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科学少年の異世界戦争  作者: 歯並び悪い人
序章(エピローグ)
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序章-転生(転移)-

 大方いつも通りの一日を過ごし、いつも通りの帰り道を歩いている。

今日は学校の都合で早く帰れた。スカスカのバッグの中には100点の化学、数学と60点の古文の答案用紙が入っている。文理共通で古文を学ぶ必要はないだろ…………

  文系科目の勉強に嫌気を感じながら歩いていると気がついた。トラックが少し離れた信号を無視して走ってきている。危うく事故になりかけていた。

 気づけば近くの横断歩道に近づいている時、ランドセルを背負った少女がその横断歩道を渡ろうとしている。


「おい! 危ない、もどれ!」


「え?」


  少女は驚いてこちらを見て足を止めた。止まらず戻って欲しかった。このままだったら少女はトラックとぶつかるだろう。やるしかない、バッグを手放し走った。よくあるアニメのような自分を捨てて助けるようなやつなんかではない。

 トラックは対向車と比較してこの道路は30km/hまでだから目測60km/h、秒速換算でアバウト19m、距離は短く見積もって大体80m。対し俺は大体5m/s、距離10m。少女を抱えて3m/sでトラックが当たらなくなるまで1mとしてギリ間に合う。


 そうわかった瞬間走り目を走る道へやった。障害となるものはない、このままいけば少女を助けられる。少女を抱きかかえ走った、歩道までたどり着けた、これで助かる。

 そう思った瞬間トラックが曲がった。


 こちらの方に


 ガードレールはない。反射的に少女を突き飛ばした。


  違う


 自分ごと一緒に飛べば自分も彼女も命は助かった。


  もう遅い


 分からないことがたくさんあった

 知りたいことがたくさんあった

 やってみたいことがたくさんあった




 ――いや、まだ諦めるな俺……!

 片方の腕を前頭部に、もう片方を後頭部にかけ、そしてうずくまり、片足を頭の前に突き出し少し間を開ける。

 受ける時間を増やして力を分散させろ……

 腕はズタボロになるだろうし脊髄も無事じゃ済まないかもしれない。だけど命は助かるかもしれない。

 あとはもうわからん、なんとかなれ!



 その一瞬の後強い衝撃を覚えた。








 気づくと不思議な場所……空間で目覚めた。

 いくつもの疑問で頭が溢れる。

 何色ともつかない色で囲まれて地面があるようでなく、

 あるようでない。俺は死んでしまったのか? あの世とかいうやつか、それにしては服が制服なのは謎だ。あるいは夢か……

 そんで一番重要そうに目の前で光の玉が浮いてる。


『さて、もしもーし聞こえますかー?』


??????????????

 頭の中で女性の声がした?


