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クラスごと勇者召喚されたみたいだが俺の職業は魔王のようです  作者: satori
第二章 貿易都市で商会を始めるようです
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065 日常風景? 颯(4)

おお~。相当高速に動けたな~


…………逃げられると思ったんだけどね。て言うか何あれ、体長がさ5百メートルくらいはある筈なのに何でそんなに早く動けるんだろうね。まあ俺と同じような事をしているのは分かるんだけど、なんでこんなにしつこく付いて来るんだよ。


はぁ、街からは二百キロくらいは離れたしもういいか、それい何と無く戦闘にはならない気もするんだよね。俺の〈直感〉が言ってる。


「…………何で付いて来るのかな?」


空中で停止して最初の頃からの疑問を聞く。


「あれ、もう終わり」


遊びを止められた子供の様な声が聞こえて来る。


「は、何が?」


「鬼ごっこでしょ」


「……………は?」


え~と、何これ?

予想外にも程があるんですけど……


「え、何。僕の事を敵対してきたんじゃないの?」


この体に合う様な口調に変えて喋ってみた。

話していて若干の違和感もあるが仕方ないだろう。


「何で?同じ【龍王】じゃん」


こいつも【龍王】か、何で俺の事を【龍王】だと思っているんだ。

〈龍殺し《毒》〉の所為か?


「て言うか何で人間の子供の格好しているの?」


…………何だろう前に有った【毒龍王】に感じた長い年月を経た雰囲気が無いどう言う事だろう?


「どんな格好をしていようがいいだろ?

 僕は面白い事が好きなんだ」


何と無く出て来た答えを言う。


「…………もしかして〈転生〉した」


目の前の竜がそう呟いた。ん?何それ?ここは同意して情報を聞き出す方向で行こう。


「そう。もしかして君も?」


〈超直感〉の示すがままに言葉を出す。


「あ、分かる~

 いっこ前の私がね予言の【魔王】が現れる。そんな時代に生きていたくない。なんて言って〈転生〉したんだよ~」


成程、つまり俺の所為か。


「ねえねえ、何か【魔王】のこと知ってない?」


俺の事なんだろう?


「【魔王】に興味があるの?」


「うん。そっちの方が面白そう。

 【勇者】にはもう会ったんだけど面白くなかった」


「へぇ、【勇者】にはあったのか、どうだったの?」


何やってんだろうな、何か碌な事してない予感がするけど


「あれはダメだね。『禁術』に手を出してる」


「は?」


『禁術』だと。何故『禁術』などに手を出している?

城で見つけたのか?しかしアイツの性格で態々あんな面倒な事をするとは思え無い。それに【勇者】の固有スキルを使えば相当強いはずだ。まだ俺は何もしていないからそこまで強さに固執する様な事は無い筈だが………


「どうしたの?」


「あ、ごめん。まさかあれに手を出すなんて思わなかったから」


「そうだね。自分の同族を殺して、さらに自分の魂を穢して得る力なんて意味無いもんね」


そうだな、あれの力の素は本当の意味の負の神【邪神】からの加護だからな。【魔神】と呼ばれているクノは人間は負の神と見ているがあいつは正の神だ。ちゃんとした信仰で存在している時点で本当に意味での【魔神】では無い。

負の神とは人間、亜人、モンスターこれらの負の感情で生まれる神別に存在していること自体に問題は無い。こいつらは特に俺達に何かしようとはして来ないらしい。根本的に干渉が出来ないし。

だが、それに自分から近づくと不味い。特に俺達がそれをすれば取り込まれやすい。あのレポートに有った精神汚染を防げるとは思え無い。近い内に殺しに行った方がいいのかな?

ふむ、これくらい聞ければいいかな。


「そうだな、考えられないよ」


まあ、どの口がと言われるかもしれないけどね。


「ところでさあ」


「なに」


「お前、本当に龍王か?何か感想が人間臭い」


………何だ、行き成り雰囲気が変わった。

……ふむ、多分知識は残っているのか。面倒だな、これ戦闘でいいやぶっちゃけちゃえ。


「そうだな。俺は人間だよ」


ゾワッ。


この世界に来て最もスキルの〈直感〉などでは無く。生存本能が警告を挙げる。


竜の口元に膨大な魔力が集まり光へと変換されていく。


っ光属性!?


〈戦略級魔導士〉〈紫電の魔人〉〈魔の■霊〉発動


魔王、継承者以外のスキルを発動させて自身を強化する。


閃光があたりを照らす。普通のものであるならそれだけで目をつぶり攻撃を受けてしまうかも知れない。

光属性は最上位級となると本当に光速に到達するのでたとえ攻撃の瞬間を見る事が出来たとしても回避する事は出来ないだろう。更に光は純粋なエネルギーの塊これも普通ならどうしようもないだろう。


あれをどうにか出来るのは俺の中では闇属性の中の重力魔法その中でも特に強い物だけだろうな。


闇属性最上級 重獄鎖 極点を上回る重量力場を作り出す。それは光さえも湾曲させる程の超重力球だ。


その魔法を盾にして攻撃を逸らした。




………何だこれ。


俺は唖然としてしまっている。この攻撃の逸らした場所に深さが数キロにも及びそうな半径20メートル程の穴ができている。地下の方からガスが出て来る事が解ったので再び脳内で詠唱を開始する。そして完成した魔法を使う。


