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クラスごと勇者召喚されたみたいだが俺の職業は魔王のようです  作者: satori
第二章 貿易都市で商会を始めるようです
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031 奴隷商入店

俺は、いつかの仮面をつけて、奴隷商の中に入って行く。

実は、これも魔改造済みで、幻術で姿を変え、変音で声を変える効果を持っている。

鑑定をすれば、第6級の魔道具となっているだろう。

姿は赤髪金憧の長髪で、カーリー見たいと言えば通じるだろうか?


不審者だよね、完全に。

まあ、これくらい普段と違う方がいいだろ。


「いらっしゃいませ。今日はどの様な御用件でしょうか」


「ここの店長を呼べ」


「は?」


〈殺圧〉発動


「聞こえなかったのか?

 いいから、呼べ」


目の前に立っているものが、行き成り大きくなった様に、見えた。


「は、はい。少々お待ちを」


怯えながら、奥に引っ込んでいく。


ふぅ、さて、ちゃんと出て来るだろうか、それとも・・・


まあ、そっちだろうな。

この店が雇っている、冒険者が入ってくる。


「お前か?

 ここに態々攻めて来たって言うのは」


「攻めて来た訳じゃないよ。

 唯ここの店長を呼べと言っただけだよ」


「はあ、お前馬鹿だろ?

 お前みたいな初見の客に、店長が会う訳ないだろ」


「まあ、そうだろうな。

 だが、そんな事は、今はどうでもいい。

 もう一度言う、店長を出せ。

 お前では、俺の相手にならないのは、分かっているのだろう?」


「くっ、はぁぁぁ」


剣を抜き、斬りかかりに来る。


〈魔力操作〉発動


魔力を纏わせた手で、片手白羽取りをする。


「なあ」


「それは、下策だぞ。はっ!」


腹に、掌を打ち込む。


「ぐがっ!?」


内臓が傷ついたのか、血を吐きながら倒れる。


〈諸事万端〉発動


店長の居場所を探し出し、風属性初級魔法 燥波 音の波を相手まで保存し、遠くの人に音を送る魔法を発動する。


「あ~、聞こえるな。

 今お前がこっちにやった、冒険者なら倒したぞ。今すぐに出てこい。

 でないと、この店、消し飛ばすぞ?」


向こうで、悲鳴を上げて転げまわっているのが解る。


情け無い奴だな、こんな場所に店を構えている位だから、どれだけ肝の座っているやつかと思えば、こんな奴か?


これなら、上手く行きそうだな。


あぁん?


戦闘の出来そうな奴隷を集めているな。


‘くっ……こ、これだけいれば…幾らアイツが強くてもどうしようもないだろう’


はぁ……まだ悪あがきをしようとしてるのか。

往生際の悪い奴だ。


楽にすんだ方がいいのか、肝の座った奴の方がいいのか、身もふたもないことを考えていると、奴隷達が16人ほど入ってくる。


「あんたに、恨みはないが命令なんだ」


唇を噛み締め、血を吐くような、表情で言う。こんな事はしたくないのだろう。


「大丈夫だ、寝ててくれ」


〈聯絡魔法〉発動


これで、風属性初級魔法 虚道 雷属性初級魔法 電矢 を連続で使い真空の道を作り、そこに電矢を通し首に当てる。


神経に正確に電気を通し、気絶させる。


スキル〈電子操作〉を入手しました


称号〈紫電の魔人〉を入手しました


おっ、久々のスキルと称号だ、そう言えば、電気系はあんまり使って無かったな。


‘ば、ばかな……’


「もう少ししたらそちらに行く、待っているといい」


‘ひっ、ひい’


他の店員が逃げ出していくのも、感じる。


これは、都合がいいな。

回り道も面倒だから、一直線で行くかな。


〈電子操作〉発動


〈紫電の魔人〉発動


進行方向に手を向け。

邪魔な壁や天井に〈電子操作〉と〈紫電の魔人〉で強化した。

電子操作で壁の素材の電子間結合力を無くす。

壁や天井は、完全な粉末状になった。


〈電子操作〉は、一定以上の熟練度が超えたことが確認されました。

上位派生します。

〈電子支配〉を入手しました。


これで、一直線~


〈瞬動絶隠〉発動


スキルによる、高速移動で音も無く、店長の目の前に移動する。


「やあ、お話をしようか?」






わたしは、この街で最大級の奴隷商を取り仕切るものだ。


わたしは元々探索者で、引退時のランクはB+、上はまだ居るとは言え、それでもかなりの高位である事には、間違い無く、そのおかげで貴族とも繋がりが有り、この店も贔屓にもして貰っている。


そのつながりで貴族に便宜をはかってもらっている為、違法奴隷も扱えて商品調達がかなりの低コストで済み、相当な利益を出す事が出来ていた。


日々順調だった。


しかしある日、悪魔がやって来た。


壁を隔てていても感じるこの殺気、私はその瞬間に確信した。


‘終わった’


と、


しかし、そう思いながらも私は足掻いた。

だがそれも、あの悪魔の前では全てが無駄であった。

雇っていた高位冒険者も数秒で下し、ならこれではと思い向かわせた奴隷たちも瞬殺され逃げようと思えば、壁が崩れ出し、何かと思えばそこに音も無く現れたのは、


「やあ、お話をしようか」


金色の瞳を光らせ、紅く長い髪をした、あの悪魔だった。



ありがとうございました

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