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奇跡を叶えるダンジョンと、レイヴン――遺志を継ぐ者 16,000PV感謝!!!!  作者: 西芭企画
前編 ダンジョンの謎と別解組
53/115

53 壊弩士としてのアヤネ

 ばごん。

 日常では考えられないほどの轟音が響いたかと思うと、アヤネの放った矢は、目標どおりに羅刹(パシアー)の腰を破壊していた。


 爆発。

 多量の火薬でも含んでいたのかという、にわかには信じられない衝撃が羅刹(パシアー)の体を襲い、穿たれた個所は大きくえぐれ、ほとんど巨大な穴の様相を呈していた。


 レイヴンの肩を借りて走るネヴェリスカは、爆音に驚いて振り返ったとき、眼前に広がる意味不明な光景に、思わず息を飲んでいた。


「……反則じゃない、こんなの」


 羅刹(パシアー)の状態こそ確認していないが、聞こえて来た音だけで、何が起こったのかはレイヴンも大体想像できた。ゆえに、彼の抱いた感想も、ネヴェリスカとそんなに変わりはしない。


「だが、どうやら無制限ってわけじゃないっぽいな」


 レイヴンの言葉に、訝しんでネヴェリスカが前方を見やれば、たしかに彼の指摘するように、いつの間にかアヤネの腕が元の柔肌に戻っている。


 奇力器(ききりき)の効果が切れたのだ。

 だが、そうと知らないレイヴンたちにしてみれば、疑問符が浮かぶばかりだ。

 いずれにせよ、アヤネに頼りっきりというわけにもいかないことだけは、どうにも確かだろう。

 もしも、あの大砲みたいな射出を無限に行えるのであれば――放つたびに矢こそ焼失すれども――、羅刹(パシアー)も恐れるに足りないだろう。リョウスケの盾にアヤネを隠しながら、ひたすら彼女に弓を使ってもらうだけで、大抵のエネミーは爆散するし、羅刹(パシアー)であっても完封が可能となる。


 だが、そうではない。

 アヤネが最初から射出を行わなかったのが、その何よりの証拠である。

 彼女の秘密についてはあとで問いただすとして、今はいち早くユウトたちと合流し、階下ないし階上に避難しなければならない。


 鼠径部に大ダメージを与えたといっても、羅刹(パシアー)としてのトロルに、いったいどれほど桁違いの自然治癒能力が備わっているのかは、依然として未知数だ。


 悠長に逃走してはいられない。

 まだ、安全圏とは言いがたいのだ。

 ユウトを先頭に、ヴァリーラの手を握りしめながらアヤネが退避していく。

 最後まで残っていたリョウスケが、レイヴンに代わってネヴェリスカを抱き抱えると、別解組はその場から逃げ帰っていた。







 12層のフロアが近かったため、危険だとは思いつつも、別解組はそちらに避難していた。

 全員が抱いたであろう疑問を、リョウスケが代表してアヤネに尋ねる。


「さっきのあれが、部分的になら、壊弩士(マークスマン)の職分を担えると話していたことの正体だね?」

「はい……ごめんなさい。でも、みなさんを騙そうとしていたつもりじゃないんです。ただ……あてにされるほど、使い勝手のいいものでもなくって」


「それは、いったい何という力だい?」

奇力器(ききりき)ですか?」


 アヤネの返事に、レイヴンたちは聞き覚えがないと、お互いの顔を見まわすばかりであったが、さすがはリョウスケである。彼は耳にしたことがある様子だった。


奇力器(ききりき)……。うわさ以上の性能だな」

「はい。私の持っている『剛腕』は、奇力器(ききりき)の中でも、特に質の高いものだと父から聞かされています」


「お父さんもプレイヤーだったのか」

「おそらくは」


 意味深な言い方に、事情があることを感じたリョウスケは、それ以上、家族の話題に触れるのを避けた。

 コメントまでは望みませんので、お手数ですが、評価をいただけますと幸いです。この後書きは各話で共通しておりますので、以降はお読みにならなくても大丈夫です(臨時の連絡は前書きで行います)。

 次回作へのモチベーションアップにもつながりますので、なにとぞよろしくお願いいたします。(*・ω・)*_ _)ペコリ

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