↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
見えない姉と借り腹  作者: からかさ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

7/7

7.逃げた蜥蜴


「ちょっ!蜥蜴ちゃん!どこ行くの!」


四人で朝食を食べ終わった後に文竜はペットに餌をあげようと、ケースを開けた。文竜はすっかり忘れていた蜥蜴の背中に羽が生えていることに。

蜥蜴は空いた入口からするりと抜け出した。羽でパタパタと飛んでいく。慌てて、文竜は追いかける。

その声を聞いた家文と話していた美歌は部屋へ向かった。

美香が部屋を覗くと、文竜がバタバタと天井を飛んでいる蜥蜴を追い回していた。


「何してんの?」


美歌は部屋の壁で文竜を見ている美琴に尋ねた。


「蜥蜴ちゃんがケースから逃げちゃったみたいで・・・。」

「ふぅん」


必死になっている文竜を横目に美歌は興味が無くなり、部屋から離れようとした。その時、開けていた扉を蜥蜴が通ってしまった。


「蜥蜴ちゃん!!!!」

「待ってよ文ちゃん」


文竜の悲痛な叫びに、美歌はやってしまったと、少しばかり負い目を感じる。

文竜は蜥蜴を追い、美琴は文竜を追った。その二人の後ろ姿を見て美歌はどうするかと考える。


蜥蜴はフワフワと飛んでいき、家文のいる茶の間に来ていた。その天井に張り付く。家文は蜥蜴に気づかずお茶を啜っていた。


「じいちゃん!蜥蜴ちゃん見なかった?」

「知らん」

「え、ヤバ。どこに行ったんだろう」


孫の喧しい声に眉を顰める。


「外には出てないと思うんだけど」


そう言いながら、茶の間を離れ、キッチンの方に向かった。


「俺は上の方を探すから美琴ちゃんは下の方を探してくくれる?」

「うん、わかった」


文竜はキッチンの天井近くを探し、美琴は、見失ってしまった蜥蜴を探すために家具の隙間を覗く。


「蜥蜴ちゃぁん、どこにいますかぁ」


文竜は蜥蜴を呼びながら、天井を目を皿のようにして探す。時々、顔の角度を変えながら見過ごさないようにもした。

しかし、残念ながらその部屋にいるわけではないので、どんなに探しても見つかるわけがなかった。

舞利はクスクスと笑いながら、文竜を眺めていた。


「何してんの?」


網目の細かい虫網を持った美琴は呆れた声で、何もいない部屋を探す二人に声をかける。


「え?」

「蜥蜴、こっちにいるけど」


美琴は茶の間の隅を指さした。文竜は指でさしたほうを目で追うと確かに蜥蜴が天井に張り付いていた。美琴もそこにいることを確認した。


「いた!」

「あ、本当だ。いるね」


駆けだしそうになる文竜をどうどうと、美歌は片手で制して落ち着かせる。


「そのまま行ったら、また逃げられちまうだろうが」

「あ、そうだよね」


蜥蜴を驚かさないように声を小さくして喋る。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。