111 技術開発局の変人達 中
中に入り見た物は………
「多腕のゴーレムが小さいゴーレムを作っている………?」
全長二メートル半くらいの全長で、本来なら腕なんて生えてない場所から腕を生やし、ひときわ太いそれが目の物体を固定して人よりひとまわりくらい太い、と言っても十分人間の腕で通るくらいのが物体に対して作業を行っている。
それが見る限り数十体………とても不気味だ……
ふと、そう言えば此処に事を俺よりも多少は知っている人間が、後ろにいるじゃないかと思い出し後ろを見ると。
「おいおい、前よりも異常になってるじゃねぇか………」
テレジアがそう呟き、ギョクは驚いた顔で固まっている。
ふむ、ここが異常なだけか………
此方の存在に気付いたのか一体が作業を停止してこちらにやって来た。
一応日本の足はついているが、足の先端についたローラーで動いている様で移動する為、移動時は驚くほど静かだった。
そして俺達の前に着くと中心から左右に胴体部分がスライドして行き搭乗者が出て来る。
何それ超SFチック………
度肝を向かれる物体につい見入ってしまう。
そして中から現れたのは、白衣を纏った何と言うか……典型的な残念美人系でみるからに生活力が皆無の研究者然とした女性が出て来た。
ああ、これは……テレジアは個人的にも彼女の事が嫌いだな………
幼女としか思えない体型をしているテレジアと違い彼女は妲己、セーラさん並みの体型をしている。
実際に歯ぎしりをする音が実際に聞こえるし………ん?音源が二つある………まさか……レティシア?
確認したいが、怖くて確認出来ない………〈諸事万端〉も絶対にばれない訳じゃ無いし………よし、もう気にしない。
〈直感〉気付かれて後でこじれたたら目も当てられない……
「その人は?」
癖の強い髪を億劫そうにかき上げてピンの様なものを取り出して前髪をまとめた。
「てめぇが会いたいって言ってた奴だよ」
もういいやコイツは………
「会いたい人…………まさか!?」
最初は何の事かあと言った様子であったが、その意味が分かった瞬間驚愕して俺の方を見て来るので今日三度目になる自己紹介をした。
「私はソフィーと言うここの副局長の一人だ。よろしく頼むよ」
挨拶と同時に握手を求められたのでそれに応じる。
ソフィーと会話をしている時。
「おい、こいつは此処を見てぇみたいだから見せてやれよ。つうわけだから俺は必要ないだろう。自分の仕事に戻らせてもらうぞ」
テレジアはそう口早に言って、こちらが何かを言う前に昇降機に乗って上の階に戻って行った。
「すいません颯様……テレジアさんは、ソフィーさんの事を何故か妙に嫌っていてソフィーさんがらみになると何時もああなんです」
「特に嫌われる様な事をした覚えは無いのだがね」
ギョクがテレジアの事をフォローし、それに続いて何が何故あんなに毛嫌いされてるのか分からないと言った様に呟く。
レティシアはその二人に対して仕事に私情を持ち込むのはどうかと思いますが、と言いたげな視線を送っている。
実際に言わないのは、俺の事について何か言われたら止まらない………止まる気が無いと言う事を自覚しているからだろうか?
しかし、ここのどこが変なんだろうか………見た所ソフィーは変には見えないし、ゴーレムが変なのかな?
俺が何これって言ったのは、なんでこんな所にこんなものがと言う意味だし………こっちの世界にとっては変か?
俺が何となくここが変と言われている理由を勝手に納得した所でソフィーが話しかけて来た。
「テレジアの事はこちらでどうにかしておく、さて早速案内をしたいがいいかな?」
「はい、お願いします」
俺は返事をするが内心、自分たちの成果を他人に見せる事に抵抗は無いのだろうか、と思っていながら作業を行っている場所に促された。
そこで俺が見た物は再び此処って異世界だよね?と言う疑問を抱かせる物だった。
全長は先ほど見た物とは違い一メートル半ほどで、体の表面には薄めの甲殻の様な印象を受ける生物的な鎧に覆われている。
………パワードスーツ?
それを見て真っ先に思い浮かんだのはそれだった。
しかし、かなり小柄な大きさなので中に人が入るとは思え無い……となると自動人形と言う事になるのだろうか?
「精霊が起動の核になっている………」
俺は以前読んだものに精霊を捕まえたり、隷属させたりすると精霊王の怒りに触れると言う事が書いてあった。
この仕組みは、それにあたらないのかと思い、と言う事は此処に精霊王が来る可能性があるのではないかと言う危惧の元言葉が漏れてしまった。
俺は如何言う事か?と言う意味を含め視線を送る。
「まさか………一目でそれを見抜くとは………」
ソフィーは俺の呟きと視線から俺が、これの事をどこまで見抜いたのかを読み取りありえないと驚愕している。
「もしかして、私の経歴を知っているのか?」
と聞いてきたので。
「知りませんよ。そんな事より……」
もちろん元から知っている事なんてないので否定し、そんな事よりも追求したい事があるので追求しようとすると手を俺の前にだし、発言を遮る。
「その事についてなら問題は無い。いうよりも見せた方が速いな……出て来い」
彼女がそう言うと自動人形から精霊が出て来る。
それは小さい生意気そうな事もの姿になった。
「紹介する。彼はエーデア、土属性の上位精霊だ」
「よう、お兄ちゃん。仕方ないから付き合ってやるよ」
うん、見た目通り生意気だなこれは……と言うか、何故俺はこんなにも精霊に嫌われるのか、聞けるチャンスかもしれないな………
「直接契約をした精霊でしたか……それなら大丈夫なんですか?」
「そうさ、直接契約をしたら本人同士の問題になるから、精霊王は加入して来なくなるぞ」
それを答えたのは精霊のエーデアだ。
「本人同士の問題と言う事ですか?」
「そうだね。そもそも介入するのは、よっぽどの事が無いと介入なんてしないよ」
「まあ、そう言う事だ。問題は無い」
エーデアの言った事をソフィーがまとめた。
「でもさ、ソフィーこいつが本当に俺の動きを如何にか出来るのか?」
「分からないが、私達に出来る事はもうない……出来うる可能性があるのは彼だけだ」
会いたいと言うのは、もう自分には出来る事がなく。
藁にも縋る気持だったと言う事か……それなら技術を隠そうとし無い物頷ける。
一応、俺の身分は貴族爵位を持っている事とウェインと直接の商業契約をしている事から保障されている。
「先にエーデアが頼みたい事を言ってしまったのだが、この自動装甲の制御の用の魔法具をこれに組み込んではくれないだろうか?」
これは願っても無いなだが条件は付けないとな。
「分かりました。しかし、条件があります………
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