表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
クラスごと勇者召喚されたみたいだが俺の職業は魔王のようです  作者: satori
第一章 召喚されました、人間の敵になるようです
30/139

028 旅立ち


「セーラさん」


「ん、なんだ」


クノに【双極の魔王】のことを聞いた次の日。

そろそろ、旅立とうと考えているので、挨拶をしておこうと思った。


「今日この街を発ちます」


「そうか、ルナに話はつけたのか」


「発つ事は伝えてあります。

 話は、今日する事になってます」


「答えは、出たのか」


俺はゆっくりとうなずく。


「なら、その答えはどんなに残酷な事でも伝えろ。

 それは、お前の責任だ」


真剣な表情で俺に行って来る。


「解っています。

 では、ありがとうございました」


今までの感謝を込めて頭を深く下げて礼を言った。


「ああ、話を付けてこい。

 リルは終わるだろう頃に、そっちに向かわせる」




今、俺はギルドの前にいる。


「行くか」


そう呟き、ギルドの扉を開く。


まだ、朝早いから人は居ないな。


「ルナ、話がある。

 今時間いいか」


「ええ」


そういい、俺たちはギルドから出て、街の広場に行く。


誰もいないな、まあこういう話をするには丁度いいか。


「ルナ、俺はお前のことが、好きだ」


「っ」


ルナは驚いた様な顔をする。


「でも、なんで今更っ」


「ごめん。

 俺は、君に愛されても、愛を返せないと思っていた。

 だが、セーラさんに言われたんだ、一緒にいるだけでもいいと」


「あなたは、旅に出るんでしょう。

 そんなことを言うのなら、此処に居てよ」


悲壮感を漂わせながら、吐き出すように言う。

俺は今まで黙っていたことを告白するつもりだ。


〈魔神継承者〉の事を。


俺はステータスカードを取り出しそれは店ながら言う。


「これが、俺が旅をしなければいけない理由だ」


「【魔王】〈魔神継承者〉これって……」


俺のステータスカードを見て呟く。


「俺は、クノに……いや、亜人の神に亜人を頼まれている。

 俺が勇者召喚でこちらに来ているのに、ここに居るのはそういう理由なんだ。

 だから、旅に出て、最終的には教会をどうにかしなければならない。

 俺が、クノと約束したことだから」


「何か、有るとは思っていたけどここまでとはね」


「俺は必ず、終えて帰ってくる。

 だから、俺の家族になってくれ」


「ふふ、それは、これからも私みたいな人が増えるって事かしら。

 ハーレム作るってこと?」


笑いながら、言われる。


「いや、そんな事は………」


俺がそんなに人に好かれるとは思えないし、まあそこまでの決心は出来てないし……


「あなたは、絶対にそれ位人を助けて、それ位その家族を増やす。

 それは、いい」


何か確信した様な雰囲気で言葉を紡ぐ。


「え?」


それは自分以外にそう言う者達が居てもいい様な感じを受ける。


「そう言う、ところを好きになったのだから。

 でも、一番は私、それは譲らない、それは私の物。

 そして、死ぬことは、絶対に許さ無い。

 もし、死んだら………ね」


何もかもが吹っ切れた様な屈託の無い笑顔で言って来る。最後に何やら物騒な事を言っていた気もするけどそれ位は構わないな。


「ああ、解った。

 死なないよ、絶対。

 そして、必ず帰ってくる」


俺達は話を終えギルドに戻る。

入り口にセーラさんとセトさんが居た。


「よお、リルの事頼むぞ」


「頼んだ」


「はい、任せて下さい」


「行ってきます。

 お父さん、お母さん」


「しかっりやれよ」


「体には気よ着けろ」


お互いに、言葉を交わし街の門に向かって歩き出す。

目指すのは、皇国の国境上にある街、商業都市カールスルーエへ。






一章完


ありがとうございました


明日の6:00閑話投稿します。

閑話の内容を活動報告で募集しています。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