氷属性最上級 無永獄 指定した場所の温度を零にする魔法空気中の水分を押し固めて穴を塞ぐ。更にその上を氷で閉ざす。


良しこれでいいだろう。さてと。


「何をするんだ!?殺す気か」


「合格!!」


一瞬何を言われたのかわからなくなり、呆けた声を出してしまう。


「は?」


「だから合格だよ」


「どう言う事?」


「君は【毒龍王】を殺したんでしょ?そんな事が出来るなら偶然じゃないね。

 それに加えて、ちゃんと力を引き継いでいるだろうから問題ないよ」


ええと、意味が分からない。何なんだこれ。


「何で身内を殺したから攻撃してきたんじゃないのか?」


「違う、違う。別に殺されるのは自業自、得弱かったからだよ。今攻撃したのは君が【龍王】を名乗るに相応しいかどうかを見るためだよ」


「別に【龍王】を名乗る気はないんだけど」


「え!?名乗らなの。え?なんで、なんで!?」


「僕人間として暮らしているし、そんなん名乗ったら生活出来ないよ」


「楽しいの?」


ん?なんか変な所に反応して来ている気がするけど。まあ、いいか。


「楽しいよ。色々な娯楽があるし」


「え、楽しいの?じゃ私も一緒に連れてって」


「いや、無理だろ」


「が~ん」


なんか面白い奴だな。最初に言わなくてよかったな。


「だってお前、大きすぎるし。小さくなれない?」


「あ、そっか」


そう言うとあの巨体が行き成り光だし、小さなぬいぐるみの様な大きさになった。


「おお~。すごいな~」


「これで大丈夫?」


「ああ、いいんじゃないのか。て言うかお前大丈夫なのか」


「何が?」


「【龍王】がこんなことして」


「問題ない、問題ない~。他と違って私はこの世界で一体しかいない特別個体【天龍王】だから」


理由になって無い気が………


「【天龍王】?光じゃないのか」


「そうなんだよね~私の属性は突然変異の属性だから」


「どんな事が出来るんだ【天】って」


「風作ったり、雷出したり、氷降らしたり、光で焼いたり出来るよ」


「へ~、そうなんだ」


ふむ、天候に関係する事とそれの素になる基本属性のすべてが使えるのか。


「て言うか【龍王】って何してんの?」


「私以外は同種族が居るからまとめていたりするけどよ」


ふむ、こいつだけがニートってわけか。


「なんかすごい失礼な事考えて無い!?」


鋭いな、そしてキャラが安定して無いな。


「そんな事は無いぞ。ただお前が引き籠りだったのかと思ってな」


「メッチャ失礼だよ!?私はちゃんと外にいるじゃん」


ふむ、マスコットみたいなやつをいじめる恩は楽しいな。

羽をパタパタされながら腕を振るってくるのはまあ、微笑ましいが………

威力が高すぎるな【絶堺】で防がないと死ぬなこれ。


「なあ、所でさ。何で前のお前は【魔王】の出現を知っていたんだ?」


「え?知らないの」


「ああ、人間の中で国のお偉いさんや教会って言う組織の人間しか知らない」


「へ~、結構知られていると思うのだけど。

 ま、いいや教えてあげる。

 昔の各種族にいる巫女って言う存在に下された予言。

 異世界から現れる【魔王】によってこの世界の変換期が後すれる。

 かの物は絶対的な魔法の力を持っているって言われているらしいんだよね。それこそ私たち【龍王】を凌駕する程のね。

 でも君も強そうだね~もしかすると君が【魔王】だったり」


…………………と言う事はあれか教会の連中が『勇者召喚』の所為で予言の【魔王】が現れたとも言えるのか。

面白いな。て言うか何その予言苛め?と言うかこの事ルナに話しているんだけど大丈夫なのかな……………

いや、まだ俺は何もしてないしそんな事を如何こう言われても如何しようも無い。


まあいいやそれでこいつには話しておこうかな?


「なあ、お前はもし【魔王】に会ったら如何するんだ?」


「ん~、どんな奴が見て面白そうなら一緒に居ようかな?

 あ、だから見つかるまでは一緒に遊ぼうね」


「………………」


あ~、不味い事になったかも。予想外過ぎる。


「でも、おかしいだよね」


「ん。何が」


「予言に出て来る様な奴だよ。もうこの世界に居る筈なのにまだ何もして無いんだよ。考えられる?」


「別に何かしなきゃ、いけない訳じゃないだろ………」


「否、変換期を起こすなんて【魔王】だよ。なんかするべきじゃん」


………そんな事言われてもな。そこまで何かしろと言われている訳じゃ無いし。

これは言う必要はなさそうだな、幸い今いる人たちは俺が【魔王】だった知らないからそっちからばれる事は無いだろう。

そう言えばクノもこのこと知っているんだよな………あとで聞いておくか。


「それじゃあ俺の家に連れて行こうと思うけど、周囲のものをさっきの力で叩いたらすぐに壊れるからね」


「大丈夫だよ~叩いて大丈夫なものしか叩かないから」


「………俺は叩いての問題無いと」


「無いでしょ。実際に無いし」


「一応魔力と結界で防いだんだから普段は勘弁してもらいたいのだが」


「ん~、仕方ないな~、じゃあ普段は手加減してあげるよ」


普段以外に何か攻撃を受ける様な事があるのだろうか………


「まあ、いいか。それじゃあ帰ろうか」




この後〈半■霊化〉を解いた時に〈多面の道化〉で変化させていたこの姿が〈半■霊化〉に登録されてしまい変更が出来なくなった事に気付いて。


「いろんな意味で人前で使えねーー!!」


と叫んでいたとか。



書きたかったキャラがついに出せました。

と言うか颯も現在直接的な事はしていませんが間接的には相当な事をしています。魔法具アーティファクトの人造の製法とか。


ありがとうございました

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