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科学少年の異世界戦争  作者: 歯並び悪い人
戦争準備編
20/84

出会い

 農作地調査は順調だ。予定通りっていいなほんと、馬車に揺られながら観光も兼ねて……一番の目的は農業力を上げることだけど。んで、予定通りもう半分は終わった、今は王都から大体西南西くらい。ちなみに魔物は何度か出た、倒すことにも慣れてきてしまった。

 で、今はちょうど森に入るところだ。道は舗装されているが木が多い、すごい自然を感じる。よくよく考えれば前世でこんな大森林とか行ったことないな、いや修学旅行とかで行った入ったけど人の手が結構入っちゃってるんだよな。でもなー虫とかすごい多そうなんだよなー、なんか嫌悪感あるんだよなあ。何が原因なんだろうなこの特に理由の言えない感情は。

 うーん、生産性のない思考も飽きてきた。生産性かー、最近魔法の研究捗らないし農業結果出るまでにやりたいことはもう決まってるし……リーマンさんは頑張ってるけど教えてくれることに追いついていけない。高校数学すら終えてねえっつーの。でもこっちの意思が届くわけでもない。


 どーしたらいーのかなあ、何にも考えないのも暇で死ぬ。何か考えてるかそれ以外の時は寝てるかじゃないと俺は死んじゃう人間です。


 他の人は何考えてるんだろ? その思考から横のルビーの方を見ると視線に気付いたのか微笑んだ。ちょ、その笑顔は俺にはきつい。しかしそう考えると前の方にすごい負(?)のオーラのようなものが直感が知らせた。

 恐るおそる見るとそれは消えた、気のせいか。むしろサティエルから正のオーラが出ていた。負の反対は正だよな? あれ、サルトロなんか汗かいてね?

 そんな茶番を繰り返しながら馬車で道を進んでいく――


 馬車に何か入ってくるのが気付いた、それは虫ほどに小さく少し弱い照明ほど緑色に光っていた。


「何これ?」


「精霊ですね、魔物の一種ですが討伐するほどでもなく性格も温厚なのでこちらから手を出さない限り攻撃してくることはありません。そういえばここはエルフの森なのでよくでますね」


「エルフ?」


 この流れは獣人とか竜人もきちゃうか?


「人の種族の一つです、とても長命で弓や魔法の遠距離攻撃に長けた種族です。ですが信仰がないので基本戦争には参加しません、傭兵としても雇いません。身内理由のただ働きはありますが」


「まあスパイは警戒したいよな」



 精霊は少し馬車の中を漂ったあと外へ出て行った。

 ――数秒後に馬車が止まった。また魔物か? しかしみんなの様子が違う……

 サティエル、サルトロが外へ飛び出る。


「……タカハル様は私と馬車内に待機してください」


「わかったけど……どうしたの?」


「幻惑魔法をかけられました。相手は魔物ではありません、人です」


 ルビーがそう告げた。確かに魔覚に集中するといつもとは違う、状況の判断は聴覚と魔覚だけか。あれできないかな、電子飛ばして反射を受けてレーダー……失敗したらやばそうだからやめとこ。


 そうすると聞こえた、少し高いが男性の声だ。


「やっぱり無理か、欲を言ったら僕のとこまで招待したかったけどやっぱすごいなあ、できる限り魔法は隠匿されてるはずだけど……」


「お前はこの馬車が何なのかわかっているのか?」


「勿論、王族用の馬車。しかもタルク教の紋章付き。」


サルトロと会話している。


「――加えて転生者が乗っている」


 ルビーの警戒が強まった。面倒くさいことになった、明らかな俺狙いか……あるいは賊かだけどそんなこと知るはずもない。敵の人数は何人だ? それに隠密していないか? しかし無鉄砲に魔法を使うのもまずい。魔力を貯めていつでも魔法を使える状態にしておけ。


「――これはもう決まりですね。」


 一瞬風切り音がしたすぐ後金属音がした、アゲートが戦っているのか。相手の武器は金属製の何かで間違いない。魔覚に反応はないし。そのあと大きくはないが打撃音がした。


「ぐっ……」


 アゲートの声だ。まじか、護衛なんて国内のエリート中のエリートだぞ……


「〈バインド・チェーン〉」

「〈アイスアロー〉〈リピート(セブン)〉」


 サルトロ、サティエルだ。魔覚で地面から鎖が纏わりつくのと七本の氷の矢が確認できた。敵とサティエル、サルトロの位置関係は魔覚から把握できた。が、一秒後には鎖が切られた、武器は斬撃系のもので間違いない。更に発射された氷の矢も壊れていくのも感じる。


「「っ!」」


「ごめんね、そっちの子は髪ちょっと切っちゃたし。女の子だから顔切るわけにいかないし。そっちの君は頰を切っちゃたけど男だから許して」


 馬車とその声の間に魔力を捉えた。炎、アゲートの剣だ。


「剣士の君も悪かったよ、剣士同士の戦いで蹴りを使うなんてありえないけど今は戦いたいわけじゃないんだ」


 相手の武器は剣、サティエルとサルトロの魔法をくぐり抜け隙をつけば殺せていた……結構状況やばい。しかし殺していない、敵意はあるのか……ターゲット以外殺さないタイプの人かもしれないし。


「弄んでいるつもりか?」


 サティエルが言った。何気にサティエルとサルトロが敬語じゃないのを聞いたのは初めてだ。


「そう見えちゃうよね、でも本当に敵意はないんだ。でも攻撃されるのも嫌だし、剣を離すのも嫌なんだ。これは譲れない。でもそれくらい強いと思われたのは嬉しいな。転生してからも努力した甲斐があったよ」


「どういう意味だ?」


「あ、僕も転生者なんだ、流れだけど。ナイストゥーミーチュー、母国語で【はじめましてよろしく】って意味」


 は?


