第25話 誓い
神様よ、どうしてもっと他の方法を与えてくれなかったんだ。
近くに立っているアリアを見ると、彼女は唇を噛んで目を逸らせた。
「あれからずっと体調がよくありません。もう森には行けないかもしれない」
ルシャは自分の体のことがなんとなくわかっているのだろう。
「このままだと昔と同じです。口減らしで終わりたくない」
「そんなことない。みんなそんな風に思ってないよ」
アリアが反論するが、ルシャはアリアに向かって無言で首を振る。そして再びこちらを見る。
「ユーキ様が自分の力に悩んでいることは聞いています。だから――」
俺が何も言えないでいるとルシャはそう言う。
「――だから私はユーキ様との将来を誓います」
「ちょ……」
アリアが慌てている。俺は口を開けて間抜け顔をさらしていた。
「だ、だめだよ。それはだめだ。祝福は約束する。でも将来を約束することはない」
「なぜですか」
「ほ、ほら、地母神様は俺との嫌な思い出は全部消してくれるって言ってるから」
「嫌なんかじゃありません!!」
「私はユーキ様をお慕いしております。祝福が欲しいからじゃありません!」
「それは他に男がいなくて、たまたま力を持ってたってだけで、もっといい人だって」
「そんなことはないです! 私だってちょっとは街で男の人とお話しします!」
いやこれはだめだ。一時の気の迷いだ。幼馴染だってそうだったろ。
「そちらの返事はまだ要りません。ですが私の想いは知っていてください。それと」
ルシャは突然アリアを指さす。
「アリアさんとのお話を先にしてください!」
振り返るとアリアは目に一杯に涙を貯めていた。俺と目が合った彼女は部屋から逃げ出す。
「追いかけて! 早く!」
ルシャに追い立てられ、俺はアリアを追った。
【ご注意】作者が自分で読みたいので書いてます。なので、感想欄に設定予想・展開予想を書く場合は必ず作者が読み飛ばせるよう、閲覧注意の文字を書くように何卒お願いいたしします。




