19:心配と見学
時間は有限だ
無限にある時間など、存在しない
時間は有限だ
無限に感じるのは、世界に飽きたからだ
時間は有限だ
繰り返しても、タイムリミットは存在する
時間は有限だ
だから守りたいんだ
それが間違いであり、苦難の道だと知っていても・・・・
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「なんで来たんだ」
「学校見学に決まってんじゃん!」
あの後、見学者の自由時間でゆりすがオレの近くにきたので聞いてみたらこれだ
「お前な・・・・」
呆れるしかない。ここまで正々堂々と侵入するなんて思ってもみなかった
オレがそう思っているとき、横から視線を感じた。言うまでもなく、視線の主はゆりすだ
「なんだ?」
「血」
「血?」
「飲みたい・・・・」
「今、授業「トイレの場所はどこですか?」・・・・」
でっかい声で、トイレの場所を聞くな!全員こっちを見ただろうが。そして、何人かはヒソヒソと話し合ってるし!
「(気分が悪い!)・・・・こっち」
とりあえず、ゆりすを引っ張って行くことにした
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「悠、今日は一段と多いね。学校の人に何か言われたの?」
「・・・・・・・・」
トイレでの吸血にはなれたが、ゆりすのこの心配しているような声は、最近よく聞くようになった
ちぅーちぅーと吸ってるゆりすと、吸血中の私語を禁止されてるオレとでは、会話が出来ないのにゆりすは喋ってくる
「悠・・・・。大丈夫だからね」
ちぅー ちぅー ちぅー
何が大丈夫なんだろう?
ぷはぁ
「悠のお店が繁盛してなかったら、知り合いつれてきて乗り込むから!」
「止めろ!」
何を思ったのか、商売繁盛の有無で悩んでると勘違いしているみたいだ
「商売で悩んでねぇーよ」
「え?だって、お店を出すときって、男女逆転コスプレ喫茶とか、メイド喫茶とか、女装男装喫茶とか、アニマル喫茶とか!なんか見えそうで見えない絶対領域&なんかエロい服を着るのがデフォなんじゃないのか!?」
「どんなマニア喫茶だよ!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「ゆりす?」
「・・・・・・・・・・・・じゃあやっぱり、あの人の感性が特殊なんだね(ぼそっ)」
ぼそぼそと何か言ってるけど、とりあえず、ろくなことでしかないのだろう。哀愁+憎悪+顔が真っ青でもはや、雰囲気そのものがドロドロしていた
いったい、どんな目にあったのだろう?ゆりすの雰囲気状、そんなことは聞けなかったが・・・・・・・・
「えっとーーー、元気出せよ」
とりあえず、その一言しか言えなかった
「・・・・・・・・じ・・・・・・・・・・・・ろ・・・・」
なんかさっきより怖い雰囲気になった・・・・