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クラスごと勇者召喚されたみたいだが俺の職業は魔王のようです  作者: satori
第二章 貿易都市で商会を始めるようです
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070 勇者の盗賊討伐


怒号と悲鳴、魔法が飛び交う山奥で。


そこに居るのは、人、人、人。

千にどきそうな者達が自分の武器を持ち自分たちのアジトを襲撃してきたものを殺そうとする。


その者は黄金の剣と血霧の様な魔力を纏った紅黒の剣を持つ若い男だ。

ハッキリと言うのなら左右で持っている武器の違和感が凄まじい。

黄金の剣は見る者を魅了する神聖な雰囲気を放っているが紅黒の剣は見る者に畏怖、生理的嫌悪を感じさせる雰囲気を放っている。


彼が襲っているのは盗賊である。しかし彼は特に依頼を受けて彼らを襲っている訳では無い。自分の使う禁術の生け贄の為だ。その為流石に戦闘中に生け贄の魔法を使い続けるのは億劫おっくうなので半殺しにして、後でまとめて殺そうとするので彼らはとても不運だろう。何せ動けない様に足を落すか紅黒の剣で呪いをかける事により苦痛を与えて動けないようにしたりと死ね直前まで苦しんで死んでいくからだ。


盗賊たちの約半数の殺し終えたところで何や他の者とは一線をかす実力を持っていると感じさせる男が現れた。


「おいおい、何一人相手にこんな殺されてんだ、あ~」


「お、お頭。こいつとんでもな……「うざい」ぎゃっ……」


話なかけた者を容赦なく切る。


「な~に~がっ、こいつとんでも無くだ~

かかか、俺におんぶにだっこの奴らが何言ってんだか」


「ひっ」


「た、たすけて」


「うざったい」


声をかけ様と近づいたものは瞬時に細切れにされる。


「おいおい、殺してくれるなよ。俺が後で殺すんだから」


男が初めて口を開いた。


「ははは、すまんな~、でもいいだろこの程度気にするなよ」


周りの者にとってはこの瞬間においては今まで自分たちの仲間の筈であった者がこんな会話をしているのだから唯々恐怖か感じていた。そして自分たちのかしらが戦闘狂であったことを思い出していた。


「と言うかお前だろ~最近ここらの盗賊を殺して回っている【勇者】は?」


「そうだな」


更に周りは絶望感を感じていた。自分たちの敵があまりにも大者すぎた。


「いいな、いい死に場所だ」


このかしらはもう生存は諦めた様だ。

しかしその眼には悲壮感は無い。ただ純粋にその戦いを楽しもうとしているだけだ。


「さあ、やろうか」


それに【勇者】は無感情に迎え撃つその頭はもう後先考えずに称号とスキルを使って来ている。


「何!?」


【勇者】の予想を超えて彼は強かった。剣の腕に限れば戦闘経験の浅い彼にとってはフェイントなどに付いて行けずに浅く肌を斬られる。


躱したと思ったのに回避できておらず斬られる。


奇剣。


そう呼ばれる。対人の為だけに作られた。相手の裏を読む為だけに作られた剣術。

しかしその戦闘経験の浅さは今回に至ってはそこまでマイナス作用していない何故なら奇剣は相手が剣を修めていればいる程に効果を発揮する。そんな剣なのだから。


そう思った時の切り替えは早かった。


「第四禁術【怠惰之大罪グログリム・ベルフェゴール】」


そう呟いた瞬間。周囲の光景は一変した。


銀景色。


瞬間的に指定した空間の気温が下がり霜が下りている。その所為で空間内にいる生物全てが仮死状態になった。

そうこれを使ってしまえば余計な事は考える必要もない。最初剣で戦っていたのも無双ゲームみたいで面白いからと言った理由だろう。


「第二禁術【暴食の大罪グログリム・ベルゼブブ】」


空間に穴が開き仮死体が呑み込まれて自分の目の前に作られた穴から出て来る。


そして生け贄用の魔法を使い。


「ボルト・レイン」


集められた仮死体に向かって雷を落とす。


そして辺りは静寂に包まれ誰も居なくなった。


ありがとうございました

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