第ニ話 転生
一話、少し変えました。
あれ?
死んでいるはずなのに手足の感覚を感じるぞ?
なんか意識もあるし。
なんでだ?
あの状況から生き返ったのか?俺?
「やあやあ!私は女神だっ!!」
サングラスを押し上げながら自己紹介している変な奴がいるな。
これはあれだ。
やばい奴だ。関わらないようにしとかないと。
「ちょっ。待てって。待てよ。やばい奴じゃないって。」
あれ?俺やばい奴だって声に出したっけ?
「よくぞ聞いてくれたっ!実は女神は下等生物の思考など簡単に読み取れるのだよ。」
へえ、怖いなそれ。
「ゴホン。まあ君は死んでしまったわけだが、別世界で生き返る権利をくれてやろう。」
なんで?なんでそんなことをしてくれるんだ?
「君の人生見てきたが、なんだか可哀想に思えてな。」
可哀想な奴なんて他にもいるだろ。
「他のヒト達はほとんどが、信念のない可哀想な奴だったんだ。」
なるほど、俺には絶対女の子になってやるって言う信念があったもんな。
「そうだ。で、転生させるがもういいか?」
いや待ってくれ。
「なんだ?」
転生するのはどんな世界だ?
「転生する世界の文明レベルは中世。貴族とかもいる。
魔法もあり、魔物もいる。そんなところだ。」
なるほどな。
それでだが、二つの条件を呑んでほしい。
「なんだ?」
俺は女の子になるための研究に足りなかった物を二つわかった。
それは女の子そのものと研究場所だ。
なので、一つ、女の子に転生させること。
男が女の子を研究するのは歳をとるとキツくなる。
だから歳を取っても大丈夫な女の子にしてほしい。
二つ、貴族の家に産まれさせてくれ。
俺は研究場所がなかったんだ。
だが貴族の家なら土地はあるから、研究などいくらでもできる。
どうだ?呑んでくれるか?
「仕方ない。特別サービスでどっちもつけてやろう。」
ああ、わかった。
「では転生させるが、お前は赤子で何もできないから、最初の2年は我慢してくれ。準備は整っているな?」
よしもういいぞ。
「じゃあ転生だ。」
その時、突然浮遊感を感じ、視界もシャットダウンされた。
ただ俺はこれからの人生にはとてつもない期待を抱いていた。
<女神視点>
ひさしぶりにヒトを招き入れたのに変なヤツってなんだこいつ。
私に条件を欲求するなど不遜な態度を取りやがって。まあ面白そうだしいいか。