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クラスごと勇者召喚されたみたいだが俺の職業は魔王のようです  作者: satori
第二章 貿易都市で商会を始めるようです
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051 日常の大切さ

チュン、チュン。


俺は鳥の鳴き声で目覚めた。


…………あれここは?


寝ぼけた頭でここはどこかとあたりを見渡しながら考えた。


っ。


自分がなんでこんな場所で寝ていたのかを思い出し一気に羞恥心が湧き上って来る。


ああ、俺は年下になんてことをしてんだよ。

これじゃあ、今までの威厳が台無しじゃないか…………




…………まあでもこっちに来てから初めて自分の内心をさらけ出したのかもしれないな。


案外満更でもない様であるが………

ちなみに昨日の事は食堂にいた他の子供に見られていた事をまだ彼は知らない。


まあ、この事で多少怖がられ無くはなるのだがこれは彼にとっていいと言える事なのであろうか?




そして数分間の間で気持ちを落ち着けた。


リルとレティシアの様子を見に行ってみるか。

ミーリャを信用していないと言う訳ではないが元に戻っていると言うのなら様子を見ておきたい。

それに謝らないといけなからな。何時もならもう起きているはずの時間だから部屋に行ってみるかな。


そう思い俺は二人の部屋に向かった。


部屋の前まで来ては居るのだが入りづらくてそこに立ち竦んでいる。ここに来て今更だが、まず最初に何て言えばいいんだろう?


扉の前で考え事をしていると、


ギィ、


外に誰かいる事が解り扉を開けたのだろう、扉を開けたレティシアと、目が合う。


「颯様……」


「レティシア……

 話があるんだが中に入っていいか」


「どうぞ、リルも居ます」


「レティ、誰だった…お兄ちゃん………」


「リル………」


部屋にあるテーブルで俺は二人が身だしなみを整えて来るのを出されたお茶を飲みながら待った。


「すいませんお待たせしました」


「ごめんね」


「大丈夫だ。行き成り押しかけたのは俺だしな」


二人が席についたら俺は一呼吸して頭を下げた。


「すまない。俺の気が回らないばっかりにお前らに辛い思をさせた」


「は、颯様。頭を上げてください」


「そ、そうだよ。お兄ちゃん」


二人は俺に頭を上げる様に言ってくれるが、


「それじゃあ俺の気が済まない。

 そうだ俺になにか出来る事は無いか?

 出来る事なら何でもするぞ」


「「っ」」


お、これはいい反応だな。


「何でもいいんですか」


「本当に?」


何だか念を入れに来ている気がするけどここは了承でいいだろう。


「ああ、勿論だ」


自信をもって言い返す。


「「…………………」」


ん?なんだろう。顔を若干赤らめながらお互いに見合って……

何だろうすごく嫌な予感がする………


若干言った事に後悔しながらそれを言い出すのを待っていると。


「あ、後で言うからその時でいいかな?」


「あの、私もその時で」


リルが先にいいレティシアがそれに続いた。


え?後で?なんか準備でもいるの?何俺は何をさせられるのだろう………


「あ、そうだ。これから三人で街にでも行かない?」


「え?」


「何で、ですか?」


「いや、何と無く。今まで三人で出掛けたこと無いよね」


俺は理由なんでどうでも良くない?と言わんばかりに適当な理由を言った。


まあ、本当の所はこの前の事のお詫びと考えがあるんだけど、言う必要はないよね。


「それにレティシアの買ってきたケーキをもう一回食べたいし。あれどこの店?」


空気が固まった気がした。


「………ねえ。レティ。何それ知らないよ」


「……………」


レティシアは涙目で見て来る。表情読む限り‘余計なこと言わないでください’かな?

………え?何これ?リルはそのこと知らなかったって事?


