などここ数百年はいなかったからのう」


さっきまでは、俺の表情から読んでいてそれで会話が成り立ちそうであるが、そろそろ口を開こうか………


「十年前の奴は違うのかよ?」


「違うの。あやつは見ていてかわいく才もあり、ついな……幼気な少年をいじめるのは楽しいぞ?」


「……………」


こいつなんか理由付けて討伐できないかな?


「ほほほ、やめてくれおそらく容易にそれは達成されそうじゃからの。

まあ、さっきのは冗談じゃ、と言っても気が向いたら訪ねて来るがいい、わしは気が長いからの」


「まあ、今日と明日はお世話になります……」


何とも不安な初の亜人集落滞在になりそうだ………

ちなみにシャラはこいつの子供と言う事で外の森で遊んでいたらさらわれたそうだ。

自分の子供なのに随分あっさりとしているなと思ったがいわく‘自業自得じゃ。それに身内がさらわれたくらいで一々そんな事をしてられるか’だそうだ。

俺の想像できない程、長く生きている為、彼女の中では自分の周りの者が死んでいくのは、ある意味慣れっこなのかもしれないが………

そしてその後に‘まあ、素質はある子じゃから好きに使ってくれ’とも言われた。




ありがとうございました

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