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科学少年の異世界戦争  作者: 歯並び悪い人
戦争準備編
41/84

移動

 移動していく中で泊まるのは前に王都周辺の畑調査の時と基本同じ、領主の家泊まっていく。無論たまに魔物と遭遇するけどもう殺傷の練習をする必要はないので御者台からアゲートが飛び出して三秒で終わる。

 処理して再度動くまでは一分もかからない。手慣れてるな……

 今更だがアゲートの剣、炎纏うけどあれどうなってんだろ、魔覚では魔力を炎に変えてるように思える。そう、何かに変異させてから燃焼させているのではなく。そのまま炎に、なんなら集中させて観測しようとしたのだが酸化反応起こしているようには感じれない。今度ちゃんと見せてもらおう。


 そんな風に色々考えているとサルトロが話してきた。


「タカハル様、貝殻を本当に肥料に変えられるかという確認ということでしたが、それでしたら貝殻をもってこさせればよかったのでは?」

「確かにそっちのが早かったけど……」


 繋いでいる俺とルビーの手の方に視線を送る。


「何かしらにきっかけがあるかもしれないと思ってな」

「――出過ぎた身を失礼しました」


 適当にサルトロを制しておく。


「ところでタカハル様、アイスクリーム……とはどういったものなのでしょうか?」

「えーと、菓子だな。牛乳になんやかんやして冷たく、甘くしたシャーベット――よりは滑らかにした感じだな」


 うん、予想はしてたけど女性陣が目を光らせてる。砂糖作り頑張るか……


 ふと疑問だったことを思い出した、それを護衛たちに聞くことにする。


「なあ、あの時のダンジョンみたいに強力な魔物って外だと遭遇したことないけど、ダンジョンの外ってあれくらい強力な魔物っていないの?」

「いますが、ダンジョンの中ほど多くはいませんね。あまり生態の研究はすすんでおらず理由はあまりわかっていませんが……」


 サティエルが答える。まあ純粋に出現する母数が違うのだろう。ダンジョンみたいにポコポコあんなのが湧き出てきたらたまったもんじゃない、なんなら戦争どころじゃないだろう。自衛だけで精一杯になりそうだ。


「ただ、我々が遭遇しないのはタカハル様のお時間をあまり取らないために行く道周辺の魔物を間引いているためです」

「あれ、そうだったんだ」


 いつの間に――よくよく考えたらそうか。転生者は王家にも引けを取らないレベルの立場だ、時間を取らせないようにするのもわかる。感謝感激だ。


 …………馬車が走り続けて数日、今日の泊まる街が見えてきた。その街に近づいていくと今まで見てきた中でかなり活気溢れていることがわかった。王都とも変わらないほどの豪華な建物が並んでいた。


「ここって王都くらいに賑やかだけど何かあるのか?」


「はい、ここはプラメアー様の最期の戦地にもっとも近い街なのです。また、出兵する兵士たちの一時駐屯地ですので、経済が回りやすいのです」


 サルトロが答えてくれた。プラメアーさんがいなかったらここもやばかったのかな、まじプラメアーさん感謝。てか一時駐屯地ってことは戦地近いのかな? いや複数あるのか、流石にそんなルートは通らないだろう。


 …………色々と考え事をしていたら思ったより早くまだ全然日は落ちていないうちに着いた。指定された部屋にルビーと共に行き、荷物を放り込む。さて、夕飯の時間までには結構時間があるな。


「時間あるから、ちょっとしたらサティエルのところに行くことにするよ」


 そう同じソファに腰掛け、手を繋いでいるルビーに話しかける。するとルビーは手の握る力をほんの少し強くして「なぜでしょうか?」と聞いてきた。


「聖魔法について色々聞こうと思って。あの時は何にも考えはしなかったけど後になってから興味が湧いてな、それについて色々教えてもらおうと思って」


「——わかりました」


 …………そんなわけで目的を伝えてサティエルの部屋に入れてもらった。ソファにルビーと共に座ってサティエルと向き合う。


「色々と知りたいことはあるけど、まずはもう一回見せてくれ。回復魔法は何度も見たから別ので」


 そうサティエルに言うと二つ返事で了承した。回復魔法は聖魔法の分類に入ると前言っていた。

 そんなことを思い出しているとサティエルが杖を持ち魔力を流し始める。すると杖先端から光の玉が出る。見るだけだったらただの光魔法だ、しかしそれは最初に魔力を使っただけで魔力を消費して光っているわけでない。


