16:わかった気がする
わかってる
あいつは裏切らない
約束したんだ。だから
だから、大丈夫だよ!
絶対に・・・・
絶対なんてなかったじゃないか・・・・
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「ッ!!」
ガバッと目を覚ましたオレ。その時、右隣の腹の辺りに違和感を感じ、布団をめくると、涙を流しながら寝ているゆりすがいた
「起きたか」
部屋の扉にはエシェがいた
「いったいなんでオレはベッドで・・・・」
「お前は俺たちの話を聞いている最中に寝てしまった。それだけだ」
「ゆりすが一緒なのは?」
「ユリスクリムシェンはお前をベッドに運んだ。その後、勝手に寝たんだろう」
淡々と喋るなコイツ。ムカツクけど
「時間は午前6時40分。飯は作った。」
「作れたのか!!?」
「ユリスクリムシェンに料理を叩きこんだのは俺だ」
マジか。コイツがゆりすに料理を・・・・・・・・
「勘違いするな。料理を叩きこんだのであって、教えてはいない」
「は?」
「文字どおり、料理をコイツの顔面や頭、身体に叩きつけたりしたんだ」
「イヤイヤイヤイヤ!なんでそんなことしたんだよ!」
「料理を作っている最中に、訳のわからんものをいれたりしたことがあったから、変なものをいれたらその料理を叩き込んで、変な料理にならないよう躾た。それだけだ」
信じられなかった。ゆりすの料理は普通に美味しいのに、昔はそんなドタバタしていたとは・・・・・・・・
「後、お前快眠か?」
「あ?そう言えば・・・・」
何故か4時ぐらいに飛んで、そっから話を聞いたりしたのに、本来ならまだ眠たいハズなのに
「時間を進めたんだよ」
「は?」
「言ったろ。特定範囲の時間を操作できるって。だから、お前の体内時計の時間を操作して、睡眠をたっぷりとらせた。それだけだ」
「はぁ」
意外にもやさしいな
「それでわかったろ。ユリスクリムシェンは冬眠するからこそ、俺の能力で、コイツの時間を操作したんだよ」
だからあの時、ゆりすを刺していたのか
「この武具は、あくまでも能力を補助するためだ。俺が殺意を持たなければ何にも斬れない」
「そ、そうか・・・・」
「続きを話そうにも、そこのアホが話を脱線させるからな。昨日の続きを話した。それだけだ」
「あ、あぁ」
「それと、朝食は出来てる。そのアホを起こしてからこい。俺は帰る」
「そうか・・・・・・・・えっ!?」
「なんだその驚きは」
「いや、てっきり、コイツと積もる話「ない」そうか・・・・」
ここまではっきりと否定されるとか、本当にどんな関係だよ
「俺はソイツを起こすために来ただけだ。好き好んで来たくねぇーよ」
「そんな言い方」
「どうせ。また、泣くんだろうからな。止めればいいのに」
「・・・・・・・・」
本当は優しいんだなお前は。素直ではない、友達思いのひねくれ者か。だからなんだろうな、コイツのこう言ったところをみて、その誰かは言ったんだろ
【親友】 って・・・・