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クラスごと勇者召喚されたみたいだが俺の職業は魔王のようです  作者: satori
第三章帝国での武術大会は面倒事になるでしょう
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103 狼狽

翌日、目を覚ました俺は両腕に重さを感じた。

俺はそれが何かと思いながら確認すると、そこには腕を枕に二人の少女が寝ている事に気付く。


………っ!?


数秒ほど固まっていたが、その直後急速に眠気は消えてた。


ええと、昨日の夜は………


俺は現状の確認をする為、眠気は消えているが起きかけでまだうまく回らない頭を平時と同じ覚醒状態まで強引に覚醒させ、昨日の夜の事をしっかりと思い出す。


昨日の夜はそうだ……寝ようとした時に、リルとレティシアが部屋に来て今日は一緒に寝て欲しいと言えれたんだ。

理由は…………そう、俺がいなくなって相当不安を覚えたらしい。

まあ、多少はここに来てから時間は経ったとはいえ、まだ不安も感じるだろう。

だけど、二人を連れて行ったとしたら置いていかれる皆はさらに不安を感じるだろうし、実際に襲撃の様な事があった場合二人を除いたら対処する事は出来ないだろうと言う事から連れて行けなかった。


それを二人には伝えていない、二人の感情よりも他の子たちの安全を取ったと言う罪悪感の元、俺は二人のお願いにうなずいた。


翌晩のいきさつを思い出して、過ちを起こしていない事にほっとしている。


………しかし、この二人と一緒に寝て何も感じないままにぐっすり寝るとは、妲己との模擬戦の疲れがそこまで残っていたと言う事なのか、それとも何の警戒も無く寝ることが出来るのはやっぱりここと言う事なのかな。


そう思と胸がじんわりと熱くなって行った。

俺の顔に穏やかな表情が浮かべ、両隣にいる少女たちの頭を優しくなでる。

二人は俺に撫でられている事に擽ったそうにしているが、安心しきった寝顔で俺の手に頭を摺り寄せて来る。


数分間二人を撫でた。


「ふぅ……」


俺は満足気に息を吐き、二人を起こさない様に静かにベッドから出て立ち上がった。


本当にぐっすり寝られたみたいだな。


手を握ったり開いたりしながら、体の感覚を確かめ欠片程の疲れも残っていない事を確認した。


はは、俺の方もこいつらがいるから今の状態が保たれているのかも知れないな。

この二人がいる……皆がいると言うだけで、ここまでリラックスできるとはね。

単純だな俺は……


苦笑はしているが、そこにある喜びの感情は誰だろうと読み取れるだろう。

それ程、嬉しそうな雰囲気を周囲に放ちながら部屋から出て行った。






颯の足音が二人の耳でさえ聞き取ることが出来なくなったところで、ゆっくりと二人が起き上がった。


「「………」」


起き上がり、そしてゆっくりと見つめ合い。


「「っ~~~~」」


顔を真っ赤に染めて、悶え始める。

リルはベットの上で何度も転がり、レティシアは撫でられた頭を手でおさせいる。

行動的なリルと大人しいレティシア、対照的な悶え方だと思うが顔を真っ赤にして口元がにやけている事は共通している。


リルは十数分間たち、多少落ち着いた所でふと庭の方から颯の魔力を感じた。


彼女は首を傾げた。


それは普段から彼が魔力を制御していて、彼の魔力を感じる事が出来ないからだ。


「レティ着替えて、お兄ちゃんの所に行くよ」


リルがレティシアにそう声をかけるが、レティシアはそれが聞こえていないようで、だらしない表情で笑ったまま動こうとしない。


「ええ、このムッツリ乙女、帰って来なさい!!」


今もニヤけいるレティシアの頭に手刀を落とす。


「うにゃ!!」


気の抜ける様な声を聞いて、リルは不覚にも可愛いなと思ってしまったが、それを押し殺してしたくをさせる。

寝巻の上に上着を着る言う簡単なもので、すぐに準備を終わらせて颯がいるであろう庭に行く。

ちなみに颯になにかあったのかも知れないと知った時にリルを引っ張っていく様な勢いであった。


その後二人は走って庭へ向かった。

そこで二人が見たものは、槍を振るって訓練をしている颯の姿だった。


それを見て二人はほっとして安堵のため息を吐いた。

そして冷静に彼の姿を見るとふと二人はある違和感に気が付いた。


「何だか、今までのお兄ちゃんの動きと違う………」


「そう確かに違うのだが………何が違うか良く分からない……」


動いている型が同じなのだと思う。

しかし、何か根本的に今までの動きと違う事に二人は直感的に分かった。

だが、それがどの様に違うのか言葉にしようとするとのどのあたりでつっかえ、もどかしさを感じながら困惑している。

しかし、この動きこそが戦闘において最も効率が良く、敵に回した時もっともやり難い動きだと言う事は分かった。


「リル、私達は先に朝食を取りにいかないか?」


レティシアは自分達が居る事に気が付かない程に集中して槍を振るっている為、邪魔をしてはいけないと思いいったんここから二人しては慣れる事にした。


「うん、わかった。」


リルもレティシアの考えを読んで提案を飲んだ。

二人は頷き合って食堂へ向かった。


ちょっとストレス性の変な病気にかかりました(;^ω^)

前回の更新の時に少しおかしいと言う指摘はある意味正解だったようです。

これの所為にする訳では無いのですが、少々疲れていたようです………

興味のある方は活動報告の方に詳しく書いてあるので読んでください。


今日は後二話は確実に更新します。


ありがとうございました。感想待ってます。評価お願いします。

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