第2話 少女との出会い
ーー盗賊団アジトーー
建物内に犬型の魔獣が大量に切り捨てられていて、盗賊たちも死にはしてないが倒され 拘束されていて。
ラン「ふぅ…制圧 完了…あとはコイツらをギルドに受け渡せば依頼は終了…ん…?」
盗賊団を一人で制圧したランの身体は、魔獣の返り血を浴び青色に染まっていて。
ギルドに報告に行こうとしたランだが、檻の中に黒髪の少女が倒れてるのを発見し、檻を開けて少女へと駆け寄って。
ラン「あなた 大丈夫…!? これは…奴隷の首輪…ということはこの子は…。」
抱きかかえた少女の首には、奴隷の首輪がされていて。
そうしていると少女はうわごとを…。
少女「…し…ね…ない…ま…だ…。」
ラン「…!」
少女が死ねないとつぶやき それが耳に届き、ランの記憶を刺激して…。
ランの脳裏には、棺桶に入れられた男性の映像が呼び出されていて。
ラン「……はっ…とりあえず治療しなければな…ひとまず私の家に…。」
一瞬 思考が固まるが ランはすぐに頭をふるふるし、冒険者ギルドに盗賊団の後処理を任せることにし、抱きかかえた少女と共にその場を後にして……。
ーーランの家ーー
ランの家は森のなかある一軒家。
ランは冒険者ギルドで状況を説明し、奴隷の首輪を外し、連れ帰ってきた少女を自分のベットへと寝かせて。
ラン「そういえば回復ポーションあの三本で最後だったけ…待っててね、ちょっと作ってくるから。」
少女の頭を撫でたのちランは一階の一室に入り、薬草などを棚から取り出して調合し、回復ポーションを作成して部屋に持ち帰り。
ラン「ちょっとごめんね…んっしょと…。
ん…傷酷いな…でもこれって最近できたものじゃないわね…。」
謝りながら少女の服を脱がせると身体に複数の傷があり、最近できた傷やそうじゃない古い傷なども確認できて。
ラン「……ん、これで大丈夫かな。
このままじゃあれだし…んっと…これでいいかな? サイズ合わないし、私ので悪いけど。」
少女の身体をタオルで拭いて綺麗にし、傷口にポーションを垂らし塗り込み、治療をしたあと包帯を巻いて。
ランは立ち上がりタンスで着るものを探し始め、自分が普段使ってるパジャマのうち一つを取り出し 少女に着せて。
ラン「あとは経過を見るしかないかな。」