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クラスごと勇者召喚されたみたいだが俺の職業は魔王のようです  作者: satori
第三章帝国での武術大会は面倒事になるでしょう
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108 依頼

本日三話目です

「さてと、今日君を呼んだのは帝国へ行く時、少々迷宮ダンジョンへ行ってある素材を取って来てほしいのだ」


迷宮ダンジョン?」


帝国の迷宮ダンジョンと言う事は、武神の迷宮か?


「君の考えている所で合っているよ。

二つに割れている帝国の片方で少々不味い人体改造の薬が作られてね、どうやら各国でテロに使われる可能性があるので対策の為に実物と素材が欲しいんだよ」


ふむ、それくらいなら一人で行って来られるな、受けても問題はなさそうだ。


話された内容に対して直ぐに結論を出した。


「分かりました。行ってきます」


まあ、と言ってもあれの後に何かつきそうだけどあるとしても、ギョクを連れて行ってくれとかそんなくらいだろう。


「それとだな………ギョクを連れて行って欲しいのだ。

素材の性質上、採取してすぐに手を加えなければなら無い物があるのだ」


…………〈アイテムボックス〉を使う、その加工を俺が出来る様になる。

もしくは、手に入れた段階で武神の迷宮からここまで持ってくる………〈半*霊化〉を使えば、ここまで来るのに十数分くらいか………

………いや、どれも言う訳にはいかんだろう。

俺からしてもどれか一つだったとしても、それが自分で出来なければ喉から手が出る程欲しいものだ。

それが、三つとか……何所からかもし、情報が洩れたらまずい事になるだろうな………


「大丈夫ですよ。確かにそれを考えれば必要ですね」


少しのよどみも無くそれを行け入れた。

その答えにウェインは呆気にとられた様な顔をしている。

おそらく、俺の秘密主義的に相手の身内を簡単に受け入れた事に驚いているのだろう。


まあ、その気なれば幻術を使って如何にでもなる。


「だが、いいのか?武術大会に支障が出るのではないか?」


いや、お前が言うなよ。と言いたいが、まあ、これを除くともう話す事が無いのだろうな……


面会の時間からして、おそらく俺の説得で使い切る予定だったんだろう。


「大丈夫ですよ。まだリルとレティシア、二人には言ってはいませんが、大体3~5回戦くらいで負けて貰いますから」


「え!?」


俺に発言に一番驚いているのはレティシアだった。

彼女の除いた全員は納得をしている様な表情をしている。

武術大会の本当の意味合いを知っているからだろう。

別段難しい事では無い、特に推薦状を贈る相手は基本的に前回大会に出ていないものだ。

単純に自分たちは、新しい戦力を生産し続けられますよと言う事を誇示しているだけだ。

しかし、この言い方ではその気になれば二人はもっと上に行ける事をにおわせているが、この街を襲った【魔人】達を退けた事から、それくらいの情報はもう知られてしまっているので、知られてる事を隠す気はない。


まあ、遺憾ながら推薦されてしまったのである程度は、俺も勝つけど上位に入るほど勝つ気もない。


なお、武術大会の本選出場選手は1024人で十回勝てば優勝。

勝利数から1~9級で特権が与えられる。

まあ、もらえる特権は国内における公共の場所やギルド施設使用の優先権や爵位の授与とかだから、良く考えられるとそれくらい力を持っていると自分でどうにかしようと思えば出来るから、いらないんだよね。

むしろ、縛りが増えるから逆に収入が減る。

まあ、安定が欲しいと言う者も極稀いるがな。


そんな感じの事を各国への皮肉たっぷりに話した。


レティシアは考えが足りませんでしたと感動した様子。

この街のツ―トップはニヤリと歓迎するような表情。

ソルさんとギョクはあまりの過激発言に苦笑い気味だ。


ウェインとおそらく彼と緩下絵からの近いだろうクリスが、こんな感じの反応をするのは、予想が出来ていた。

レティシアが素直にこれを受け入れてくれたのは、正直意外だった。

てっきり武術大会に向けて訓練をしている様だったから、少しは説得に時間がかると思っていた。

と言うか、リルとレティシアが真面目に戦ったらどっちかが確実に優勝してしまうだろう、何故なら二人は特殊属性を付加させてある武器を持っていて、さらに混血種ミックス・ブラットである為複数の職業を持っている。

もう下手な【英雄】や【勇者】よりも強い。

そして、その後ほぼ確実にあるだろうと予測できる勧誘等を考えると出来れば出て欲しくも無い。


「む、もうこんな時間か」


俺が考え込んでいるとウェインが、懐から懐中時計を取り出しながら呟いた為考えを止める。


「すまんが、私は仕事に戻らねばならん」


今日はもうお開きの様だ。

今回任された事はそこまで面倒でもないと思うかな?

だた………クリス……何を知っているのだろうな……

俺への視線が誰かを思い出す………似てもつかない顔をしている筈なのに………


俺は胸の中にもやもやした何かを感じながら、レティシアと席を立ち帰ろうとするとクリスが話しかけて来た。


「颯君、僕達はまだ時間があるからこの後付き合ってくれないかな?」


ふむ、一緒に旅をする予定のギョクとは交流を深めておいた方が良さそうだ。

それにこいつから、この違和感の正体を掴むチャンスがあると言う事を考えると願っても無いな。


「いいですよ」


そう答える。クリスは満足気にうなづいて。


「先に下へ行ってギョク君と一緒に待っていてくれないかな?彼ともう少し話があるから」


クリスはウェインの方をちらっと見てそう言った。


「分かりました」


俺達は部屋から出て行った。


ギョクと他愛のない話でもして親睦を深めて置けと言う事か?

まあ、少し俺について込み入った話があるのだと思うが………






「さて、如何だったかな彼は?」


扉が閉まった数秒後ウェインはクリスに問いかけた。


「そうだね。面白い子だったね」


彼は短く答える。


「それだけか?」


しかし、その答えは彼にとっては少々納得のいくことで出は無かったようで聞き返した。


「あはは、高位妖森族ハイ・エルフの血を引く者は相手の魂の色が見える。

彼の魂は綺麗だったよ」


とても抽象的で他人には理解の出来ない理由を言った。

問いかけをした相手からすればそれは、はぐらかされているのと何ら変わらない


ウェインも何故はぐらかされているのか分からないと言う顔をしている。

彼もクリスとは長い付き合いであって、ここまでかたくなに返答を拒否したのは数える程しかない。

それが何故と思っているとある事に気付いた。


「クリスを見た………」


「彼は大丈夫だよ………まあ、僕たち(・・・)にしか分からないと思うけど」


それを聞いてソルは僕たち(・・)と言う所で口を開こうとするが、ここにいる者の中で自分は口を出せる立場にないので口を閉ざす。


「さてと、彼らを待たせてるから僕はもう行くよ」


そう言ってクリスも執務室から出て行った。


今日の更新はここまでです。

次回予告をします。

109・110錬金技術開発局の変人達 上・下

111・112(復讐の英雄) 上・下

武術大会での中心人物かつ新ヒロイン?の登場です。

【勇者召喚】の五年前【勇者】の恩恵を得られない事がすでに分かっている帝国で、人体実験の末に捨てられた少女のお話です。

量によっては上・中・下になる可能性もありです。


ありがとうございました。感想待ってます。評価お願いします。

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