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クラスごと勇者召喚されたみたいだが俺の職業は魔王のようです  作者: satori
第二章 貿易都市で商会を始めるようです
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045 魔人討伐


窓から飛び出した私は、主の命を果たすべく魔族の現れた場所へ向かっている。


颯殿はこの事をご存じだったのか……

私としては事が起こる前にどうにかしたかったと思うが、それについても何かお考えが有るのでしょうか?


とは言え、そんな事よりも今は魔人をどうにかしなければ。


颯が新しく渡した重力魔法を付加してある腕輪を使いいつも以上の速度で現場に向かう。


ちなみにこれをアルたちに渡さなかったのは、魔力の消費が大きすぎて使いこなせないからだ。


数分して魔人のいる場所に到着した。そして翼を持つ魔人と戦うリルを見つける。


「リル、助太刀する」


刀を抜き擦れ違いざまに腕を斬り裂く。


「な?ぐうっ」


「レティ、ありがとう。こいつをお願いしていいかな?魔法を使っている奴を倒さないと」


「分かった。向かってくれ」


「貴様、よくも俺の腕を」


「主の命だ。黙って殺されるといい」


魔人は翼を使い上空へ移動し急降下する事で、凄まじい速度で攻撃を仕掛けてくる。


攻撃しては空中に戻りまた攻撃を繰り返してヒットアンドウェイを繰り返す。


成程、リルが直ぐに倒せなかったのはこう言う事ですか。

確かにこれは広範囲への攻撃が苦手で、直線的にしか空中を動けない私達には真似の出来ない飛行術です。

しかし、この程度の速度はリルとの訓練で慣れています。


魔人は攻撃が当たらない事に業に煮やしたのか火の魔法幾つもだし攻撃しようとする。

魔法の対処をしているその隙に背後に回り攻撃をしようとするが。


〈先予見〉発動


単調ですね。隠形や不意打ちに関してはリルの方がよっぽどうまい様ですね。

リルとの訓練中に入手した数秒後の、未来を見ることが出来るスキルの前では無意味です。


もう少し詳しく説明すると〈先予見〉このスキルは未来の可能性を見るスキルだ。ここで言う単調と言うのは攻撃の可能性のパターンが少ないと言う意味だ。


背後からの攻撃に対して私は振り返る事もせずに攻撃を繰り出す腕を斬り落し、返す刃で胴を斬った。

そしてすぐそこを離れる。魔人は両腕に胴を斬り裂かれ、更には自分の魔法で体を焼かれた。


呆気ないですね。半年くらい前はもう少し苦戦したと思うのですが……


颯とリルとの訓練のおかげで、自分と同等の者と戦い更に自分よりも強い者と戦い続けているので、生来の才能も有り気付かぬうちに相当強くなっている。


では、次の得物の所に行きましょうか。







助かったな~相性があんまり好くないみたいだったから、手古摺っちゃったよ。

これじゃあ、お兄ちゃんに褒めて貰えないから、ちょっとでも多く魔人を殺さなくちゃ♪


「た、助けてくれっ」


あ、いい所にいたね。


木の魔物から変化した魔族の様だ、緑の肌に地面から出ている太い根が鞭の様に冒険者を攻撃している。地面に足がめり込んでいるから、あそこから根を伸ばしているのだろう。


私にとって動かない奴は唯の的だね。


「わたしに任せて!!」


「なっ」


助けを求めた男はなんでこんな所に子供がと魔人は得物が増えたとでも思っているのだろうか顔に笑みを浮かべる。


地面から生えている根が一斉にリルに襲い掛かる。


「逃げろ」


男が叫ぶ。


〈幻影歩法〉発動


レティシアと同じで訓練中に入手したスキルだ。

レティの先読みを何とかするために考え出したもので、魔力や殺気を持った幻術を自分からずらした場所に作り出し敵を惑わす技、颯が〈殺圧〉でこの技を使っていたのでそれを見本にして自分なりのアレンジを加えた。その技は自分は隠形をしていし、幻術も魔力と殺気を持っているので、これが幻影と言うのは攻撃が当たるまで見破るのは困難で、特に初見なら絶対に無理であると自信を持っている。


男と魔人には根の攻撃が当たった様に見えたが、


「……」


「?」


男は目を閉じている。魔人は当たったハズなのに手ごたえが無い事に疑問符を浮かべる。

だがその隙を見逃すほどリルは甘くない。魔人にとっては完全に命取りになった。


攻撃を避けて地面を這う様に移動して、リルは根につながっているであろう足を速度の乗った剣で斬る。


「な、何?」


突然足を斬られた事、接近に気付かなかった事に驚愕した様な表情をするが、次の瞬間には両手に持った剣によって細切れにされた。


木の魔物は生命力が高いので念には念を入れてと言う事だろう。


さて次の得物を探しに行こう。





二人はその後も順調に魔人を殺していった。普通は数を競う様な得物ではないのだが………


その後二人は合流し、魔人たちを率いていた鬼の魔人と対峙していた。






市長室にて。


「颯殿、何をしているのだ?」


「すいません。今は話し掛けないでください……」


今、彼はこっち世界の人間の視点から見れば、良く解らない黒光りする金属の筒を地面に固定し、それを抱え込むような体勢で窓の外を見ている。


変人にしか見えないだろう、しかし向こう世界のとってはお馴染み?の対物ライフルである。


しかし、地球では作れない様な弾を使っている。重力魔法で金属を圧縮して重さを上げている。一見形は12,7㎜のサイズなのだが地球の者と比べてると十倍の重さになっている。しかしその分弾を加速させる為に使う魔力はエライ多くはなったが………

大体、一発につき上級魔法と同じくらいだろうか、ちなみにアルに渡したハンドガンは一発で初級級魔法と同じくらい消費で打てる。


これを使う最低条件はC+級以上の魔力を保持していることだろう。たった一発を撃つ最低条件であるが…

このC+級の魔力保持者これは冒険者、探索者の中の0,05%くらいしかいない。魔力は一番上がり難いからしょうが無いとは思う。


数値を見ると彼の異常性が更に際立つ事だろう。


何をしているのかは分からないが、膨大な魔力を使っている事くらいは分かる様で静かになってくれた。


なお何故こんな所で銃を使っているのかと言うと、個人認証の機能を作れる様になったので多少問題は解決した為、少し売り込みをしようと思っているからだ。


それに、俺が作らなきゃこの威力にならないしね~

さてと、まあ、二人が負ける事は無いだろうけど、もし危なくなったら………速攻で殺そう。


照準を定めていつでも頭に鉛弾(違うけど)を撃ち込める様にした。


頑張れ二人共~


称号〈冷酷な過保護者〉を入手しました



ありがとうございました

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