「ねえ?レティ?」


「ま、待ってくれ。話を聞いてくれ」


レティシアは弁解を試みようとしている。リルはレティシアに聞くのは時間の無駄だと思ったのだろう。それを無視して、


「お兄ちゃん?その時、何かした?」


俺に聞いて来る。


「え、えっと何かって?」


「ん~と、ね~」


レティシアがリルに見えない様に首を振って‘イヤイヤ’としている。


………いつもは凛とした雰囲気をしているからから珍しいな。もっと見ていたい気もするけどリルが怖い。

ごめん。レティシアこの気迫は無理。それが通じたのか、ガクと項垂れてしまった。


「え……と、食べさせてあげたり」


いつも笑っているリルの表情が無くなった。


こ、こわ……


俺はリルの表情になんだか薄ら寒いに恐怖を覚えていると。


「もう一回」


「え?」


「もう一回」


同じ事言ってくる。今の表現が御気に召さなかったのだろう。


「ええと、ケーキを食べさせた」


「つまり」


ぼやかして言わせてくれない………


「アーンをしました」


リルはニッコリと笑う。


怖い、このタイミングで笑うのは唯々恐怖しか感じる事しか出来ない。


「ねえ、お兄ちゃん」


「は、はい」


「ちょっとレティと出掛ける準備をしてくるから、ちょっと待っててくれない?」


「分かりました」


俺はつい敬語で返してしまう。この顔と気配の前には仕方ないと思う。


「じゃっ、いこっか」


「………」


レティシアをリルに引かれながら部屋の奥に連れていかれる。


…………………さて、食堂に行ってお茶でも飲んでいようかな。






食堂にいるといつも通りに朝食の下準備をしているミーリャが居た。


挨拶と報告をしておこうかな。


「よう」


「………やけに機嫌が良さそうですね」


「あ、分かる。ちょっと怖い事はあったけど何時もみたいに話が出来たからね~」


「………まあ、いいんですけど。単純な人ですね」


「悪いか、いいだろ嬉しかったんだから」


「はいはい、よかったですね」


何だろう機嫌悪い気がする。こんな事はいちいち言いに来るなと言いたげだな。機嫌が悪い、怒っていると言う事は面と向かって言うと余計に怒らせるから。

確かこう言う時は………


「俺がこういう姿を見せられるのはミーリャの前だけなんだからいいじゃん」


「………」


まだ、ぶすっとしているけど心なしか口元がにやけているな。

もうひと押しかな。


「それに二人の事を任せちゃったからね。その事についてのお礼もしようと思ってね。

 何かあるのなら聞くけど?」


「………」


無言なのは変わらないけど何だか二人と同じ様な雰囲気を感じるけどまあ、いいだろう苦労かけたしこれくらいはいいだろう。

それにこれくらいのなら問題ないだろうし。


「本当にいいんですね?もう嫌とは言わせませんよ」


「ああ、もちろん」


ここまで同じになるのか。

こいつならそこまで問題のあるお願いはしてこないだろう………多分。


暇だったので下準備の手伝いをしようと思い俺は立ち上がってキッチンに入って行く。


「手伝うよ」


「別にかまいませんよ。これくらいは慣れていますから」


「そうは言っても残った子供たちの分と俺たちの分とは言えそれなりに量もあるだろ。

 それに二人でやった方が早く終わるだろう」


「……それじゃあ、お願いします。

 所で話は変わりますが御二人はもう起きているはずなのに何で出てこないのですか?」


「ん~、まあ当分出てこないと思うよ」


「成程、デートに行くのでおめかししようと言う事ですか」


「デートじゃないと思うが」


「女の子と一緒に出掛けるのはすべてデートです」


きりっという音が聞こえそうなくらいに断言して来る。


「それは一対一の場合いだけだろ」


「いえ、デートですよ。二人に同時に手を出しているにも関わらずにその二人の関係が良好に保てている猛者の。

 特にリル様とレティシア様と一緒に行くと言うのならなおさら」


「………」


俺はバツの悪そうな顔をする。確かにはたから見ればそうか。反論のしようが無い。

最近言い負かされてばっかりな気がするんだけど、どうだろう?


「今日の朝食は何かな~」


少々………かなり露骨であるが話をそらす。


「今日は鮭のフレークとコーンをマヨネーズで味付けしてパイで包んだコーンフィッシュパイとかぼちゃのスープです」


「ああ、あれね」


ちなみにこの世界でマヨネーズは【料理勇者】が数百年前に伝えている為、そしてこの世界の食用油と卵の量は向こうの世界と比べて種類が圧倒的に多いので種類も豊富だ。ありがとう【料理勇者】。


