表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
科学少年の異世界戦争  作者: 歯並び悪い人
戦争準備編
19/84

スギタニ領

「銃?」


 スギタニ家の館にて、紋章を見て一番に思った。そうそう、畑の方は特筆することはない、今までに見た良い畑と同じ感じだ。にしても完全に火縄銃である。この世界にも銃あるんすか、魔法で衰退していった感じかな?衰退していなくても転生者の前に持ってくれるわけないか。魔法ある世界で意味ないかもしれないが。


「はい、実は私の先祖は転生者様でしてその方が使っていたとされています」

「ああ、どうりで名字が妙に俺の故郷っぽいのか。ただの偶然かもしれないけど多分その人と同郷だな。なんて名前だったんだ?」

「スギタニ・ゼンジュボウでございます」

「結構昔っぽいけどほぼ同郷だな」


 入るとすごい出迎えだ。多分今まで見た中で一番豪華だ。


「ようこそおいでくださいました。公爵家スギタニ、アイラーテと申します。息子がお世話になっております」


 中央に中年男性が頭を下げていた。どうやらサルトロの父親のようだ。


「転生者の隆治だ。一泊だけだけど世話になる。」


「サルトロ坊っちゃまがこんなに立派になって……」

「やめなさい、転生者様の御前ですよ。それに坊っちゃまはもうやめなさい。」

「うう、坊っちゃまがこんなに立派になさって……」

「聞いてるんですか!?」


 サルトロが何人かの少し年配のメイドと話しいている、世話になっていたのだろう。


「ガハハ、実際最後に見た時より随分と男前になったじゃないか」

「ウィザライさんまで……」


 がたいのいい男性に背中をバシバシ叩かれている。身内かな。


「申し遅れました、ウィザライ・コロノサと申します。この家とは遠い親戚でして。」


「彼には小さい頃からお世話になっているんです」

 

 ただまあちょっと面倒くさそうにしているけどな。ああいうタイプの人は俺も苦手だ。


「――ウラーテはどこですか?」


 サルトロが言った。


「――ウラーテなら魔銃兵の訓練だ……どうしても帰れないと……」

「そうですか……」


 サルトロ父、アイラーテが答えた。それにサルトロは声のトーンを少し低くして返事をした。


「誰のこと?」

「私の妹でございます。帰れないなら仕方ありません、彼女は優秀ですし……」


「――転生者様並びに護衛の方々、食卓にて後食事の準備が出来ております」



 食事中で聞きたいことがを聞いておく。


「なあ、銃があるってことは火薬があるのか?」


 銃がある、よって火薬がある、火薬があるということは硝石がある、つまり硝酸を入手できる。そうなれば今後の化学は大分楽になる。


「ありました、ですね。魔法で再現したほうが効率が良いですし、その……作り方があれですし……」

「あ、食事中に悪かった……」


「? どういうことですか?」

「話の繋がりがわからないんですけど?」


 ルビー、アゲートが言った。


「わからんならいいい。少なくとも今は……」


 HNO3、硝酸。昔の作り方は茶色いアレから作っている。作るとしたら俺は現代っ子なので工業的製法、オスワルト法でつくる、絶対に、マジで。触媒のプラチナも俺だったら入手できるだろうし。てかその為にはアンモニア、そっからだ。順調だといいな、金は豊富にあるしそうだと思うが。




 今は暇なのでサルトロに頼んで今までの転生者についての書物を読んでいる。

 えーどれどれ……? まず先祖のスギタニ・ゼンジュボウ。古いので情報は少ない。銃、火縄銃を伝えた。それと同時に火薬の作り方も伝えた、しかしたった数年で代用となる魔法が完成しすぐその後更に効率の良い魔法が誕生。更に時間が経つと魔法で火薬、玉を込めるところまで魔法で可能になったと。しかしその時には既に戦死。銃の命中に関しては凄腕だったそうだ。


