プロローグ
これが私の初投稿作品となります。
不定期投稿となり、拙い文章ですが、最後までお読み下されれば光栄です。
修正点などありましたら、ご教授ください。
どうしようもないバカな農民が父と二人で暮らす都から離れた辺境の村「カルト村」にある森の奥のその小さな家
そんなバカな農民の、途方もない一言から始まった、ごく小さな伝説の話。
その農民は名をハフウッドと言った。これと言った特徴の無い、森の奥に住む奇人である。
………家にある数々の神話の遺物を除けば、の話だが。
もともとハフウッドの家は貴族だった。ならばなぜこんな森の奥の小さな家で生活しているのか。
これは、彼の祖父の性格が原因だった。
彼の祖父は名を「キース」と言い、子爵の位を有していた。
しかし、それと同時にひどい浪費家であった。何代にも渡って積み上げてきた財産を一代で使い切ってしまったのだ。
無論、借金はたまり、家の格は下がっていき、ハフウッドの父の苦労も虚しく彼の一家は辺境の領主まで落ちてしまった。
そこにハフウッドの起こした喧嘩騒動、村を襲った大飢饉、度重なる魔物の被害もあり、家族は父とハフウッドのみとなり、彼らは森の奥で暮らすこととなってしまったのだった
そして細々とした生活を送りながら今に至り、ハフウッドはあることを思いつく。
「俺がこの家を立て直してやる!」
この時、ハフウッドは弱冠14歳であった。
もちろん人々はそんなことが出来るものかと笑った。しかし、ハフウッドはあきらめず、地道な努力を重ね、小さな畑を買う程度のお金を貯めた。(父が八割方を稼いでいたが)
所々で拾ってきた種を植えては育て、植えては育てを繰り返し、早1年。
"偶然"できた"奇跡"の配合で生まれた高品質な薬草。
そんなビギナーズラックでなんとか暮らしてきたものの、そろそろ限界が近づいてきていた。
「父様!またネズミです!」
「オウアッ!?今度はどこだ?」
「こっちですよ!カウンター!」
「すぐに行く!」
さて、ここからはしばらく日常を見ていただきましょうか。