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わからない

作者: なべしま

「ねぇ担任マジうざくない?」


そうかな。気にしたことなかった。

知らない。



「嫌いな人が同担だと担降りしたくなるー」


ふーん。どうせ他人なんだから気にしなきゃいいのに。

知らない。



「あいつめちゃくちゃかまってちゃんだよねー」


そうなの。そんなに仲良くしてないしな。

知らない。



「放課後の居残りめんどくせー。サボっちゃダメかな」


さぁね。居残りさせられるようなことしなければいいのに。

知らない。



「なんで宿題とかやらせるわけ?意味無くない?」

「さっきのマジウケるー!ざまぁみろ」

「私だけ怒られたー。意味わかんないんですけど」


 知らない。知らない。知らない。


「B組のあの子の彼氏見た?めっちゃブスだったよね」

「マジであいつありえなくない?」

「は?なんで俺がやんなきゃいけないわけ?」


 知らない。知らない。知らない。知らない。


「ていうかさぁ」

「マジでウザいよね」

「はぁ?でも」

「空気読めよな」

「なんでー?」

「嫌われてんのわかんないかなー」


知らない。知らない。知らない。知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない知らない─────────────────────

────────────────どうでもいい。



受け流せばいいのに。そういうもんだって諦めればいいのに。どうせやらなきゃいけないんだから腹をくくったらいいのに。気にしなきゃいいのに。可笑(おか)しいの。


それとも私がおかしいの?

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