第17話 ランとの日常 お風呂など
ランが一命をとりとめた 夜。
リーメイ「ラン お風呂 沸いた。」
ラン「ん、リーメイ ありがとう。」
ランは食後の食器を洗い終わり、蛇口の水を止める。
リーメイはその間にお風呂の支度をしていて。
ラン「それじゃあ一緒に入ろうか♪」
リーメイ「…えっ。」
………。
ラン「ほら リーメイ 何してるの?」
リーメイ「……本当に一緒に入るの…?」
リーメイは脱衣所でパジャマを両手で持ち、服を脱ぐことなくただ立ってるだけで。
ランはすでに服や下着を脱ぎ、髪を下ろし ロングヘアーの姿になっていて。
ラン「あっ 私と一緒に入るの嫌だったか…?」
リーメイ「! ち、違う…ただ……ん…やっぱりなんでもない、はやく入ろ。」
ラン「そっか じゃあ入ろっか♪」
身体の傷を見られるのが嫌だからと言いかけるが、傷があってもランは気味悪るがらないとリーメイは気づき。
だからリーメイは急いで服などを脱ぎ、ランの手を引いて自分から浴室へと入っていく。
リーメイ「ラン 洗ってあげるから そこ座って。」
ラン「え? いや、私がリーメイを洗ってあげるよ。」
リーメイ「ん、いいから座って。」
ラン「あ、ああ。」
リーメイはぴっと椅子を指差し、リーメイのお願いにランは素直に頷き。
椅子に座らせると、リーメイはお湯をランにかける。
リーメイ「よかった…傷ちゃんと治ってる。」
ラン「ん? ああ…リーメイのおかげだ、ありがとうね。」
リーメイはランの背中に手を当て呟き、ランはリーメイのおかげだとお礼を言って。
リーメイ「……お礼を言うのは私…ランが私のこと想ってくれて、私のことを守ってくれたから。」
ラン「未来のあるリーメイを守るのは当然だよ、本当に守れてよかった。」
リーメイ「……。」
リーメイはボディーソープをタオルに垂らし 泡だてて、後ろからランの身体を撫でるように洗い始めて。
面を向かってお礼を言うのが恥ずかしかったため、リーメイはランを洗ってあげると言ったようで。
リーメイ「ん、お湯かけて終わり。」
ラン「ありがと♪
それじゃあ次はリーメイの番だね。」
リーメイ「まだ。髪も洗うから。」
リーメイはお湯をかけて泡を流し、今度はランの髪を洗うためシャンプーを手に取り…。
………。
ラン「〜♪」
リーメイ(やっぱり気づいてない…まあ 私も死んでほしくないしか言ってないし、ランも私のこと子供として見てるから当たり前か。
でも今はまだ伝わってなくていい…ランの側に居ていいくらい、私が心も身体も強くなったら…その時は…この気持ちを……。)
ランは後ろからリーメイを抱きしめ、二人はくっつきながらお湯に浸かっていて。
ランが受け入れてくれるかはともかく、リーメイはある気持ちをいつかちゃんと伝えようと密かに決意して……。