洞穴ダンジョン発見
「あ、挑発がどういうのか見ておかないと」
すっかり忘れてたから、何もない内に見ておこう。
種別:アクティブ
スキル名:挑発LV1
消費MP:8
CT:45秒
発動効果:10m以内に居る敵を、状態を問わず自身にターゲットを集中させる。30秒間効果は持続し、効果時間が終わるとCTがカウントされる。スキルLVが高いほど抵抗されにくくなる。一部の敵には無効化される。
必要スキルポイント:3
それなりに使えそうだから取得した。ドンドンポイントは使えるときに使わないとね。
「ん、楽しいと時間が経つのは早いね」
島の広さ的に、1つの方角を向いて島の端まで行って浜辺に戻るだけだったら、往復1時間半〜2時間程度だろうと推測した。
何でそう考えたかと言うと、湖から出た時に大体2時間が過ぎてた。そして、再出発して移動してると森の終わりが見えたからだ。もうちょっと先だけど、既に海がチラッと見えてる。
「Kekekeke!」
「鳥かな?」
行けるとこまで行こうとしたら、聞いたことない鳴き声が聞こえる。鳥っぽいから上空を警戒してると、前から大型犬くらいの緑色の鳥が、木々を器用に避けて口を空けて突進してきたのだ。
「《先駆の一撃》っ……避けられた」
「Kekeke!」
打ち返すように振ったら、戦鎚が届くギリギリで急に方向転換して当て損ねてしまった。そんな急な動き出来るとは思ってなかったから、次の1手を直ぐに繰り出せない。
緑鳥はまた即座に直角に曲がって、隙を晒した私を襲う。直撃は避けなきゃ!
「っぁあ!?」
「Kekeke……」
悲鳴混じりに倒れるように身を捩るも、脇腹を少し持ってかれてHPがぎゅんっと半分以上減った。まだ生きてるけど、体勢を思いっきり崩した私にお構いなしに緑鳥はトドメを刺しに来る。
あれ、視界の端に一瞬なにか…いや、今はそんなことどうでも良い。もう回避行動は即座に立てないから無理。切り札を使うしかない!
「《硬毛》!」
「Keke……Kekeke?」
なんとか硬毛の使用が間に合って、ダメージがかなり抑えられた。なんとか窮地から持ち堪えた私は、どう倒そうかと考える。
あの直角転換、ちゃんとどっちに行くかを見てれば対応は出来るはず。攻撃と回避に使うなら、私がフェイトを混ぜればきっとしてくるだろう。
問題は硬毛で私の機動力が落ちてること。移動速度だけとは言え、少し気をつけないと。せっかくだから挑発も使っておく、これで怒ってくれれば良し。
「《挑発》、変な動きしてないでトドメ刺しに来たらどう?」
「Kekekekeke!!」
手招きと馬鹿にしてそうな顔も忘れない。動物相手にどこまで効果あるかは分からないけどね。けど、今回は鳴き声が更に騒がしくなった。
攻撃手段は突進だけなのだろう。私をミンチにしようと再度飛行しながら突進が来る。戦鎚を迎え撃つように振ろうとして……視線は緑鳥に向けたままだ。
想定通りフェイントの軽い振りにも反応して、直角転換で左から不意を突こうとする。
「《先駆の一撃》っ……もう引っかからないよ?」
「Ke?!」
それをしっかりと見ていた私は、その胴体を捉えて叩き落としたのだ。いつもよりも手応えあるから、多分クリティカルも入ってる。
撃墜された緑鳥はそのまま倒された。複数匹来たらゴブリンよりも面倒だから、この緑鳥は警戒しておかないと。効果が切れて消える硬毛を後目に、落ちてる物を拾う。
「戦利品は鳥肉と羽だね」
確認は後でしよう。それよりも気になることがある。戦闘中は一瞬だから何か分からなかったけど今は分かる。視界の端に洞穴のようなのを捉えたのだ。
その場所まで行くと、それなりの大きさで奥は暗くて見えない。足を踏み入れようとすると、アナウンスが聞こえた。
『名無しの島のダンジョン、忘れられた洞穴を発見しました』
「ダンジョン、ね」
思わぬ発見が出来た。MPはそれなりに減ってるし、長くは居られないだろうけど少しだけ見に行こう。そう思いながら入っていくのだった。
読んで頂きありがとうございます。宜しければブックマークなどお願いします。




