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クラスごと勇者召喚されたみたいだが俺の職業は魔王のようです  作者: satori
第一章 召喚されました、人間の敵になるようです
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020 武器を作ろうⅠ


さて次に、紹介しようと思うのは、普通の使っていいと思われる様な武器を作ろうとして、殆どノリと勢いで作ってしまった、下手をすれば、今使っている《神杖槍》には、及ばないものの、確実に国宝級の能力を持っているのは間違いくらいの性能を持っている双剣を作ってしまった時の事を紹介しよう。




「颯君、ちょっといい?」


俺は、いつも道りの宿、小鳥の泊まり場で朝ご飯を食べて、食後の紅茶を飲んでいるとルナさんに話しかけられた。


「いいけど、なに?」


「大したこと無いかも知れないけど、あなた、あの槍をこれからも人前で使うの?」


「・・・あっ」


やばい、完全に忘れてた、あれ人前で使ったらやばいじゃん。

忘れ掛けていたが、この武器は第十等級の武器で、神かそれに準ずる生物が何十体も集まって、やっと作れるレベルのものだ


「忘れてたんだ」


「・・・どうしたらいいかね」


「普通に予備の武器を持つのじゃだめなの」


そう言われ、考えるような体勢になり、考えてみる。

予備の武器を持つとして、それをどこで手に入れる。

ルナに聞けば店は紹介して貰えるかも知れないけど、幾らするんだろうね。

多分買おうとすれば、腐毒の森から持ってきた。毒龍の素材を売れば買えると思うが、今あの森は国から法外的な額の報酬で、調査依頼が出されている位だから、そんなものを売れば速攻で俺に調査命令が出るだろう。

そんな事をしなければ、俺の魔法に耐えられるような強度の武器は、手に入らないだろう。


・・・いっその事、自分で作るか?


・・・あっ、これなんか良くないか、〈諸事万端〉で誰かの技術を盗んでそれで作ればいいじゃないか。

それなら俺が武器を買ったことが誰にもばれないし、適当に安っぽい装飾をすればいいんじゃないか。


「どうしたの」


「自分で作れば、いいんじゃないかと思って」


「・・・それは、どうなんだろう」


「え?なんで」


「あ、やっぱり気づいていない。

 貴方、自分の服に魔力とか付加させているでしょ」


「ああ、やっているぞ」


それがどうかしたんだろうか?


「今、君の着ている服、放つ魔力が第6等級レベルになってるわよ」


「え、マジ」


「マジよ」


え、てことはだ、何だか町にいると、魔力を隠して居る筈なのに会うたびに何だか怯えられていたのは、そう言うことか。

あ~、納得・・・てことは、気を付けて作らないとヤバいって事か。

まあ、段々と直しているうちに、直れとか、傷つくなとかそんな、思念が込められた魔力を注ぎ込まれ続けた物質は変質して、自動修復と硬度増加の効果がついていたらしい。

〈鑑定〉を持っている、ルナに聞いたから確かだ。

地味ながら、使い勝手のいい効果だな。

なお、このコートは、売れば白金板一枚(大体一億円)くらいには、なるんじゃない?

とも言われた。


「じゃあ、日帰り出来る範囲で、そこそこのランクのモンスターなんかいない?」


「普通に、ダンジョンで採れる金属がいいんじゃないかな」


「あれ、そんなの有ったっけ?」


「黒紅銀と言う。

 その名の通り赤黒くて、綺麗な光沢を持っている、硬度が高い希少金属ですよ。

 大方、前はモンスターしか見てなかったのでしょう?

 注意深く探さないと見つからないから。

 その、加工しないと真っ黒なのよ。」


「ああ、確かにそれじゃあ、見つけられないか。

 で、他には何か心当たりは」


「特にはもう無いけど」


「そうか、じゃあこれからダンジョンに行ってくるよ」


「あまり採りすぎて、値崩れを起こさせないでよ」


「自分で使う分しか取らないよ」


そう言って、話を打ち切って宿屋から出ていく。




今俺は、ダンジョンの前で〈諸事万端〉を使いその金属を探す。

何だか、懸念されたみたいな事をやろうと思えば、値崩れを起こせる位に採れそうだな。

年間で採れる位の百倍位は、余裕であるぞ。

・・・ここで採っておいて他の場所で売ればいいか。


前にいたおっさんに転送装置を動かさせ、一番黒紅銀が落ちている、第49階層に跳んだ。

なぜこんな、中途半端な階層に降りられるのかはダンジョン攻略者であるからだ。


さて、採掘中に襲われるのは、ムカつくのですべて殺しておこうと思う。


〈諸事万端〉発動。


この階層にいるモンスターの総数は57体、ここにいる探索者もいない、今更C級のモンスターなんて、特に興味もないので全滅させるとしよう。

それに、少し試したい魔法もあるしそれをやろうかな。


〈白焔の魔王〉発動。


これは、本当にどれだけ威力があるのかを試すいい機会だろう。

固有属性は、従来の探知法では、ここに魔力が有ったとしか分からないからな。


特殊属性初級魔法 白剣 発動。


目の前に、これを作ってみたが自分の〈諸事万端〉でもそこに何があるか解らなかった。

このスキル以上の‘深度’にある物の様だな、以前にクノのことを見ようとした時以来だな。


さてと、やるか。


一度に大量にいる場所、モンスターハウスと言われるモンスターが大量に発生するエリアを探す。


あった。


そこに向かい、モンスターにゆっくりと手に持つ白剣を振るう。

空中を撫でる様に振られた、白剣は抵抗も無くその延長上のモンスターを斬り裂き、付いた斬線から消え去っていった。


・・・ダメだな。やっぱり、これは威力が有り過ぎるみたいだ。


それから、面倒になったので剣の刀身を伸ばして、モンスターハウスにいるモンスターを一振りで全滅させる。


まあ、これは人前で使えない物のランキング最上位に確定だな〈魔神継承者〉よりも質が悪い。

〈諸事万端〉で斬った物の残留物を調べたが、俺は調べられる範囲では、何も探知することが出来なかった。

一応、俺はナノレベル位なら、探知は出来るんだけどな・・・


それじゃあ、他のモンスターは取り敢えず消しておくか。

特殊属性初級魔法 白矢 を8本を作り出し、この階層の地図とモンスターの位置情報を矢の一本一本に登録し放つ。


44…36…29…21…14…6…0


殲滅成功。


あ、考えてみれば、全部念動で拾うんだからモンスター殺す意味ないじゃん。

………気にせず鉱物を拾うかな~


現実逃避をしながら、念動を使う。

数分後、自分の腰のあたりまで届く山になる位の黒紅銀が集まった。


さて地上に戻るか。


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