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クラスごと勇者召喚されたみたいだが俺の職業は魔王のようです  作者: satori
第二章 貿易都市で商会を始めるようです
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034 商会結成?


俺達は屋敷に戻り、話を中断してしまった事を謝って、再び皆を呼んだ。


その時レティシアが自分のせいで俺が皆に頭を下げる原因を作ったと言う事でまた、土下座をしようとして来たのでそれを止めさせるのに苦労した。


とは言え、他の皆も恐縮そうな顔をしていたが。



「さて、急に中断して悪かったな」


「いえ、そんな事は無いですよ」



まあ、あの犬の獣人………アルと言うらしい、どうやら俺と話をするのは、彼となっている様だ。


気楽に話しかけてくれていいのに、何だかまだ警戒されているみたいだ………


と言っても彼も警戒されるだけの事に心当たりがあるので特に何か言うつもりはない。




「ところで、俺たちに何を手伝わせたいんです?」


「俺の目的は、亜人の差別意識の緩和する事だ」



少し燻むような顔をするが、すぐに返す。



「あの姿を見れば、あなたが教会を恨んでいる様な事は容易に予想がつきますが、それは復讐でしょうか?」


少し勘違いをしている気がするが特に今は訂正するきは無い。


「そうとも言えるが、そうで無いとも言える」


「どういうことでしょう」 


「俺は、この復讐は力を使ったものにはし無い。

 力を使った復讐は、周囲の反発を買う。また君たちの様なものを無くすことにはつながらないと考えている。


 だらか、俺は商会を作ろうと思う。お前たちにはそこで働いてもらいたいんだ」



騒めく様な、感じがする。



「商会ですかい?」


「そう商会。

 俺達が、人間の経済活動に無くてはならない存在となれば、教会もおいそれとは、手を出せなくなるだろう」



何やら先ほどの事に対する納得気な雰囲気がする。



「でも………どうするんですか?」


「俺らは、人間と亜人が両方ともいる、それを利用してそれぞれの特産品を集めて、横売りするだけで稼ぎは出せるだろう。

 だが、それだけじゃダメだろう。俺は、お前たちが望むなら力をやる。

 どうだ?」


「………」


アルは黙っているが。


「ホントにくれんのか」


「あいつらに復讐できる力が」



他の者達はザワザワと声が上げる。が俺は、


「意味無く、他人にそれ振るうことは、禁ずる」


威圧をしつつそう告げた。



「な、なんでだ。

 かまわないだろ、俺たちはもう十分な扱いを受けた」


「それは、アイツらと同じレベルになると言う事か? 

 お前らは、自分をしいたげた連中と同じに成りたいのか、そうじゃないだろ?


 誓え、義の有る力の振るい方をすると。

 そうすると言うのなら、お前らに力をやる」



なんて事を言ったりしているが、俺は人のこと言えないだろうな………


「私は、誓います。

 私の力は貴方の為に」


とレティシアが言う。

少々重い気もするが………


気にしたら負けだろう。


「ははは」


アルが笑い出す。


「ああ確かにそうだな。

 あんたの言う通りだ。

 しかも、レティシアにそんなこと言われちまったら、頷かない訳にはいかんだろ、そうだろお前ら」


まあ、確かにと言う感じではあるが納得気味だ。



「それじゃあ、俺に付き合ってくれるって事でいいか?」


「おおよ。

 それに俺達も、自分の仲間たちの地位向上をしたいとは思うしなあ」


「ありがとう」



そう言い頭を下げる。



「頭を上げてくださいよ、あんたは俺たちの主人だろ?」


「別にそちらが望むのなら、今すぐにでも解放するが?」


「そうだな………

 子供は、大人になるまでか、それなりの実力をつけるまでは、解放しない方がいいだろう」


「なぜ、そう思う?」


「奴隷と言う立場なら、他の者が子供たちを傷つける事は出来ない。

 あんたみたいな主人なら、奴隷でいた方がいいだろう」


「そうか、みんなもそれでいい?」



問いかけると、頷いてくれたからそれでいいと言う事かな。



「解放は当分いいと思いますよ。

 周りが不審がる」


「もしかして、話まとめてあった?」


「ははは、ええ時間がありましたから」


「そうか」



そう言えば相当な時間放置していたな………

バツの悪そうな顔をする。


「そうだ、お前たち一度故郷に戻りたいのなら戻っていいぞ」


先程よりも更に大きな、ざわめきが起こる。



「え?いいんですか?」


「ああ、もちろんだ。

 それに、悪い言い方をすればね、お前さんらを買い取って良い扱いをしたと言うことが宣伝できれば、今後の商品の仕入れに役立つだろう」



と笑って言う。


「明日までに、旅の用意をしとくから、帰りたい奴は一週間後の9時にここに来てくれ」


俺は、彼らに持たせるべき、丁度いい護身用の魔法具アーティファクトを作ろうと考えを巡らせていた。


ありがとうございました

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