『大丈夫?聞こえてる〜?』


「ふぇ!? はい!」


  反射的に変な返事してしまった。気づけば目の前の光がフヨフヨ動いてる。


『よしよし、君はタカハル君だね、関隆治(せきたかはる)君』


「あ、はい」


『色々不思議なことがあると思うけど、まずは話を聞いてくれ。君はトラックにはねられ死んでしまった。ここまではいいね?』


「はい……」


 俺、死んだのか……実感ないが。


『残念なことに夢じゃないよ』


「……はい」


『コホン、そこでだ! 君には異世界に行って第二の人生を過ごしてもらおう! しかも誰もが憧れるファンタジーなやつだ!』


「………………」


『あれ?』


「ああごめんなさい」


 落ち着け俺。記憶、感情整理させろ……


『ふむ、まぁ私が急ぎすぎたね、それじゃあ……デン!!』


  目の前の光が女性になった。白く柔らかいようなイメージの服を着ている。何というか美人すぎる、違和感のあるほどに。


『自己紹介をしてなかったね、私はタルク、今言った異世界で女神をやっているんだ。実は美の女神なんだよ!』


「そうですか」


『興味なさそうだねぇ……女神も傷つくんだよ……』


「えっと、すいません」


『あはは、気にしないで。それよりも異世界へ行くってことは理解できたかな?』


「え〜、なんとなくですけど……アニメとか漫画みたいな感じですか?」


『そう! でもただ生きていくだけじゃなく君にはそこでやってもらうことがあるんだ』


「はい、何でしょう……?」


 魔王討伐、文明発展、テンプレ展開はいくらでも出てくる。


『戦争だよ。君にとって酷かもしれないけど直接か間接的にかは知らないけど人を殺してもらう』


 鳥肌が立つのを感じた。


 やばい、それ以外にこの状況を形容できない。魔王討伐とは考えたが戦争と言われると感じ方が大違い。魔王討伐なんて軽い考えをしたが人を殺めるどころか喧嘩すら生まれてから考えたこともなかった。


『君がいく国は戦争真っ最中なんだ。宗教戦争、別の神とルールのもとにこの世界をかけて争ってる、そこで一定期間ごとに君みたいに別世界から異世界へ送ってるわけ』


「俺がトラックにはねられたのはそういう――」


『あそれは違う、死んだところをたまたま拾えただけだよ。別世界は精神的に、そして全ての世界は物理的に関与できないよ。君にとって運が悪かったというだけだね』


「はあ、じゃあもうあれですかこのまま死ぬか異世界行って戦争するか選べっていう……」


『君に選択権はないよ。君は異世界へ行って戦争をする、残念ながら拒否権はない』


「……戦争を和平で解決できたら?」


『それはもうしょうがないね、この世界は私達の誰のものでもなくなる。でも宗教戦争を簡単に止められることはできないよ。しかも魔法って言う不思議なものがある世界だ。君のいた世界の信仰の比じゃない。あと逃げられると思わないでね。この世界は精神的に干渉できる。私は向こうへ行った君の思考くらいは読めるし、信者を動かすこともできる。ただ戦争としては動かせないけどね』


 神とは残酷だ。世界中で信じられてきた一神教の神とは大違いである。いや、一神教かどうかはわからないが多神教で宗教戦争するのはおかしな話だ。


  和平はやっぱり無理そうか?  それは後に決める。今は情報を集めるべき、必要なことを拾い出せ、優先順位をだせ……


『さて君がそこへ行った時、私の信者たちが歓迎してくれるからあまり長い時間はできないが質問はいくつか受け付けるよ』


「――意思の疎通はできるんですよね?可能なら言語がいいんですが」


  異世界系の定石だ。


『ああ言うのを忘れてた、向こうの言語を行った時に理解するよ、頭がパンクしたり日本語が喋れなくなるわけじゃないから安心してくれ』


「異世界へ行っても、生身だと何にもできないと思うんですが、しかも魔法のある世界でしょう?」


『大丈夫、転生者は向こうへ行った時それぞれに合わせて身体能力が上がったり、魔法が向こうの人より得意になったり、とある人は鍛治が伝説レベルの腕前になったりと色々。残念ながら今はわからないけど』


「何で自分なのですか? 他にも自分がいた世界だけでも自分より適任がいたと思うし、他の世界があるならそれを含めたら……」


  必要ではないがどうしても聞きたくなった。非合理的な自分に嫌気がさす。


『いや君が私にとって最良の選択だよ。確かに知識や経験が君より豊富な人はたくさんいたけどほとんどの死因が老衰だからね、それじゃあ向こうに行っても動けないよ。若返りなんかさせられないし。あと今回は君の世界からしか選べないんだ』


『ああもう時間だね、それじゃあ良い異世界ライフを〜』

自分が光で包まれ意識が遠のいていく――

文章力皆無、矛盾あるかも、肝心の科学もガバガバ(かもしれない)

こんな作品ですが暖かい目で見ていただけたら幸いです。

ただし科学的な矛盾等があれば作者のメンタルなんか気にせずボコボコにするつもりでご指摘いただければ幸いです。

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