第11話 私 ランのことを
リーメイは、ランとサクヤの会話を思い出していて……。
サクヤ「……その反応、まるでそれを望んでいる様子…ラン…あなたは今も死に場所を探しているのですね…?」
ラン「……そうかもしれませんね。」
サクヤ「やはりですか…あなたは今も大戦の時の…彼のことを…。」
ラン「サクヤさんストップです。
もうすぐリーメイも帰ってくるからその話は…ね…。」
サクヤ「…そうですね…いえ、こちらこそすみません。
しかしこちらとしても大戦時から追っているのです、あなたの依頼に私や教会騎士たちも同行して構いませんね?」
ラン「はい それで構いません、情報を提供してくれたのはサクヤさんたちですから。
ですが…もし私に何かあったら…リーメイ…あの子のことをお願いします。」
サクヤ「私としてはそうならないようにするつもりですが、約束しておきましょう。」
ラン「ありがとうございます。」
部屋の扉 前で密かに最後まで話を聞いていたリーメイは、そのまま部屋に入ることなくその場を立ち去って……。
リーメイ「……最初はランのこと信用もしてなかった…なんの見返りもなく、他人を助けようとする人なんていないから。」
リーメイはそっと自分の胸に手を当て、さらに思考を巡らせて。
リーメイ「でもランはいろいろとしてくれた…着るものも食べるもくれる…私 何も返せないのに…。
ランとご飯を食べたり、一緒にいるとあたたかくて…安心…した…。
私 ランのことを知りたい…私はそんなランに……。」