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科学少年の異世界戦争  作者: 歯並び悪い人
戦争準備編
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魔力障壁

ここから妄想の世界なので(元から妄想)ちゃんとした知識チートはございません、ご了承ください。

期待していた方がいたとしたら申し訳ございません。

 農作物の情報が来るまで時間が結構かかる、一ヶ月半以上だ。しかしぐうたらで過ごすわけにはいかない。

 というわけで一日の自由時間のほとんどを魔法修行に当てる。

 気になることは実験したりするつもりだ。


「ところで、魔法は座学が大切なのはわかるが中庭で教えてもらいながらすぐに実際にやったほうがいいと思うんだが」


「はい、ごもっともな意見です。しかしタカハル様は転生者である身ですので、城の中といえど多くの人の目に晒すわけにはいかないのです。なので、中庭にいる時間は極力減らすべきでして」


 サティエルの答えたことは、よく考えれば尤も。ただ、自分がそんなに重い立場の人間ということに実感が未だにない。


「タカハル様のご要望している研究室の小屋が完成次第、そちらでも可能になります」


 サルトロが言った。

 そう、中庭に小屋を建ててフラスコやらビーカーやら何やら置いた研究室が欲しいと言ったのだ。

 もちろん、電気は無いしゴムも無いのでそんないい研究機材は期待できないが、それでも自分の研究室というのは夢がある。


「完成が楽しみだ。それじゃあ始めてくれ」


「かしこまりました。では、今回は汎用魔法からです。汎用魔法というのは定義のようなものはありませんが、とにかく応用しやすい魔法と覚えてもらって大丈夫です」


 俺の魔法の扇風機や刃の前の魔法のようなものだろう。


「汎用魔法は現在我が国の魔法兵の応用だけで一つあたり二十以上使われています」


「汎用魔法だけでも数は少なくはないだろ?」

「はい」


 戦争中はそのような研究が普通より進みやすいだろう。しかも六百年だ。


「まずはタカハル様は対接近戦用の魔法を覚えるべきです」


「それは敵に接近された時のもしもの時用か? わざわざ接近する必要はないし」


「はい、念のために早いうちに覚えていただいた方が良いかと思いまして。こちらなら室内でも可能ですし」


「ああ、頼む」


「まずは汎用魔法の中でもさらに応用がしやすい魔力障壁からです。こちらは耐久できればあらゆるものを通さず、自分の魔力を通すことができるという扱いやすい魔法です。また、形状を変えればナイフなどのようにすることもできます」


「え? それって……」


「はい、もうタカハル様は使ってらっしゃいます。

なので行使は簡単でしょう……って、もう試していらっしゃるのですね」


「おう、こんな感じか?」


 10cm四方くらいの大きさの正方形の板を作って宙に浮かせる。視覚できないが魔覚できる。

 指で叩いてみるとトントンと音がする。魔力を通してみると簡単に通った。


「早速ですが、耐久テストしてみませんか?」


「耐久テスト?」


 サルトロの言葉に聞き返した。


「まず、その魔法障壁を大きくして、誰かに攻撃させるのです。ここにいる皆は技量は持ち合わせているので弱いものから段々と強くしていきます。そうですね、とりあえずアゲートでいいと思います」


「わかった、やってみよう」


 魔力障壁を張り、そこから少し離れる。


「では行きます!」


 アゲートが腰の剣を抜いた。学校の歴史の教科書とかに貼ってあった写真のやつよりも長めだ。

 ロングソードとか言うやつか。しかも刃が赤い、ファンタジー的な何かだろう。


「軽くですよ、軽く」


 サルトロが言った。


「わかってますって、はっ!」


 アゲートが魔力障壁を剣で切った。魔力障壁はガラスのように簡単に割れてしまった。ガラスみたいに割れたのはゲームアニメの影響を受けた俺のイメージだな、間違いなく。


「ガラスタイプですか」


 サティエルは砕け地面に落ちて少しずつ霧散していく破片を眺めながら言った。


「魔力障壁にタイプとかあるのか?」


「はい、今のような割れ方をするガラスタイプ、ボロボロと崩れていってしまうような土壁タイプ、単に穴が開く鉄壁タイプがあります。どれも弱点があり、しかもイメージの問題なのでどれが良いなどありませんが」


 なるほど、魔力障壁の材質のイメージか――となればあれだな。


「もう一回やってみよう。頼めるか?」


「はい!」


 魔力障壁を作りアゲートに向けた。さっきのはペラペラレベルの厚さだが今回は薄いことに変わりはないがさっきよりは厚めだ。

 同じようにアゲートが剣で攻撃するが……


 今度は弾かれた。


「では、今度はもう少し強くいきます!」


 より早く剣を振ったが同じように弾かれた。

 このやり取りを二回繰り返したところでアゲートが言った。


「強いですね、障壁破壊使ってもいいですか?」


「障壁破壊?」


「剣士がよく使う、低魔力で壁を破壊を目的とした魔法と剣技を合わせたようなものです」


「武器に魔力を纏わせて、武器を壊さないよう保護した上で衝撃を強くする魔法です」


 サルトロが補足する。


「なるほど、ちょっとやってみてくれ」


「では、〈障壁破壊〉!」


 魔力を纏った剣が魔法障壁に振り下ろされた。

 魔覚でその魔力は刃をより鋭く、より重くしているように感じ取った。


 だが――


「!?」


 魔力障壁は破れない。剣は弾かれた。さすがだ、この物質は、どこ調べてもチートみたいに表現されるこいつは!


