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クラスごと勇者召喚されたみたいだが俺の職業は魔王のようです  作者: satori
第二章 貿易都市で商会を始めるようです
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056 結果報告

屋敷に入ってからの護衛はどいつも本当に唯の一般人に毛が生えた様な能力しかなかったので、別に殺すまでも無いなと思い、出合い頭に電撃を当てて気絶させておいた。それとこっちを襲ってくると予想していた奴隷たちが少しも動かないのは何故だろう?




……はぁ、疲れたなあ。早く帰りたい。


閑散とした屋敷の中を溜め息を吐きながら歩いている。

ここを一目すると侵入者の様には見えないだろう。

肉体的にも魔力的にもまだまだ大丈夫ではあるが、精神的に疲れている様だ。


ここか。


やっとターゲットのいる場所まで到着した。


「こんばんは~、レーベルヒト・カールスルーエ男爵」

 

ゆる~い、声で部屋の中に入って行く。


「貴様、こんな事をしてタダで済むと思っているのか。わしは貴族だぞ」


なんだ?こいつは覚悟を決めてここに言うんじゃないのか。


「タダで済みますよ。あなたこの街に不要と判断されました。今日の事は無かったことはなります」


「な、何故だ?」


ん?本当に解っていない。どう言う事だ?


「何を言っているのですか、貴方が奴隷商から賄賂をもらっている事は分かっています。

 大人しく殺されてください」


「な、わ、わしはそんな事は」


………ああそう言う事。哀れな奴だな最後くらいは派手に行こう。


〈魔力解放〉〈魔力変換雷属性〉発動


それによって部屋は消し飛び死体の確認も出来ない程にした。


さてと、こいつの権力を使って奴隷商とつながっているのは他の奴か。まあ、もう見つけたけどね。


男爵は殺す必要は無かったのかもしれないが彼にとって権力を持つものは利用される事も罪だと思っている。見逃す気は無かった。

ちなみにどう見つけたかはこの屋敷に残っていた金庫に二重底にしてあった所の下に有った奴隷商との賄賂の書類を発見、そしてそれに付いていた指紋から、この街にいる人間の中から該当者を〈諸事万端〉と〈平速思考〉で検索した。


ウェインは良くやっているが街からスラムが無くなることは無い。まあ、そのおかげとも言い難いが簡単に見つかったけどな。


検索はただ闇雲にやったのでは無くスラムから検索したら数分で見つかった。とは言えそれでも一万人位は居るのだが………

窓の跡に足をかけいつものスキルを使う。


〈瞬動絶隠〉発動


空中を高速で駆ける。街の中くらいなら端から端まで数十秒だ。すぐに先程見つけた目標の所へ到着する。

何やら密入者や密売人の隠れ家らしい、ここに居ると言う事はこれはもう言い逃れ出来ないだろうね。


こんな所で行儀よくする気も無いので扉を蹴破る。


「こんばんは~。お仕置きの時間ですよ~」


今している格好とまるで合わない口調でふざけながら突入する。


「何者だ」


「何の様だ」


「またまた、解ってる癖に~

 自分の胸に手当ててみなよ。

何だかわかるでしょ?」


「は、何の事だ」


とぼけちゃって〈看破〉で解るんだよ?

嘘を吐くならまあいいか。

それに奥で震えているのがあの男爵を傀儡にしていた奴だろうね。

話聞くのも何か面倒になって来たし取り合えずこいつらは気絶させて後で兵士を向かわせてもらうか。


「うるさいのでさっさとお仕置きです~。お休み~」


部屋中に電撃を充満させて意識を無くさせる。


あ、ここに放置しておくと殺されるかもしれないから結界でも張っとくか。


これを使って置けば気絶させなくてもいいんじゃないのかと思うかも知れないが、自殺されたりしたらたまらないもんね~。


腹いせも入っているもしれないが………それなら一瞬で気絶させずにもっといたぶるかな?


ふぅ、報告に行くかなどうせこの時間ならまだ書類仕事して起きているだろうし。窓の外から入れて貰えばいいか。


称号〈多面の道化〉を入手しました






夜の街の空を駆けてすぐに産業管理局の局長室の窓の前にいる。ちなみに移動の時はたった今入手した新称号〈多面の道化〉で髪の色を変えて移動した。夜に白は目立つからね~




多面の道化

様々な顔を使い他人を騙し、自分も騙し、最後は自分の顔も忘れ自分で無くなるだろ

骨格の変化するほどの変身を可能し、その際の違和感も無い

PS

仮面の魔法具関連でいろんな逸話はあるけど、こう言うのって何所かで聞いた事があるよね。

まあ、使う分には便利そうだから頑張ってね。


………なんかヤバそうだな。まあ、大丈夫だろ。自分の顔は写真で撮っとけばいいんだし………大丈夫だよね


とは言え精神に影響が出る称号は他にも持っていたし、今まで特に影響も出てないので、この事は気にせず使える物は使えばいいと結論づけて思考を打ち切った。




窓の外から起きて仕事をしている事は確認出来たから、ここにいる事を伝えて窓を開けてもらうか。


〈魔力支配〉発動


目の前に魔力を使って文章を書く。


‘暗殺を終えた。報告したい事があるので中に入れてもらえるか?’


少しして鍵が開けられ呆れた様な声で話かえられる。


「早すぎないか?」


「そんな事はいいだろ。入っていいか?」


ため息を吐きながら中へ通してくれた。


「それで、報告したい事とは」


「さっきも書いたが暗殺は成功」


端的に答える。


「…そうか」


幾らあれだったとしても肉親が死んだ事には悲しむのだろうか歯切れが悪い。


「そして二つ目。どうやら男爵は傀儡だったようだな」


「何?」


「黒幕っぽい奴とついでに密売人も見つけてすでに捕まえてある。そっちから兵士を出して捕えておいてくれ。

 場所はスラムでそこには結界を張って来たから直ぐに分かるだろう。後屋敷の方にも奴隷が居たから後でこっちによこしてくれ」


多分男爵の奴隷じゃ無かったから、襲って来なかったんだろうな。


「分かった。ご苦労だった。一週間ほどで引継ぎをさせる」


「ああ、その事だが男爵じゃなくて別のにしてくれないか。傀儡にされていた奴の後を引き継ぐのはなんかやだし。


嘘は言ってないよ。これも本心。でも男爵は高過ぎるからなりたくないのも本心。


「………分かった。なら騎士爵位にしておこう。流石にそれ以外は空きが出ないと出来ないからな」


「十分です。それにそっちの方が身丈に有ってます」


「では、数日後に使いを出す。その時に戴爵式をするから来てくれ」


「そんな大々的にやらなくても……」


そこまでするのはちょっと……


「無理だな。市民は英雄を見たいのだ。恐らくあの鬼の魔族はS級だ。

 それを追い払った者を見たいと思うのは当然だろう」


そう言う式は嫌だな。まあ、仕方ないか。騎士爵になれば多少は箔もつくし。


「分かりました」


こればっかりは嫌そうな声を出してしまう。


「それじゃ今度こそ。次は彼女達を連れて来てくれよ」


「分かりました。それじゃあ、さよなら」


来た時と同じように窓から出て行く。



ありがとうございました


個別視点の日常風景をその後戴爵式を入れてその後第三章に移ります。

三章のスタートは多分二週間後くらいになります。


次は武術大会的なのにしようかな~

多分主人公は出ないと思いますけど……


澪先生、紫苑、勇者も出る予定です。

お楽しみに~

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