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クラスごと勇者召喚されたみたいだが俺の職業は魔王のようです  作者: satori
第二章 貿易都市で商会を始めるようです
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071 澪の現在


武神の迷宮のあるブモンと言う街のとある最高級のホテルの一室。


「ちょっと、澪様起きてください」


猫耳の少女が、五人はゆうに寝られるであろう大きさのベットで寝ている女の肩を振っている。


「ああ~ん、何よクロ?」


ちなみに、名前が単純なのは考えるのが面倒と言って、彼女が適当に決めたからだ。


「ギルドマスターからの指名依頼ですよ」


「めんどくさい。他に回してよ~

 と言う訳でお休み」


それを聞いた瞬間に、とてつもなく嫌そうな顔をしてそう答える。

そして、そんな事は聞いてはいないと言わんばかりに、二度寝をしようとする。


「ちょっと起きてくださいよ。また文句言われるこっちの身にもなってくださいよ」


若干泣きが入った声で言う。


「いいじゃん。なんで私?」


「いや、あなたはこの街で唯一のS+の探索者〈黒糸〉なんですよ」


「あ~、はいはい。分かってますよ~」


「だから覇気の無い様な声は何ですか」


「私がやんなくてもいいじゃん。他のA級集めなよ。

 二十人も集めれば同じくらいでしょう」


クロは仕方ないと言わんばかりに、ギルドマスターから言われていた条件を言う事にした。


「ええと、やってくれたら。今回のエリアボスの毛から作られる布団と枕を報酬とは別に無料で作ると」


ピクリ。


「む?何?それはホアンディー・ヤンか?」


「はい。そうです」


先程までのとろんとしていた眼が急に鋭くなり。


「よし、さっさと準備をしろ。迷宮ダンジョンに行くぞ!!」


ホアンディー・ヤンとは羊の魔物モンスターでその羊毛は魔剣でも斬れず、集まれば魔法攻撃さえ受け止める柔軟性と耐火、耐寒、耐雷性を持っている。そしてその使い道は先ほど出た様に寝具や服に使われる。この世で最高の羊毛と呼ばれている。


「いや、もう終わってますよ。後は………って早やっ」


先程までは寝間着だったのだが、気付いた時には、もう戦闘服に着がえている。


「何を言っている。速く行くぞ」


澪は、そう言って瞬間に部屋を飛び出した。猫耳の少女はため息を吐きながら続いた。






武神の迷宮85階層ボスフロア。


「よし、いつも通りの手筈で頼むぞ」


さっきとは打って変わって真剣な顔をしている。


「はい、お任せ下さい」


「【黒糸】」


古式魔法の闇属性の最上位の魔法 極糸 を職業【暗殺者】【忍者】の補正で強化され、闇属性が派生し手に入れた特殊属性【黒糸】となった。どんな場所にも作り出す事が出来て、空中にも固定する事が出来る。


クロが高速で動き回る事で時間を稼ぎ、私が魔物モンスターに【黒糸】を巻き付て陣を作っていく。

ちなみに、只、切断する事なら一瞬なのだが、今は切断する訳にはい会ないので陣を組んでいる。


「もういいぞ」


「はい」


私の声を聴いた瞬時に、クロは飛び退く。


「【黒糸・破衝陣】」


魔物モンスターに巻き付けた黒糸を連動させ、それによって生み出される衝撃を頭部の一点に集約させて脳を破壊した。


「やった~、やりましたね!!」


「ふっ、造作も無いな」


「いつもその状態でいてくださいよ」


「無理」


「即答しないでくださいよ」


「さて上に戻ろうか」


羊を〈アイテムボックス〉に入れて帰ろうとすると。


「はい、これで武術大会も大丈夫ですね!!」


「は?何度も言うが絶対に出ないぞ」


絶対にやだと言う雰囲気全開で行った。

しかし、ため息を吐きながら、クロは返す。


「えぇ、でもギルドマスターが………」


「気にするな。出なくていいだろ?そんなの」


「いい訳ありませんよ!!推薦状が来ているんですよ」


「知らない、知らない」


そういって走り去った。


「ちょ、待ってください。話は終わってませんよ」


怒鳴りながら澪を追いかけて行く。

ちなみに澪は‘フトン~♪、マクラ~♪’と呟いて帰って行った様だ。


なお、この後に同じ様なうたい文句につられて、鳳を討伐しに行くことになったとか………




ありがとうございました


猫耳の少女の名前変更しました。8/7

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