表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
漢詩を詠む  作者: 三河
1/3

桃夭

・桃夭

桃之夭夭:桃の夭夭(ようよう)たる

灼灼其華:灼灼(しゃくしゃく)たる()の華

之子于帰:この子、(とつ()かば

宜其室家:()室家(しっか)よろしからん


桃之夭夭:桃の夭夭(ようよう)たる

有蕡其実:有蕡(ゆうふん)たる()の実

之子于帰:この子、(とつ()かば

宜其家室:()家室(かしつ)よろしからん


桃之夭夭:桃の夭夭(ようよう)たる

其葉蓁蓁:蓁蓁(しんしん)たる()の葉

之子于帰:この子、(とつ()かば

宜其家人:()家人(かじん)よろしからん


・訳

若々しい桃よ

燃え盛らんばかりのその華よ

この娘が嫁いで行ったのならば

嫁ぎ先と上手くやっていくでしょう


若々しい桃よ

はちきれんばかりのその実よ

この娘が嫁いで行ったのならば

嫁ぎ先と上手くやっていくでしょう


若々しい桃よ

一面に生え盛るその葉よ

この娘が嫁いで行ったのならば

嫁ぎ先と上手くやっていくでしょう


・解釈

桃夭は詩経に収録されている漢詩である。

実に素朴で民謡的、覚えやすくわかりやすい。

詩経に納められている詩は、純朴で飾り気に薄く素直に詠めるので好感が持てる。

(※詩経:中国最古の詩集)


内容は結婚を祝う詩である。

きっと結婚の祝いの席で歌われたのだろう。


桃は花嫁を表し、華→実→葉と時期の変化を表している。

また、華は花嫁自身、実は子供、葉は子孫それぞれを暗喩しているとも言える。

結婚のめでたさが如実に表れている作品である。


・用語説明

夭夭(ようよう)たる:若々しい様

灼灼(しゃくしゃく)たる:燃え盛る様

(とつ()かば:嫁いで行く

室家(しっか):嫁ぎ先の家

有蕡(ゆうふん)たる:実が多く生る。実が熟す。

※書き下し的には【蕡たる有り】なのだが、【〇〇たる其の〇〇】と読んだ方が好みであるので変形させた。

家室(かしつ):嫁ぎ先の家

蓁蓁(しんしん)たる:葉が生え盛る様

家人(かじん):嫁ぎ先の家の人



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