「本当にどうなってんだこれ?」


「魔力を媒介として女神様のお力の片鱗を使っているのです」

「そのお力っていうのは?」


「申し訳ございません、我々が到底理解出来得るものでは……」


 でたよ、将来的にも無理理論。とは言え頭の中で言葉をとどめておく。


「とりあえず女神様の力はおいといて、魔力を媒介っていうのは魔力をどういう風にしてその力と繋げて光を作ってるんだ?」


「えっと、信仰心で魔力とこの世界に残る女神様のお力のかけらに作用するようにと私は考えております」


 信仰心て……いや待て、すぐ否定するのは科学らしくない。魔法はイメージだから必ずしも無駄なものではないのか。とりあえず信仰心とやらについて深く聞いていこう。


「信仰心っていうのは? 例えば俺は転生直前まで女神様のことを何にも知らずにいて、ただ出会って話した。だからいることは確信している。で、サティエル達は生まれた時から信じるように言われてきたんだろ? 今更信じるのをやめるなんてほぼないだろう」


 背もたれに寄りかかりながら淡々とサティエルに説明していく。


「そこで、俺とここの人達の信仰心の差はどうなんだろうか?」


「――私にはわかりかねます。そもそもですが信仰心とは私にはこれと言い切れることはできませんので……」


 しかたないか、信仰心を定義づけろなんてのは難しいか。


「それじゃあ、この世界に残る女神様の力っていうのは?」


「女神様がこの世界を創造なさった時、残していかれたものとされています」


 うーん、またよくわからんもの出てきたぞ。話を聞くとエネルギーではなく物質な気はする。えーと他には……


「他の神信じてる奴らも同じことできるのか?」


「はい、もっともタルク様以外の神のものと信じこんでいますが」


 同じもの使ってるっていうならそこはどうでもいいな。考えても聞いてもわからんことが多い。とにかくやってみることだな。

 杖を出してサティエルの魔力の動かし方を思い出して模倣する。


 魔力をこの世界の何かに繋げて光を生み出す……信仰心、あの女神の顔を思い出しながら魔力を動かす……


 できる気がしねえ……


「わからん。聖魔法だけは無理だ、マジでもう無理。なんもわからねえ……」


 ソファに寄りかかり天井を見上げる。ただ魔力を無駄に霧散させただけだった。なーんで魔力圏内なのに霧散するんだよー

 ……愚痴は意味ない、理由は物質やエネルギーに変異させようとしてただ何の意味もなかったときキャッチできなかったからっていうのは色々とやってわかってはいる……


「ゆっくりと紐解いていけばよろしいと思います」


 ルビーは両手で俺の片手を持ち笑顔で語りかけた。ルビーが俺にとって一番の支えであることは変わらない。


「ああ、できることからやっていこう」



 …………翌日午前に馬車で移動中――色々と試したりしたが収穫なし。まあ元から移動のついでだったからしゃーないしゃーない。……あーマジでストレス溜まる……

 切り替えしよう、とりあえず解けそうな疑問点……色々と頭の中に湧き出てくる、どれから手をつけようかな……グルグルと思考を巡らせているとふと周りの情報に注意が行く。


 ルビーの手の温もりでストレスが消えていく〜……客観的見たら大分やばいけど依存から抜け出せないんだよな……依存から抜け出す方法はそれから長期的に触れないことだが絶対無理だ……

 正直ずっとこのままでいいんじゃないかと思い始めている自分が辛い。日光浴びてりゃセロトニンでなんとかなったりしないかな……


 そんなどうでもいい思考をしているとルビーが何かに気付いたように窓の外を見た。それについて話そうとする。


「どうかしたか?」


「いえ、何か動いた気がして……獣か何かだと思うのですが……」


「うーん、魔覚には特にないけど……何かあったらよろしく」


 そう言うとルビーは笑顔で「お任せください!」と言った。マジ天使。




 俺あれだな、恐らくルビーといることでドーパミン放出されてるな。

セロトニン:生物において幸せのホルモンと呼ばれる。副交感神経に作用する。

ドーパミン:生物において快の感情や意欲の関わるホルモン。交感神経に作用する、中毒にも強く作用する。


ご閲覧ありがとうございました。よろしければ評価、感想をお聞かせください。気軽にお願いします。


星一評価、辛辣、一言感想でも構いません、ちょっとした事でも支えになります。世界観や登場人物の質問もネタバレにならない程度に回答します。(ガバあったらすいません)

科学質問も出来る限り回答します(ネット知識なので大したことはできないしガバガバですが……)


レビューやブックマークをしていただくことも勿論嬉しいです。

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