 結構時間とんでおよそ三百年ちょっと前に、伝説の鍛治士、グラムさん。彼が作った武器は未だかつてないほどの性能であった。剣を振れば空間が斬れたように全ては切断され、槍をつけばその穂先で突かれたものは最初から穴が空いていたかのように槍が通る。ハンマーで地を叩けば周辺の者は衝撃波によって吹き飛ばされ、盾はありとあらゆるものを通さない。なんすかこのチート武器たちは、てかなんだこの矛盾っぷり、実験してえ。まだ続きがあるな、いくつかは敵国に盗られてしまったものがある。いや何してんだよ!? だが未熟な者ではその武器を持つことすらできない。俺には無理だな。


 その次の人がササキ・トウシンさん、あれこの人も日本人ぽくね? えっと、日本刀を伝えたとされる。()()刀って100%日本人だな。で、その日本刀を使った剣豪、居合斬りという技の達人。それで敵の大魔法〈エンド・フレイム〉を斬って万の兵を助けたとされる。魔法の名前もそれを斬ったことも厨二心をくすぐられる、かっけえ。てか炎を斬るってどうやったんだ? 剣に魔法使ったのか?


 次にエナー・ハレーさん、女性。えっと武器も魔法も使わず流星の如く戦場を駆け回ってものの数分で千の兵をなぎ倒した。って武器も魔法使わないってマジか。規格外すぎるだろこの転生者。体力も無尽蔵で一昼夜戦い続けたこともあるそう、ってそんなエネルギーどっから持ってきてんだよ。……しかし彼女は毒を盛られて亡くなりになった。そこから転生者が口にするものに対してはさらに厳重に管理するようになったと。毒こえー、俺も関係無い話じゃないからな。

 何の毒だろ? 多分生物由来の毒だよな、テトロドトキシン、アコニチン、アルカロイド系、毒蛇系は血中に入らないと意味ないし……まさか化学毒はないだろう。


 そのまた次のウィンザー・ローゼンタール、ここになると三代前だ。この人はどうやら転生時は九歳だったようだ、しかも武術ができるわけでもなく、魔力量も多いわけではない、俺みたいに知識があったわけでもない。他にはない才能がわかるまで三ヶ月もかかった、これは精神的に大分きつそうだ。実際当初は危険な精神状態にあったと書いてある……

 で、その才能っていうのがゴーレム使役だ。それに関してそもそもできた人が少ない上に人工のは勿論、ダンジョン産のすら使役できたそうだ。更に他よりも低魔力で行え、数も多く従えたそう。長い期間、戦地をゴーレム兵で支えた、と。


 今から二代前、プラメアー・ガイア。劣勢な時期に転生した彼の前世は王族で代々伝わる召喚術で大きく戦況を変えた。ただその分敵国にからのヘイトも強く、毒を盛ることは何度も失敗したので、数万の兵を犠牲にしながらたった二年で殺されてしまったと。俺はそんなターゲットされませんように。

 彼に召喚されたモンスター達は、ドラゴンにグリフォンに様々な獣、スライムに巨大な虫まであったそうだ。しかし彼らは全員敵国と彼の最後の戦いにて全て命は絶たれてしまった。

 彼は記録されている中で、戦場で最も損害を与えた転生者だ。


 最後に一代前、ユーサー・アルトリウス。剣豪、ササキさんと同じほどの腕前を持っていると考えられている。士気の上げ方もうまかったようで、彼が持った軍は損害がほとんどない。それは彼が最前線で戦っていたからという理由もあるが……

 そんでもって敵国の転生者の剣士とも何度も戦いあったそう、援護する隙がなかったとか。マジで俺のタイミングでレックス国に転生者いなくてよかったー。そんな相手がいたら三秒もかかんねえよ、俺がアウトになるまで。俺は魔力量はすごいが国の中にではまだいるレベルだ、成長するとはいえ規格外ではない。知識使ってちまちま準備重ねてた方が絶対いい。


 ってあれ? まだ何か書いてある。転生者セキ・タカハル、特別な知識で魔法を発展させた上、その知識で兵站の支援に徹する。…………これだけだが、こっからどんなことが書かれていくんだろうか、あんま恥ずかしいことは書かれたくないなー。ここに書かれる人物はこれで最後にしたい。俺ならできるはずだ、今は特別なんて言われる知識で。

ご閲覧ありがとうございました。よろしければ評価、感想をお聞かせください。星一評価、辛辣、一言感想でも構いません、ちょっとした事でも支えになると思います。レビューやブックマークをしていただくことも勿論嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