「一体どうやって……?」


「ああ、イメージは鉄でもガラスでも土でもない、俺の世界でも発見されたばかりのとんでも物質――カーボンナノチューブを模した」


「カーボンナノチューブ……ですか?」


 サティエルが聞いた。


「ああ、こいつは一方向に対してはダイヤモンドを凌駕し、熱にも強く、超低温にも強い。構造と物質が合致したやべーものだ。」


「私もやってみたいです。」


「耐久テストをか? ルビー」


「はい」


 そういえばアゲートはさっきのロングソード、サティエル、サルトロは魔法、ルビーは一体なんだろうか、

 体中に暗器仕込んでいるのか、それともお姫様がまさかの体術か?


「ですが姫様、ここでは少し狭いかと……」


 狭い?


「中庭に行けばいい」


「……よろしいですか? タカハル様?」


 サティエルが少し心配そうにしている。


「いいけど、というかもう行こうとしてるし。まあ別にいいだろ」




 中庭まで来た、適当なところで止まって確認する。


「ここら辺でいいんじゃないか? ところでルビーは武器とか持ってるようには見えないんだが」


「これです」


「宝石?」


 黄色い大きめな玉を見せてくれた。魔道具だろうか? この玉からビームでもだすのか?

 そんな馬鹿なこと考えているとルビーはそれを上に掲げて魔力を込めた。するとその玉は光りだし神秘的のような無機質のようなルビーの身長はあるかのほどの長さのある大剣に変わった。


「!? どうなってるんだそれ!?」


「ダンジョンから発掘された魔道具です。詳しいことはわかりません」


「……質量保存の法則はどこに行ったんだよ、魔力がなんか関与してるのか?」


「しつりょうほぞんのほうそく?」


「ものは変形したり壊れたり溶けたり蒸発することはあれど全体的な重さは変わらないっていう法則だ」


「それなら変わってないです。重さはそのままです」


「え? それいつも持ち歩いてるのか?」


「はい」


「床とか椅子とか持ったままだったら無事じゃないと思うんだが……」


「この紐の魔道具が重量を軽減させてくれます。重いものが吊るされると上に浮かんでいくんです」


 なんだ、てっきりバトル系漫画の主人公みたいな訓練してるのかと。てか密度えぐいことになってるだろ。


「8割くらい」

「2割残るのかよ!?」


 この姫様どうなってるんですか……

 絶対この大剣100kgは超えてるだろ……それをいま軽々と持って、いつもその2割の重さを持って……

 アリとかカブトムシかよ……やっぱファンタジーのなんかステータスみたいなやつか?


「……ルビー様は王族の中でもイレギュラーなんです、

お母様の血族がまあ、そんな感じなので――」


 サティエルがこめかみを押さえ苦笑いで言った。


「まあ、そこはいいとして魔力障壁だな。早速やってみるか」


 ルビーに先ほどと同じように魔力障壁を出してそこから少し離れる。


 ルビーが大剣を振り上げ、その瞬間目にも止まらぬ速さで魔力障壁に振り下ろした。

 “ガイーン”と言う音が鳴り響く。

 魔力障壁は破れたりしていない。さすがはカーボンナノ――


「やべえ! 止まれ止まれ消えろ消えろ!」


 もう一度大きな音が響いた。


「「「「「あ」」」」」


 魔力障壁が吹き飛ばされ城の壁に衝突した。

 ルビーのパワーが強いかつ魔法障壁が硬すぎたために起きた。魔力障壁を押さえる魔力が弱かった。


「そ、その、どうしたらいい?」


 誰か助けてくれ……


「えっと、その……」


 サティエルが困っている。サルトロは……目を細めて黙っている……


 ルビーはどうだ。頼むぞ、王女のカリスマ力とかで……最後の頼み綱だから……


 顔を青くして目線を逸らしている。おい、お前が実行犯だろ。皆技量持ち合わせてるのじゃなかったのかよチクショウ。俺も悪いけど。


「早めに謝りに行った方がいいんじゃないですかね?」


「それはわかるけど……誰に?」


「……陛下とか?」


「忙しいんじゃないか?」


「……いつも通りだったら今は、職務はないと……思います」


ルビー小さく言った。


「…………」


………………


「「申し訳ございませんでした!」」


 ルビーと共に深々と頭を下げる。


「うむ、事情はわかった。それよりもだ、ルビーの攻撃を受けても破られない魔力障壁、それを我が国の魔法兵でも扱うことは可能か?」


 流石は王だ、この魔力障壁の価値と城の損失を天秤にかけるのが早い。だけど……


「多くが可能かというと難しいと思われます。しかも物の根本から教えなくてはいけなくなるので使えるようになる人も最低でも数ヶ月必要かと……」


「ふむ……」


「ですが、私のほどではありませんが代替のものは用意できるかもしれません」


「申してみよ」


「魔力障壁です。先ほどとは別の、ですが耐久力については保証します」


 手の平の上にそれを作ってみせる。


「私のは材質、構造を細かくイメージする必要がありますが、これは大雑把な構造だけで作ることができます。ハニカム構造というものです」


「六角形を敷き詰めただけに見えるが?」


「ええ、六角形を敷き詰めただけです。馬鹿にしているわけではありません、これが強い耐久力を生み出すのです。

私の世界では建物から戦車、身近なクッションにまで使われるほど簡単かつ丈夫な構造です。

 それにこの形を自然界で見たことはございませんか?」


「……亀の甲羅か?」


「蜂の巣も」


 ルビーも言った。


「そういうことです。もともとこれは蜂の巣から学んで使っているのです。自然様は大昔から知っていたというわけです」


「ふむ、明日にアウインを呼ぶ。その時にこの事を彼に話してくれ」


「はい、かしこまりました」


 魔法の勉強だけかと思ったが魔法兵用の魔法の開発もしていった方が良さそうだ。

 頑張らなねば。……せめて壊した分は。

 ちゃっかり木も倒してしまっているし。

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