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こまけぇこたぁいいんだよ!!  作者: 承り太郎
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レプリカ・彼女黙示録 華嫁降誕 狩猟

 西暦二〇一五年 六月十三日 午前七時

 旧宮城野区 ソルティ街道 ガンマンタウン



「おい、十兵衛。大丈夫か?」


「足がふらついとるぞ?」


「ん?あ、うん。大丈夫、大丈夫だよ。全然大丈夫」


 ちっとも大丈夫じゃないよ……。あれから一睡もできなかった……。興奮しすぎてパンツの中がぐちょぐちょ……。どっかで替えのパンツ買いたい……。


「なんかすげえ空元気って感じだぜ?」


「空元気じゃないよーっ。滅茶苦茶元気だよーっ。あは、あはははははははーっ」


「ほ、本当に大丈夫か……?」


 すっごく眠い。立ってるのがやっとなのを鞭打って無理矢理歩いてます。


「ねえねえ!ちょっといい!?」


 突然、黒髪ショートと茶髪ロングのミニスカ女子高生二人組が行く手に立ち塞がる。


「お金貸してくんない?」


 この娘たち、藪から棒に何言ってんだろ?見るからにバカそうだし、性格も悪そうだし、関わりたく無いな……。でも、もしかしたら、お金が足りなくて何か困ってるかもしれないし……。


「いくら欲しいんですか?」


「全部!」


 予想外の返答に思考がフリーズする。


「え?何だって?今、何つった?あ?」


 面食らいつつも、シンヤがキレ気味で詰め寄る。


「全部ちょうだいって言ってんの」


「早くしてよ」


「お前たち!いきなりやって来て何なんじゃ!人の金を何だと思っとる!大体、それが人にものを頼む態度か!?違うじゃろ!」


 鶴姫がJK二人を叱りつける。


「うっせーな」


 次の瞬間、黒髪ショートの蹴りが鶴姫の腹に入った。


「ガキに用はねーんだよ」


 両手で腹を押さえたまま突っ伏している鶴姫を見ながら冷たく言い放つ。


「鶴姫!」


 シンヤが鶴姫を抱き起こして呼びかける。


「おい!しっかりしろ!」


「う、う……」


 急所に入ったのか、顔は青ざめ、大量の汗を流し、荒い呼吸を繰り返している。


「姫ってなーに!?あんたたちオタサーなの!?」


「ウケるわー!」


 馬鹿丸出しの悪意に満ちた笑い声は、十兵衛たちの怒りを爆発させた。


「一体どういうつもりなんですか!?」


「ざけんなよ!お前らーっ!」


 シンヤが黒髪ショートの胸ぐらを掴む。


「え?何?こわーい!胸ぐら掴まれちゃったー!アケミ、どーしよー!?」


「女の子殴ろうとするとか犯罪だし、正当防衛じゃん。メグ、殺っちゃいなよ」


 黒髪ショートの方はメグ、茶髪ロングの方はアケミという名前のようだ。


「おい!鶴姫に謝れ!」


「ふーん、謝ればいいんだ?オッケー」


 メグが右手に握り拳を作る。


「ごめんなさーい!」


 シンヤの顔面にパンチを打ち込み、胸ぐらから手が離れた瞬間にミドルキックを腹に入れる。


「ぐおああああああ!」


 渾身の蹴りをまともに喰らって地面を転がり、背中から電柱に激突する。


「シンヤーッ!」


「へ、平気、だ……」


 腹を押さえながら立ち上がり、鼻血を袖で拭う。


「お前ら!一体、何が目的だ!?」


「ちょっとした小遣い稼ぎ」


「何!?」


「どういう意味だ!?」


「もしかして知らないの?昨日のローカルニュース観てない?なら、冥土の土産に教えてあげる。今日の午前零時から、あんたたちは五百万の賞金首になったの」


「なんだって!?」

「なんだとお!?」


「あんたたちだけじゃない。レプリカだっけ?それ持ってる奴ら全員賞金首になったから」


 たった一晩の間に事態がこんなに進んでたなんて!しかも、予想以上に悪い方に……!最悪だ!


「はーい!お喋りはおしまーい!」


「うちらの小遣いのために捕まってね!」


 リュックサックの如く背負った、肩かけのスクールバッグから、メグはディスクブレード、アケミは青龍刀をそれぞれ取り出す。


「おい!殺る気満々じゃねえか!」


 言動と矛盾した武器にシンヤの怒りが爆発する。


「賞金首に生死は関係無いもん」


「どうせ抵抗すんでしょ?なら、殺る方が楽じゃん?」


 シンヤは、ディスクブレードと青龍刀の刃に血がこびりついていることに気づいた。


「今日だけで何人殺った?」


「三人。三人とも、あんたたちみたいなキモい奴らだよ」


「オドオド、ビクビクしてて挙動不審でさー。レプリカ持ってんだー、ってすぐに分かったよ。ポリに渡されたくなきゃ、裸で土下座しろって脅したらべそかいてさー。マジウケた!キャハハハハ!」


 不快な高笑いを耳にし、十兵衛とシンヤの顔が曇る。


「もっと額を地面に擦りつけろって言ってさ、その通りにして首が伸びたとこをチョンパしてやったの!ジャパニーズ・テウチってやつ?」


「ケッコー由緒正しいでしょ?ザ・日本人ってカンジ?」


 無邪気な笑顔を浮かべる。


「見逃すと期待させて殺したのか!この……人でなし!」


「抵抗だけするつもりだったが、気が変わったぜ!」


 十兵衛とシンヤが憤怒の形相でダブスクのスリープを解除し、奴隷娼喚を起動させる。


「娼……喚!」

「娼喚!」


 女姦ペンタゴン、レプリカ真菜、妹姫が燦然と降臨する。


「お前たちが奪った命の重さ!思い知らせてやる!」


「犯した罪は重い!お前らの血で洗い流してやるぜ!」


 狩る者と狩られる者。勝つのはどっちだ!?

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