焼いた鮭を粉砕してコーンとマヨネーズと混ぜてパイ生地に包んで焼くだけの簡単な料理なのだが、いかせん量が多い特に混ぜる作業は子供がやるのは酷だろう。


俺が食材を混ぜ終えた物をミーリャが、一人分ごとにパイ生地に包み焼く直前の状態にしておく。


次にかぼちゃのスープだが、こっちはもうすでに昨日の夜の内に下準備を済ませていてやる事は無かった。


「じゃあお茶にしようか」


俺は茶葉を取り出してティーポットを温めてから、それに茶葉を入れて沸騰したお湯を入れた。

二人分のティーカップを出してテーブルに持っていく。


「ありがとうございます」


「こっちこそありがとうね」


「行き成りなんですか?」


「毎日の食事の事だよ」


「その事ですか。礼を言われる事ではありませんよ。

 普通の奴隷ならこんな生活を送る事は出来ませんから。

 まともな食事が出て来るだけでいいくらいです。でも此処は食事に困る事はありませんし、それに将来役に立ちそうなスキルの取得の手伝いもしてくれるなんてありえませんよ? 

 〈魔力操作〉なんてこれは貴族にやらせるだけで一生遊んで暮らせるのではないのでしょうか?」


「ああ、お前らが簡単?に習得出来たのは、まだ子供で魔力を感じる能力・感性がそこまで落ちていないからだ。まあ、亜人なら大人だとしても多少強引な方法で習得する事は出来たが………」


「あれを普通の人間がしたら死にますね」


何をすれば普通の人間でも無理やり習得させることが出来るか?


「いや、回復魔法を使いながらやれば…………」


しかし、回復魔法はどんなに小さい規模でも絶望的に適正が無いから、馬鹿みたいに魔力を使う。だから俺殆ど回復魔法使わない。誰か使えないかな?


「…………いてっ」


頭に何かが当たった。何これ?角砂糖?


「人の目の前考え込まないでください」


ん?そんなに考え込んでいたのか?


「ごめんごめん」


「と言うか、避けるか捕るかくらいすると思ったのですが……」


「普段から警戒しているわけじゃないからね。それをしろって言うのは無茶じゃない?」


言い訳がましく答える。


「それにここは安心できるんだから警戒なんてする必要ないじゃん」


「…………………そう言う事を狙わずに行ってくるのはずるいです」


「え?何?」


「何でもありません」


「あ、ああ。分かった」


何もないと言う訳はないと思うのだが、何だか嬉しそうだし。まあ、それならいいか。

ん?廊下の方から足音がこの数は子供たちの方か。


「それじゃあ、私は仕事に戻ります」


「ん、ああ。頼むよ」


そう言ってキッチンに戻っていく。


「おはようございます」


子供のうちの一人が挨拶をしてきたので挨拶を返す。


「ん?おはよう」


「え?」


「ん?」


挨拶をした子供が何やら驚いている。

そして他の子供たちも集まって来て、


「「「おはようございます」」」


一斉に挨拶をしてきた。


「おはよう?」


何だろうこれ?唯挨拶を返しただけなのに何でこんなに嬉しそうなんだろう?

て言うか昨日まで近寄りもしなかったのに…………


「朝ご飯出来たよ~、ちゃんと並んで取りに来なさい~」


「「「は~い」」」


お~、流石子供元気がいい。今まで俺の前じゃこんな姿見たこと無かったから嬉しいな。多少は警戒を解いてくれたのかな?

やっぱりこう言うのが子供のあるべき姿だな。


貴族の話………………自分の意思で受け取ろう。功績を重ねて孤児院を他の街でも作ろう。多分今俺の持っている素材を売るだけでもそれを作るだけの金は手に入るだろうが、金のある孤児院なんて格好の獲物だ。手出しできないくらいの名がいる。


もう俺は行動に他人を出来る限り入れない。もう他人を言い訳には使わない、自分の意思で行動する。まあ、協力はしてもらおう。そうしないと拗ねちゃうかも知れないからね。


他人を頼るか………本当の意味で今まで頼ってこなかったからな、悪くないなむしろ安心できる、




俺の意思を通す。その為に利用させてもらうぞ、辺境伯ウェイン・カールスルーエそっちもその積りだろうから持ちつ持たれつで行こうぜ。


現在の奴隷たちの颯への好感度


亜人達 強さと恩義で最高レベル

特に女性には狙われるレベル


人間の子供

男の子 強さへの憧れでやや高め

女の子 ミーリャとのやり取りが知れ渡って可愛い人扱い?で最高レベル


まあ、見る限りでは結構良好ですね……


ク「ククク、可愛い人って( *´艸`)

 これでまた。称号拾得者続出かな~

 僕としてもこれは嬉しい事だね♪」


ありがとうございました

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