表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
一瞬  作者: 霜月蜜柑
1/18

1




最初から彼女に恋をしていたのかもしれない。











数学教師になりたくて、体験実習にやって来た。しかも女子校である。


女生徒は男に免疫が無いのだろう、彼女らの視線は強かった。こんなに女の子がたくさんいるところに来たことが無かった。





初めて入った授業は高2の数B。テスト前ということもあり、テスト範囲が終わって自習をしていた。

担当の数学の先生は適当に回っててと声を掛けてくれた。はい、と俺は一つ返事をし、ぐるぐる生徒の周りを回っていた。教えるということが初めてで、一度母校の教育実習には行った事があるがまだまだ慣れなかった。


一人、計算が合わなくて困っている生徒がいた。俺は近寄って一緒に考えた。

「苦しいね、ここはkでくくってみ?」

急に俺が話しかけたので彼女は一瞬びっくりしていたがすぐにノートを睨み言った通りに計算した。

「あ…なるほどです」

その言葉が少しおもしろくて笑そうになった。俺は続けた。

「そうそう。で、こうやって両辺にかけてみる」

「ほう」

「出来たんじゃない?答えは?」

「あ、126です、合ってます!ありがとうございます」

計算ってケアレスミス多いからな…頑張れ。



その後もいろいろ見て回った。やはり生徒に教えることは楽しい。教師になりたいなと思った。


一つだけ、あの子のことが少し頭の隅に残っていた。







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