「――サルトロさん、アゲート、多少周りに被害が出ても――」


「おいちょっと待て」

「タカハル様!?」

「悪いルビー、でもちょっと口出さずにはいられなくてな」


 相手の姿は茶髪、茶色の目で顔は欧米人の特徴を持っている、身長は俺より10cmちょい高いか。武器は細剣ってやつかな?


「ああ、君が転生者かい。名前はタカハルくんだね」


「ああ、そうだ。お前も教えろよ」

「これは失敬、まだ名乗ってなかったね。スティフ・カナルン。好きに呼んでくれよ」


「まあ呼び方はどうでもいい。んなことよりもお前、『英語』喋ってただろ。いや、『英語』じゃわからんか『イングリッシュ』な」

「ワオ、これは驚いた。まさかの同郷だね。君は『アジア』系だね……『日本人(ジャパニーズ)』?」

「正解、お前は……わからん。『ヨーロッパか北アメリカ』ってくらいしかわからん。『アメリカ』って言っときゃ半分くらいの確率で当たるだろ」

「君も正解だよ。ところでさ、ほら僕のこと見たことない?『テレビ』とかでさ」


 こんなやつ見たことあるか? そもそもニュースもエンタメもそんな見ないが。


「見たことなんて……ああ! お前あれか! 二年くらい前に交通事故で死んだ『フェンシング』選手!」

「どうせなら『金メダリスト』って言って欲しかったな……まあいいよ、知っててもらって嬉しいよ」

「ちなみに俺も交通事故な。ところでだ、何でお前は俺らを誘い込んだ?」


「本当はお茶でも飲みながらゆっくり話したかったんだけどね、こんな形になってちょっと残念なんだ。だけど顔を見せてくれてありがとうね。その話をするためには僕が死んでからの話をしないとだね。

 僕が死んで何かと出会った、神かと聞くと少し違うけどそう思ってもらって支障はないと。それでね、流れ転生者にはいくつか種類があるんだ。ただそいつの気まぐれの被害者、でいいのかな? そして温情で転生された者、これも気まぐれじゃんって思うんだけどね。それで最後に僕みたいな、戦争を自由にかき乱せって言われた者。そいつらが言うには戦争に参加しないと死んだ時想像できないほど苦しい目に合わせると」


「ふーん。で、お前はどうするつもりなんだ?」

「そうだね、そいつらが怖いから戦争に参加するよ。詳しくは君次第だけど」

「そうか……」


 何がなんでもここは仲間にしたい。どうすればいい……


「どんなんだったら仲間になるつもりなんだ?」

「それを言っちゃおしまいさ」


「『自己PR』かよ……『For example(例えば)』 」

『コンピューター、化学兵器、タンク、飛行機、そして核爆弾。それらさえ俺は作ることができる。俺側につかないと死ぬぞ。』

『……ククク、ハハハハ! 転生者はまさかのサイエンティストか!実に君はクレイジーでマッドだ。僕がそれらに憎しみを持っていたらどうするつもりなんだい?』


「お前が俺側につけば使わないで済む、よって仲間になれ。最強の兵器は使わないに限る。作らないで済むならそれでいいんだよ。『コンピューター、飛行機、タンク』とかならともかくあんなの作ったら俺らの世界の歴史たどるだけだ。」


「うん、僕はこの国につくよ。もともと僕は転生者がいるからその転生者が相当な愚か者でなければこっち側につくつもりだったよ。」

「ふーん、よかったな俺が倫理観のない馬鹿じゃなくて。もしかしたら『マシンガン』で蜂の巣にされてたかもな。ハハッ」

「勘弁してくれよ、『アニメ』みたいに弾丸を切ったりはできないさ。」


「何はともあれ、万事解決。お前にはやってほしいことがあるんだけどな。あいにく予定があってな、また来るぜ。」

「またおいでよ、今度はちゃんと歓迎するよ。」

「ああ、首尾よく物事が進んだら二週間後とかだ。じゃあな。」



――馬車内にて――


「タカハル様、彼とは知り合いなのですか?」


 サティエルが言った。


「いや、少なくとも向こうは俺のこと全く知らない。あいつがちょっと有名人だってだけだ」


「同郷なのでしょうか?」

「世界だけな。国はだいぶ離れてるけど、まあ同じ世界なら距離はさほど問題じゃない」


「では、あの会話は……」

「わざわざあいつの母国語で喋ってやったよ。あれが俺のとこの世界共通語なんだよ。内容は悪いけど言えない。すごい気になるかもしれないけど、悪いな」


 今日は予想外の結果が得られた……あいつがスパイの可能性も考えておかないとだ、次会った時に探るか。

ご閲覧ありがとうございました。よろしければ評価、感想をお聞かせください。気軽にお願いします。


星一評価、辛辣、一言感想でも構いません、ちょっとした事でも支えになります。世界観や登場人物の質問もネタバレにならない程度に回答します。(ガバあったらすいません)

科学質問も出来る限り回答します(ネット知識なので大したことはできないしガバガバですが……)


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